スネップ仙人が毒吐くよ

50代ひきこもりの独白記


ロードバイクのビンディング使用1ヶ月の感想「シマノSPD」

前回の続き

自分のロードバイクに初ビンディング装着、その後1ヶ月、週平均約70㎞合計300㎞ほどの走行となる。

 

snep1000.hatenablog.com

 

装着後の初走行で、お約束というかペダルからシューズが外せず落車してしまった。 

当日も言い訳しているが、意識して外すのは簡単で、足首を外にひねってやればすぐに外れる。しかし、頭から外す意識が飛んでいると、「あっ」と思っても外れないのだ。

こけたのは路上ではなく、河川敷にある駐車場で練習していた時だ。

その後も2回、休憩所の前と河川敷のなんでもないところで、こけてしまったorz

 

信号で止まるときは「外すぞ」と準備行動に入るので、幸い路上では落車していない。 

 

使用している留め具(=クリート)はマルチモードというタイプで、足首を外側にひねる動作以外にも、力をかけて引っ張れば色々な方向に外すことが出来るという初心者向けの代物である。

購入したビンディングペダルには、付属品としてクリートが入っているが、こちらはシングルモードといって、足首を外側にひねる動作でしか外せない。

マルチモードクリートは別売り品で、自分の場合は中古で購入したシューズにそれが装着されていた。

シマノ クリートセット マルチモード ペア ナット無し SM-SH56 Y41S98100

シマノ クリートセット マルチモード ペア ナット無し SM-SH56 Y41S98100

 

色々な方向に引っ張っても外れるというのがマルチモードの売りで、それならば絶対に立ちゴケしない筈と思ったのだが、実際はそうでもなく、力任せに「えいやっ」と引っ張らないと外れなかった。もちろん、ペダルの固定バネの強度は最弱に設定してある。

 

自分の購入したペダルは、前回もいったようにPD-M520なので、バネが弱めに設定されているクリッカーシリーズのSPDペダルよりは、バネが少し固いせいかもしれない。

シマノ 両面SPDペダル CLICK'R PEDAL PD-T400 ブラック EPDT400LR

シマノ 両面SPDペダル CLICK'R PEDAL PD-T400 ブラック EPDT400LR

 

 

というわけで外す方は、意識さえ忘れなければ、そう問題でないのだが、逆にはめる方がハマんなくて未だに苦労している。

ペダルのバネの調整は先ほどもいったように最弱に設定しているし、油を付けてみたらというフォロワーの意見を参考にグリスを塗ってみたりしたが、どうにも具合が良くない。

 

通常 信号で止まるときは、右足はペダルにはめたままで、左足だけ外して信号待ちするのだが、青になっていざ発進となっても、全然はまらずダッシュが決まらない。

とはいえ、全然前に進まず交差点の真ん中で推進力を失ってしまうという事は、幸い無いので安心してほしい。

片足でも回せるのがビンディングの利点でもあるし、はまっていなくても土踏まず辺りで踏んでやればペダルは漕ぐことが可能である。

 

はまってなくても踏めるように周りの枠が必要とか、スニーカーでも使えるように裏側にはビンディングがない片面タイプのペダルを求める人もいるが、実際は両面ビンディングで枠がないペダルでも普通のスニーカーで踏めてしまう。

ただ、雨が降ったら滑るとか、踏み面の面積が狭くて長時間は踏みにくいというだけの話である。

専用のSPDシューズであれば、クリート固定用に鉄のプレートが入っているし靴底全体も固く作られているので、枠がないと力が分散せずに足裏が痛くなるというのも、嘘だと思う。

 

話が横道にそれたが、交差点内は取りあえず誤魔化して、過ぎたところでガチガチやってはめているという具合だ。

1ヶ月300㎞も走っていて、どんだけ鈍いんだよって話だが、理由は運動神経の無さとは違うところにあると、思っている。

 

というのは、そもそもペダル左右の間隔が狭すぎて、クリートの固定位置がしっくり来ないのだ。

だから、自分の感覚で本来踏みたい位置では固定出来ず、無理に内側に足をずらして位置を探るのだが、それがうまくいかない。

 

更にいうと、ペダリング自体も窮屈で、違和感を感じるのである。

 

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これは前回も貼ったシューズ裏の写真だが、クリート位置に注目してほしい。

SPDのクリートは長孔になっていて、左右の位置をずらして調整できるのだが、普通は取りあえずセンターに固定するところを、自分は最初から内側に寄せて固定した。

クリートが内側に寄るという事は、逆に足は外側にずれる「ガニ股」セッティングという訳だ。

 

こうしたのは当然理由があって、自分は「やまめ乗り」あるいは「おじぎ乗り」という乗り方を実践していて、その乗り方だと自然に足が左右に開いてくるからである。

詳しくは「自転車の教科書」という本に書いてある乗り方である。

自転車の教科書

自転車の教科書

 

タイトルは「自転車の教科書」であるが、この乗り方は賛否両論であり、従来のオーソドックスな乗り方とは違い、いわば異端である。

その為、従来の乗り方に合わせた標準的セッティングでは体が合わないのである。

 

そんなの止めて、普通に乗れよという話であるが、もちろん自分はその効果を認めていて、フラットペダルで回していた時に平地の巡航速度が28㎞/h程度だったのが、いきなり33km/hほどになったのだから認めない訳にはいかないだろう。

 

やまめ乗りの詳しい話は別の機会に譲るが、とにかく普通にビンディングペダルを取り付けたのではクリート固定位置の左右の間隔が狭すぎて踏みにくいのである。

 

更にいうと、踏みにくいだけでなく、やまめ乗りはいわゆる引き足を使ったペダリングを否定しているので、引き足効果によるペダリングパワーの向上も全く実感できない。

 

試しに意識して引き足を使ってみたが、ただ膝が痛くなっただけだった。

フラットペダルの時には、皆が言う膝が痛くなるという感覚が分からなかったのだが、なるほどという訳である。引き足を使うから膝が痛くなるのである。 

 

それじゃあ、何の為にビンディングにしたんだ?

という話になってしまうのだが、はっきり言って性能アップになっているかどうかは現時点では不明というのが実情である。

 

強いて言えば、脱初心者の通過儀礼、見栄といったところか。

 

 

などと、ここまで何のメリットもないような事をいってしまったが、一応メリットらしきものもある。

下りなどで、自分の実力以上にペダルを高速回転させたときに、ペダルを踏み外して最悪落車に至る危険が避けられる事。

 

そして、ペダルを左右同時に引き上げて、車体を浮かせる事が容易になった事である。

 

いつもの練習コースの途中に、道を横切るグレーチングがある場所がある。

goo.gl

上記ストリートビューのトンネルの出口のようなところで、道を横切る線がそれだ。

ここは高速道路の高架下で、下って上るアンダーパスになっている。それで、水が溜まらないように排水溝があるのだ。

 

下って上るので、勢いをつけて、上りでなるべくスピードダウンしないように走りたいのだが、大きな段差があって、そのままスピードを殺さずに通過すると激しいショックを受けてしまう。

衝撃が大きすぎて、ボトルケージからボトルが飛んで行ったり、タイヤがリム打ちでパンクしたこともある、個人的な難所だ。

 

安全に通過するには10㎞/h程度の低速で行けばいいが、それでは上りが大変なのだ。

そこで、以前は通過の際、タイミングを合わせてハンドルを引き上げ、なおかつ体重を上に抜くようなアクションをとっていたが、失敗してしまい、車体に衝撃を与えてしまう事が多々あった。

 

それが、ビンディングにしてから車体をタイミングよく浮かせることができるようになって、スピードダウンの必要が無くなった。

 

本当はマルチモードクリートの場合は、ジャンプさせると外れる可能性があるので、シングルモードを使って下さいと、説明書に注意書きがあるのだが、軽く体重を抜いて浮かせる程度なら問題なしである。

 

交通量の多い車道で、突然現れた路面の凹凸を、横に車が来ていてやむを得ず乗り越えなければならない場合でも、ペダルを同時に上に引き上げて体重を抜いた状態にすれば、落車という最悪の結果を避けて安全に通過することができるだろう。

 

上級者はフラットペダルでもジャンプできるそうだが、凡人にはなかなか真似できないので、これは安全上大きなメリットだと思う。

 

 

以上、ビンディングにして約1ヶ月の初心者ローディーの感想である。

良く言われる引き足効果で30%パワーアップ云々の話も、そういう乗り方をすれば効果あるのだろうけど、それには引き足を使う為に筋肉をそれ用に育てる必要があるし、それで筋トレだとか練習だとか積んだ結果である。

やまめ乗り(もどき)をやっているとはいえ、そういう乗り方も否定はしないが、即効性があるように宣伝したり、初心者にいきなりビンディングを付けて当然のように勧める店は違うんじゃないかと思うところだ。