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 ソフトバンク子会社でレンタルサーバー事業者のファーストサーバが提供する「Zenlogic(ゼンロジック)ホスティング」において、2018年7月9日午後6時時点でシステム障害が続いている。2018年6月19日から一部顧客で断続的にサービスが利用しにくい状況が発生し、同社は7月6日午後8時から顧客向けサービスを全面停止してメンテナンス作業を始めた。「7月9日午前8時に復旧する」と予告していたが完了していない。

「Zenlogic(ゼンロジック)ホスティング」の障害報告
(出所:ファーストサーバ)
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 メンテナンスの終了見込みについて、ファストサーバは7月9日18時時点で「本日中にメドをお伝えするのは厳しい状況」とWebサイト上で告知している。7月6日以降、該当する顧客は、Webサイトでのサービス提供や電子メールが送受信ができなくなっている。

 ファーストサーバはヤフー(Yahoo! JAPAN)が提供するクラウド基盤を利用している。ファーストサーバは「ヤフーのクラウド基盤のうち、一部の顧客向けのサービスを提供するクラスターで障害が発生している。7月9日夕方時点で原因が分かっておらず、復旧のメドも立っていない」(広報)と説明する。

 影響顧客数は非公表としている。ヤフーの基盤を使っていない「Zenlogicホスティング Powered by AWS」のサービスは正常に動作しているという。

 ファーストサーバは2012年6月にも大規模なシステム障害を起こしており、このときの教訓を踏まえて、2018年2月までに約2万社の全顧客のサーバーをヤフーが提供するクラウド基盤に移行した。だが今回、ヤフーの基盤でシステム障害が発生した。

 ファーストサーバはヤフーの完全子会社だったが、2018年3月にソフトバンク完全子会社になった。現在はヤフーとの間に直接の資本関係はない。