随分昔、自分の仕事を小料理屋に例えたことがあったが、今はもっと進んで、会員制のバーというところだろう。
「いちげんさんお断り」だ。
どこの馬の骨か解らん人はハナから来んでよろし。

変な自信がある訳じゃない、馴染みの顔以外の客にサービスする余裕なんかないのだ。

「どうして俺を店に入れないんだ!!」
知りまへん。とにかく無理。

祇園他京都のお茶屋は頑なにこれを守っている。だから僕も京都に10数年住みながら、お茶屋に入ることは今までまったくなかった。
それでいいのだ。

「すべての市民に舞妓遊びをさせろ!!」
そうなったら京都中の業界人が、自らを犠牲にしてでも守護防衛するだろう。

同じことが大阪・北新地にも言える。


そういう京都や大阪の心意気、商魂が僕の身体に染みついている。
商売や遊びのイロハ、粋を知らんのは、おたくさんら野暮な人らや、出直してき。


野暮なんだよ、今の消費者は。