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【大相撲】

勢、フィアンセに贈る金星 鶴竜を押し出す

2018年7月12日 紙面から

勢(右)が押し出しで鶴竜を破る(佐藤哲紀撮影)

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◇名古屋場所<4日目>

 (11日・ドルフィンズ アリーナ=愛知県体育館)

 横綱白鵬(33)=宮城野=が4日目の11日から休場した。日本相撲協会に「右膝蓋腱(しつがいけん)損傷、右脛骨(けいこつ)結節剥離骨折の疑いにより2週間の安静を要する」との診断書を提出した。白鵬の休場は3月の春場所以来で通算9度目。今場所は3日目まで3連勝していた。4日目の対戦相手、千代の国は不戦勝。今場所の十両以上の休場者は稀勢の里、蒼国来を含めて3人となった。1人横綱となった鶴竜(32)=井筒=は勢(31)=伊勢ノ海=に敗れ初黒星。全勝は大関栃ノ心と関脇御嶽海の2人となった。

 通算5個目の金星なのだが、今場所だけに限れば「W金星」。場所前に女子プロゴルファーの比嘉真美子と結婚を前提に交際していることを明かした勢が、鶴竜を押し出して今場所初白星を6場所ぶりの金星で飾ってみせた。

 報道陣に取り囲まれると「優勝したみたいやなあ」と驚いたが、初日から3連敗していた反省が生きた。「これまでは上半身に力が入ってた。頭からいって、低く。足を意識して。しっかり踏み込んで。思い切っていけました。ちょっと思い出しました」と自分の形を取り戻した。

 比嘉との交際を明かしてからの場所。しかも番付は横綱、大関と総当たりする東前頭2枚目。初日から大関、関脇、大関と対戦。簡単に勝てる相手ではないと分かってはいても、少なからずプレッシャーになっていたことだろう。それでも「初心を忘れず。自分にできることをやるだけ」と前を向いてきた。

 比嘉とのことを聞かれると「場所が始まってますから、毎場所通り、15日間、元気いっぱい取り切ることが目標」と話したが、間を置いて「頑張ってくれてますから刺激を受けてます。よきライバルです」。先週末のニッポンハムレディスクラシックで4位に入り、賞金ランク4位につける活躍が金星獲得の原動力にもなったはずだ。 (岸本隆)

 

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