鹿児島のシンボルといえばやっぱり桜島。その玄関口・桜島港にあるフェリーターミナルが、2018年3月に新しく生まれ変わりました。
他県の方にとっては桜島といえば火山、あるいは長渕剛さんのイメージが強いかもしれません。いずれにしても観光要素が強いと思います。しかし、今回新しく生まれ変わったフェリーターミナルはむしろ地元の方に支持されているのです。
これまではフェリーに乗降するためだけの場所、というイメージでしたが、観光案内所や屋上には展望デッキも設けられ、観光拠点としての機能もアップしました。
さらにここにカフェがオープンし、これが観光客だけでなく地元の人からも注目されています。というのも、カフェを運営するのは火山の仕組みから歴史、グルメまで桜島のことを知りつくすNPO法人「桜島ミュージアム」、さらにカフェを開くための資金はクラウドファンディングで集めたこともあるのです。そんな「MINATO CAFE」に、もちろんフェリーに乗って行ってみましたよ!
人が集まり、何かが始まるカフェに
桜島フェリーは大人1人160円で乗船できます。約15分の航海の後、新しいターミナルビルに到着。
ビルの入口で160円を払って中に入ると左手の奥に目指す「MINATO CAFÉ」があります。まずは「桜島ミュージアム」の理事長・福島大輔さんにカフェを開いた経緯などをお聞きしました。
桜島ミュージアムでは管理運営を任されている博物館「ビジターセンター桜島」のミュージアムショップで桜島らしいお土産などの販売実績はありましたが、カフェ運営はまったくの初挑戦。
「『MINATO CAFE』のキャッチコピーは“港にある皆とつくるMINATO CAFE”です。カフェは飲食を提供するだけの場ではなく、何かが始まるフィールドになるのではと思ったのです」と福島さん。カフェがあることで観光客だけでなく地元の人も自然と集まり、ターミナルが賑やかに、そして交流の場となるようにと考え、カフェをオープンさせることを決めたそうです。
またクラウドファンディングでオープン資金を集めたのですが、トータルで369人、目標額を大いに上回る約640万円の支援金が集まりました。これも「話題性はもちろんですが、資金を出した人が実際に足を運んでもらったり、友人や知人に『自分が支援したカフェなんだよ』と話してもらうことで愛着を持って関わっていただけるのでは」と福島さんは語ります。さらに、今後はカフェとしてオリジナルソフトクリームをはじめメニューやサービスを充実させることはもちろん、カフェをどう盛り上げるか、カフェやターミナルに何があったらいいのかといったテーマでワークショップを開いたり、様々なイベントも開催していく予定とのこと。
そんなカフェでおススメのメニューをご紹介しましょう。まずはマグマライス。
これはイカスミとあえたライスを桜島のようにお皿に盛り、トマトベースのピリ辛ソースをかけたもの。カレーとも違う辛さが心地よい刺激です。
またもうひとつのおススメ、マグマチキンバーガーは、ピリ辛ソースをまとったチキンがガッツリと挟まり、こちらも食べ応えは十分。
他にもコーヒーゼリーを桜島の溶岩に見立ててアイスコーヒーの中に入れた桜島LAVA(ラバー)コーヒーなど、桜島や鹿児島にこだわったメニューが揃っています。
しかも嬉しいことにメニューの多くがテイクアウト可能なので、桜島観光のお伴にしたいときにも最適です。
桜島の「ちょっといいおみやげ」もあります
またカフェと隣接するスペースにある「TRAVEL STORE」も桜島ミュージアムが運営しています。
こちらでは桜島を中心に鹿児島県内各地のお土産やグッズが並びます。観光地の売店などにはあまり置いていない、自分や大切な人にお土産として買いたいものを厳選しているので、気軽に立ち寄ってみては?
MINATO CAFE
099₋293₋2550
営業時間 10:00~18:00
休み なし
駐車場 ターミナル駐車場を利用
おばらけいこ プロフィール
鹿児島は南薩に生まれ、世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」のひとつ旧集成館にほど近い上町エリア在住のフリーライター。
地元タウン誌出身、取材範囲は鹿児島を中心に九州全域の観光関連情報を中心にあれこれ。
芋焼酎のお湯割りと鶏刺しがあればとりあえずご機嫌になります。
Source: ぐるなび みんなのごはん