オバロ瓦落多箱(旧オバロ時間制限60分1本勝負) 作:0kcal
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ちなみにビッチである
「――ちなみにビッチである」
「え……?何これ?」
幾ら何でもひどくないか?そんな思いがモモンガに生まれた。
「うーむ、これはひどい、変更するか消去しよう」
ギルド武器をかざし権限を行使しようとしたその時、かつての友タブラ・スマラグディナのアバターとリアルでの姿がふっとよぎった。
「……でももうすぐ終わりだしな、このままでいいか」
――そして終わりが来て世界が始まった。
アインズ・ウール・ゴウンは悩んでいた。アルベドの言動や行為が目に余るのだ。そしてそれを目にするたび、なぜあの時やめてしまったのかと後悔する。
「ああ……私はここで初めてを迎えるのですね」
「お風呂の前にアインズ様と一緒に汗をかきたいのですが」
「あれほどのお言葉を聞いて胸に炎がともっております、お腹もキュンキュン来ていますですのでアインズ様ぁ」
「アインズ様あああ!!(がばー)お情けを少しもらうだけです!天井のエイトエッジアサシンの数を数えてる間に終わりますから!」
「おぎゃー」
最後は何か違う気もするが、アルベドの様々な行動が一気に思い出される。
「ううう……男風呂には一緒に平気で入ってこようとするし、部屋で2人になると変に迫って来たりするし……マーレが同じ部屋にいても俺を押し倒すとか絶対おかしいよ」
しかも最近気が付いたことだが、部屋の物の位置とかが微妙に変わっていたり衣裳部屋に誰かが入ったような形跡があるのだ。自分の気のせいかもしれないが想像が当たっていたとしたら……
「あー!なんで!あの時!俺はアルベドの設定を直すか何かしなかったんだあああああー」
場所は変わって第9階層 副料理長がマスターを務めるバー・ナザリックに数人の守護者が集まっていた。扉には貸切を示す札がかかっている。
「……あんのオバハン、いまだに廊下ですれ違うたびに嫌味を言ってくるんでありんすえ、私も当然、今でもしてはならないことをしてしまったと悔いてるでありんすが、あそこまでチクチクチクチク嫌味を言い続けられると堪えるでありんす……」
既にカウンターに頭を乗っけているシャルティア。
「私モ似タヨウナモノダ、シャルティア。ワザワザ休日ニ私ノ階層ニキテマデ「武器ノ鍛錬モイイデスケド、兵法ノ勉強ハサレテルノカシラ?」トイイニクル……」
そのシャルティアの肩を叩きつつも、自分も肩を落としているコキュートス。
「本当は、こういう事を言うべきではないのですが私……というよりツアレに対してアルベド様は一般的にはその……女性同士のいじめの様な行為をされてるようですな……」
眉間にしわを思いっきり寄せたセバス。
「うーむ、私が思っていたよりも、ずいぶんひどい様だねえ。統括殿は」
そして、今日ここを無礼講の慰労と言って貸切にしたデミウルゴス。
「ひどいとかじゃないでありんす!もう!いやでありんす!」
「確カニワレワレハ失態ヲオカシタ。ダガ、アインズ様ナラトモカク、アルベドニアソコマデ言ワレルノハ、私モタエラレン」
「私に言いたいことがあるなら、せめて私に直接言ってくださいと言いたいですな、ツアレが止めるから我慢していますが……(ぐいっ)」
「まあ、私も皆と同じ思いだよ。横から説明を持っていくとか……まあ色々されているからね。同じ守護者、しかも上位に設定されているアルベドにこんなことは言いたくないが……」
――本当に嫌な女だ!
大錬金術師タブラ・スマラグディナ。ギャップ萌えとホラー映画とTRPGと各種神話をこよなく愛する蘊蓄野郎にして設定厨。彼には一つ、ギルドメンバーが知らないことがあった。秘密でも何でもないことだが、彼は仕事で日本に在住しているが日系米アーコロジー人なのであった。
アメリカにおけるビッチの用法は社長の愛人になって威張り散らしたり、上司に媚び部下に辛辣に当たるお局の様な女のこと。
つまり、嫌な女の事であることをアインズこと鈴木悟は知らなかった。
2分位オーバーした……ような気がする。途中でいったん席を離れたからロスタイムってことにならないだろうか。