「助けてください!」で好感度を上げる、社会心理学的アプローチ
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誰しも、誰かの助けが必要なときがあります。でも、ヘルプの求め方がわからず、けっきょくひとりで悩んでいませんか?
そんなあなたのために、社会心理学者Heidi Grant氏が提唱する、シンプルで効果的な「お願い」の方法を紹介します。
『Reinforcements: How To Get People to Help You』の著者であるGrant氏は、Vergeのインタビューにおいて、いつでも助けを求めていいんだと自分に言い聞かせておくこと。私たちは、自分の要求なんて拒否されるだろうと考えるあまり、助けを求めようとしない傾向があります。
でも意外や意外、助けを求める人ほど好感度が高いという研究結果があることをご存知でしたか? 気楽に助けを求められる、そんな人になるにはどうしたらいいのでしょう。
1人に相談する
まず、グループよりも1人に相談することです。複数人に相談すると「責任の分散」が起こり、誰かがやるだろうと思って誰も手を挙げてくれません。いちばん頼りになりそうな人を選んで助けを求めてください。
あるいは、複数人に頼む場合でも、少なくともグループチャットは避け、一人ひとりに個別連絡をしましょう。
メッセージは明確かつ具体的に
人は、余計なおせっかいと思われることを恐れます。なので、気持ちを伝えるだけでなく、明示的に助けを求めることが必要です。そして、頼みごとの内容はできるだけ具体的にしましょう。曖昧では伝わりません。
Grant氏曰く、「困っているので助けてもらえますか?」のようなオープンな質問は、あなたが何を求めているかを言う前に約束をさせることになるので、相手を操っているようなもの。
もっと具体的かつシンプルに「○○をしてもらえませんか?」という言い方を心がけてください。
時間的枠組みと逃げ道を与える
このセクションは、Grant氏ではなく筆者の私見。でも、重要だと思うんです。助けを求めるときは、ある程度の時間的枠組みを示しましょう。
「いつでもいいので」「時間があったら」のような言い方は、すでにヘルプに応じようとしてくれている相手に対して負担を与えてしまいます。
つまり、この頼み方は、一見ていねいなようでいて、実際は相手にプレッシャーをかけているという点で失礼にあたるのです。「助けが必要なんだ。いつ助けてほしいかは自分で考えてね」と誰かに言われたら、ストレスを感じません?
それは、助けるというToDoに加えて、追加で抽象的なToDoを与えられたことによるストレスです。相手の都合を聞くのはもちろんOKですが、自分がいつ助けを必要としているかを明確にすることも重要です。
たとえば、「今日の午後どこかで○○を手伝ってくれませんか。今日中に終わらせてしまいたくて」といった具合に言いましょう。
謝らない
助けを求めるとき、相手の時間と労力に対して謝罪をしたくなる気持ちはわかります。でも、絶対に謝らないで。Grant氏によると、自分を卑下すると、相手が感じる人助けの喜びを奪ってしまうそうです。いずれにしても、謝りすぎな人が多すぎます。
過去に断られた人にもアプローチする
Grant氏は、未開発資源へのアプローチを勧めています。具体的には、過去に助けを拒んだ人へのアプローチです。というのは、そのとき断ったのは、単にあなたの依頼があいまいで、タイミングがわからなかっただけかもしれないから。
事実、過去にあなたの助けを断った人ほど力を貸したいと思っていることが研究によって明らかになっています。過去に拒んだことの埋め合わせをして、「関係を修復したい」と思っているからです。
ですから、過去にあなたを助けようとしてくれなかった、あるいは物理的に助けられなかった人にも当たってみましょう。
以上、Grant氏のインタビューを抜粋して紹介しました。頼み上手になって、ひとりで悩む自分を卒業してださいね。インタビューの全文を読みたい方はこちらのリンクからどうぞ(英語です)。
Image: Jirsak/Shutterstock.com
Source: Heidi Grant, Reinforcements: How To Get People to Help You, The Verge
Patrick Allan - Lifehacker US[原文]
訳: 堀込泰三
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