大関栃ノ心が名古屋場所7日目の14日、日本相撲協会に「右母趾MP関節側副靱帯(じんたい)損傷で約1カ月間の休業、加療を要する見込み」との診断書を提出して休場した。初黒星を喫した6日目に右足親指を痛めていた。新大関の休場は全休した2000年夏場所の武双山以来。
今場所は鶴竜、白鵬、稀勢の里が休場し、19年ぶりに3横綱全員が不在。さらに初日から5連勝と好調だった注目の新大関までが離脱する異常事態になり、今後の盛り上がりが懸念される。
栃ノ心は愛知県春日井市の春日野部屋の稽古場にまわし姿で下りたが、体をほとんど動かさなかった。「相撲を取りたいけど、今の状態では出ても力が出ない」と悔しさをにじませた。このまま休んで負け越せば来場所はかど番となるが、回復次第では再出場の意思があり、師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)は「骨折はしていないが、(関節が)外れているのは確か。痛みが劇的に改善したら出る」と説明した。
栃ノ心の休場は17年初場所以来7度目。7日目の対戦相手、平幕正代は不戦勝となる。今場所の十両以上の休場者は、十両蒼国来を含めて5人目。