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【プロ野球】

ヤクルト・山田哲、笑顔なきサイクル打 チーム6連敗

2018年7月10日 紙面から

巨人戦でサイクル安打を達成したヤクルト・山田哲。(左から)1回の左前打、5回の左越え本塁打、7回の左越え二塁打、9回の右翼への三塁打=静岡で

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◇巨人8-5ヤクルト

 巨人は2-2の7回に陽岱鋼の適時三塁打、吉川尚の適時打、マギーの3ラン、岡本の16号ソロで一挙6点を勝ち越した。ヤングマンは6イニング2失点と粘り2勝目を挙げた。ヤクルトは救援陣が打ち込まれ、反撃も及ばず6連敗。

     ◇

 5点を追う9回1死一塁。単打、本塁打、左越え二塁打ときて、三塁打が出れば、サイクル達成であることは、山田哲も知っていた。

 「でも、打席ではつなぐ意識しかなかった。あそこは、長打は要らない。逆らわず、打とうと思っていた」

 谷岡の投げた145キロの外角のストレートを流し打った。右翼の長野がスライディングキャッチを試みるが、間に合わずに後逸。ボールが右翼フェンスまで到達する間に、山田哲は快足をとばして、三塁に到達した。三塁打が一番難しいと言われるサイクルを最後の打席でサクッと達成するあたり、山田哲のポテンシャルの高さを物語る。

 サイクル達成については「すごくうれしく思う」とニコリともせず語った山田哲だが「サイクルは全然、狙っていない。つなぐ意識がたまたまこういう結果になっただけ。連敗が続いてるし、最後まで諦めないという姿勢でやってますから」と強調した。

 勝利に執着する山田哲の執念のサイクルをきっかけにヤクルト打線も粘りを見せ、あと一歩のところまで巨人を追い詰めたが及ばず、今季ワーストタイの6連敗。「最終回に2点を取れたということは、明日につながると思う。気持ちを切り替えて、前半戦の残り2試合をなんとしても勝ちたい」と山田哲。最下位転落は免れたが、チームは危機的状況。余韻に浸ることなく、前を向いた。 (竹下陽二)

◆山田哲がサイクル安打

 ヤクルトの山田哲人内野手(25)が9日、静岡市の静岡県草薙総合運動場野球場で行われた巨人戦でサイクル安打を達成した。プロ野球史上71度目(66人)、セ・リーグでは36度目(33人)。球団では2003年に稲葉篤紀がマークして以来の快挙となった。

 

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