西日本豪雨、死者155人に

豪雨の犠牲者数は、1982年に300人近くの死者・行方不明者を出した長崎大水害以来最悪となった Image copyright Getty Images
Image caption 豪雨の犠牲者数は、1982年に300人近い死者・行方不明者を出した長崎大水害以来最悪となった

日本政府は10日、西日本を襲った記録的豪雨の死者が155人に上ったと発表した。豪雨の犠牲者数は、1982年に300人近い死者・行方不明者を出した長崎大水害以来最悪となった。

今も数十人が行方不明あるいは安否確認ができない状態で、警察や消防、自衛隊などの救助隊による土砂やがれきの下の生存者の捜索は、時間との闘いになっている。

河川の堤防決壊などが起きた被災地の住民約200万人に、避難勧告が出された。

「最悪の事態を覚悟するよう家族に話した」。きょうだいやおいたちとの連絡が取れていないと話す男性(38)はAFP通信にこう語った。

菅義偉官房長官は10日午後の記者会見で、西日本を中心とする豪雨災害の被害状況について「死者155人、心肺停止1人、行方不明10人」と明らかにした。さらに、安否が確認されていない人が67人程度いると話した。

菅官房長官はまた、警察や消防、自衛隊、海上保安庁などが約7万5000人・ヘリコプター79機の態勢で捜索・救助活動に当たっていると述べた。

安倍晋三首相は豪雨被害を受け、11日から予定されていた欧州・中東4カ国の訪問を中止した。

7万人を超える救助隊員が被災地に派遣された Image copyright AFP
Image caption 7万人を超える救助隊員が被災地に派遣された
15府県で約1万2000人が避難所に身を寄せている Image copyright Getty Images
Image caption 15府県で約1万2000人が避難所に身を寄せている
被災地では家屋が損壊し自動車が水没したほか、がれきが散乱し、道は泥に覆われた Image copyright Getty Images
Image caption 被災地では家屋が損壊し自動車が水没したほか、がれきが散乱し、道は泥に覆われた
多くの家で水道や電気が断たれている Image copyright Getty Images
Image caption 多くの家で水道や電気が断たれている
先週5日以来、西日本の一部地域では平年の7月の総降水量の3倍に当たる雨が降った Image copyright Getty Images
Image caption 先週5日以来、西日本の一部地域では平年の7月の総降水量の3倍に当たる雨が降った
雨はやんだものの、当局は急な降雨や嵐、土砂崩れへの警戒を呼びかけている Image copyright Getty Images
Image caption 雨はやんだものの、当局は急な降雨や嵐、土砂崩れへの警戒を呼びかけている

岡山県など最も被害の大きかった地域では、洪水警報が依然として出されている。

ただ、今後数日間の天候は安定する見通しで、救助活動が進む助けになるとみられる。

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(英語記事 Japan floods: 126 killed after torrential rain and landslides

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