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 お茶の水女子大(東京都文京区)は10日、戸籍上は男性でも自身の性別を女性と認識する「トランスジェンダー」の学生を2020年度から受け入れると発表した。同大で記者会見した室伏きみ子学長は「固定的な性別意識に捉われず、真摯に学びを求める全ての女性に門戸を開き、成長を支援したい」と決定の趣旨を語った。

[写真]トランスジェンダーの学生受け入れを発表する室伏学長

 同大によると、トランスジェンダーとは、自身の性別を出生時に割り当てられた性別(戸籍性別)とは異なると感じている人のこと。

 受け入れ決定の背景については、日本学術会議による「文科省通知に従って、性自認に即した学校生活を保障されているトランス女性(MTF)が女子校・女子大に進学できないとしたら『学ぶ権利』の侵害になる」との提言などを紹介した。

 共学化は検討しているかとの問いには、現時点では「予定はない」とした。「ご存知のように、まだまだ女性が社会で男性と同等に幸せに暮らせる状況ではない」と述べ、女子大学の存在意義を訴えた。

 同大は、今年から設備などの受け入れ準備を進め、2020年度の学部・大学院の入学者から受け入れる。また2022年度からは編入者にも適用する。

※THE PAGEではこの会見の模様を録画で全編公開します。

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