オバロ瓦落多箱(旧オバロ時間制限60分1本勝負)   作:0kcal
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オバロどうでしょう4

 深夜馬車「どなどな号」

 

 公的にはローブル聖王国王都から、魔導国オーク自治領首都を片道3日間で走破する馬車路線である。

 

 しかし一般的には知られていないが、実はオーク領首都を越え、ここ「みんなおいでよデミウルゴス牧場」までその路線は伸びている。なぜ、一般的にこの路線が認知されていないかと言えば、通常はこの間乗客を一切乗せないからである。この路線はオーク領にて、魔導国各地から集められた重犯罪者がを押し込めた貨物車が連結され、この牧場まで運ぶためのものなのだ。この路線の命名者がデミウルゴスであることは言うまでもない。

 

 

 

「屈辱でありんす……」

 

 深夜馬車「どなどな号」の車内にてシャルティアはいつもと比ベ、ずいぶんみすぼらしい姿で椅子に腰掛け揺られていた。髪も金髪に染められている。とはいえ、下級貴族の娘という程度の装いではあるのだが。

 

「まあまあ、これも罰の一種っすから」

 

 そういうルプスレギナもいつものメイド服ではなく、簡易な革鎧を身に着けた冒険者の様な格好をしていた。先程ルプスレギナから受けた説明によると、貧乏下級貴族の娘とその護衛という設定らしい。

 

「ナイムネ様と私が、いつもの格好で乗合馬車なんかに乗ったら大騒ぎになるっす」

 

 そう言われて用意されていた衣装に着替えさせられたのだが……やはりナザリック製でもない服を身に着けるというのは、耐え難い。

 

「そのナイムネ様って言うのは、どうにかならないでありんすか?」

 

「どうにもならないっすね。この度が終わるまではナイムネ様は下級貴族のお嬢様ナイムネ・フラット・トゥル・ペータン様、私は護衛のルプスーっす」

 

「一体誰だよ!そのムカつく名前決めた奴はぁ!」

 

「私が聞いたところによるとアウラ様っすね」

 

「あのチビがぁ!絶対許さねえ!」

 

「今は他に乗客がいないからいいっすけど……今のうち他に聞きたいことがあれば聞いておいてほしいっす」

 

 納得が全くいっていないシャルティアはルプスレギナに、それはもう質問した。今の質問を含めてわかったことは以下の通り。

 

 

 この罰ゲームの内容は、シャルティアを除く守護者がそれぞれくじ引きで決められた罰ゲームの内容に一つずつアイディアを出し、デミウルゴスがまとめ、立案したものである。各守護者の意見は以下の通り。

 

 アルベド:罰ゲーム期間

 

 自分の謹慎日数を踏まえ、30日以上。これは譲れません。

 

 アウラ :罰の内容

 

 罰ゲームの間は、あたしの考えた恥ずかしい名前で呼ばれることにしよう!

 

 マーレ :罰ゲームの形式

 

 アインズ様のお役に立つ内容なら……あ、ゲームですよね。じゃあ双六とか……止まったマスに書いてあることを順番にしていって、ゴールすれば終わりとか……?

 

 コキュートス:罰ゲームの形式

 

 身分ヲ隠シテ各地ヲ放浪シ、見分ヲ広メ精神修養ヲ行ウベキデハナイカ

 

 デミウルゴス:罰の内容

 

 魔導国内部の施設やシステムの監査をしてもらいたいかな。手が足りなくてね。

 

 ヴィクティム:罰ゲームの形式

 

 ぞうげ ときわ だいだい こくたん みずあさぎ くわぞめ うのはな たまご あおみどり ぞうげ そしょく ひ こげちゃ しんしゃ やまぶき だいだい あお ぼたん はい きみどり ときわ たまご やまぶき にゅうはく ぞうげ おうど ひ たまご ひ はだ ひと くわぞめ たまご ひ ぼたん はい だいだい あおむらさき たいしゃ (彼女一人ではかわいそうだし、不安なので誰か一人着いていく事、提案します)

 

 

「ヴィクティム……」

 

 シャルティアは各守護者の意見を聞いて、ヴィクティムの好感度を大幅に引き上げた。ヴィクティムマジ天使。アルベドとアウラ死すべし。あとマーレが地味に厳しい部分を提案しているような気がするあざとい。

 

「私とすればヴィクティム様のせいで、この罰ゲームに付き合わされるようになったわけっすが。まあ、そんでアインズ様にまとまった内容をデミやん様が提出したそうなんすね」

 

 

 ―――いや……これは罰ゲームじゃなくて、罰だろう。ゲームというなら、そうだな。こういう形でシャルティアにも定期的にチャンスを与えよ。

 

 

「そうおっしゃられて、サイコロ2回くらいに付1回ほどビッグなチャンスを設定するってことでご許可をされたそうっす。さっそく1回無駄になったっすけど」

 

「おお……さすがは慈悲深き我が愛しの、ぶべらっ!!」

 

 馬車がガタン!と1m弱振動し、流石のシャルティアも思いっきり舌を噛んでしまう。実はさっきから割とこの程度の揺れは起こっていたのだが、油断した。自分の牙なのでダメージ無効の効果が発動せず、口を押えて涙ぐむ。

 

「オーク領から先は道がそこそこ整備されてるって話っすから、そこまでの辛抱っすよ~」

 

「ほーくりょうはて、ふぁととのふらいてありんふか?」

 

 

 ルプスレギナが、シャルティアの質問に満面の笑みで答える。

 

 

「あと15時間ってとこっす!」

 

 

 








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