生活環境の変化や加齢に伴って、最近は主に体力的な意味での「余裕ある暮らし」を求めるようになった。そんな想いから日々いろいろなものを試用しているが、今回はそのトライのひとつで宅配食材のお試しについてまとめておきたい。
この宅食トライは、自分の手で料理をすることで生活が豊かになる(けど準備とかがクソダルい)という想いから興味を持ち、調べたら各社さまざまなお試しキットを販売していたからやってみたものだ。本記事ではあくまでそのキットの感想だけなので、実際に本会員になってカタログ利用したものとは異なる点だけ注意。
新鮮素材デリバリーから温めるだけ食品まで形態さまざま
まず最初に知ったのが、一言「宅食」と言ってもいろいろな種類があるってことだった。素材の箱詰めだけでなく冷凍食品もあるし、素材がカット&加工済みミールキットというのもある。
皮むきや下ごしらえはダルいけど調理はしたいYARI-GUYおじさん的に「あとは混ぜるだけ焼くだけ」的なサービスを探したが、残念なことにヨシケイは自宅が配達エリア外、TastyTableはオシャレだが高いという理由で断念した(あとChefyってのもあったみたいですがアッアッたぶん経営難アッ)。
そんなわけで今回は素材配達中心にこの6社をセレクト。参考のためにカッコ書きは注文したものと総額も記載しましたー。
- Oisixのおためしセット
(はじめての方限定!!Oisixおためしセット:1980円
- 大地を守る会(基本の食材お試しセット:1980円)
- らでぃっしゅぼーや
(初回限定セット:2020円)
- pal*System(定番満足おためしセット:1000円)
- コープデリ(おいしい毎日を応援定番冷蔵セット:598円)
- わんまいる(旬の手作りおかずセット健幸ディナーお試しセット:3980円)
あと生協系で生活クラブってのもあったんだけど、ここは他と違ってなんと資料請求の見返りとして無料で「肉の旨さを感じるセット」(なんかエッチな響き)などを取り寄せられるっぽいんだけど、なんか「他社は有料だしここだけ無料って悪いよなあ」と敬遠してしまった。今にして思えば誰におもねったのかわからん。
バラエティパック的オイシックスのお試しで即優勝
各社のサイトで申し込んだところ、それぞれ配達指定はできるものの到着タイミングはまちまちだった。一番遅くて3週間後とかで、逆に一番早いのはオイシックス。ここは楽天ペイ対応なので余った楽天ポイントを消費するという意味でもよかった。注文から二日後、冷蔵便でダンボールが届く。
これ、ワクワク感がすごい。横長のダンボールにぎっしり食材が詰まってる、てかパイナップルなんてまるごと一個あるやん…!陣痛真っ最中である妻の見舞いに出る直前に届いたのだが、想像以上の素材の豊富さにうれしくなってだいぶ遅刻した(ことをここに告白する)。
壮観。シーズンごとに素材が変わるので今はまた違うラインナップなんだけど、このバラエティ加減はきっと変わらないだろう。野菜と果物だけでなく加工食品もそろっていて、かつピビンパとサラダのミールキットの“炒めるだけ混ぜるだけ”ミールキットも入っていた。
サラダ!混ぜるだけでこれ!洒落てんなあ!とピビンパの写真を撮り忘れたことを勢いでブン投げつつ、ここにオイシックスのUX最高っスということを取り急ぎご報告。
大地を守る会の異常な攻撃姿勢
二番手は契約農家からの有機野菜を厳選してお届け!と素材に対する自信がすごい大地を守る会。オイシックスと同額ながら、先方にはない肉類やマヨネーズが付いていた。
うん、美味しかった。豚肉は「うまみこい豚」という雑なネーミングの通り噛みごたえのあるジューシーなものだったし、濃厚プリンもその通り。「澤村さんのトマト」というのも産後の妻にとってうれしい初夏の贈り物になったようだ(おれ生トマト無理)。
ただ守る会はお届け後がすごくしんどかった。
配達数日後に「どうでしたか?」と電話がきた。そのときはちょうど病院だったので今度ねと伝えたら追い電、追い電、また追い電、そしてメールメールメール。一度きちんと時間を作って電話を受けたところどれだけ経っても「うちの野菜は安全でおいしいんですよ!」的なお話をお母さんが続け、そろそろ無理だと思ってサンキューですと切ったら8分だった。
そんな理由で先方のお試しを無下にするのは良くないと思いつつ、私は人ができていないので、以後も電話とメールが続くのを断ち切るためにも完全にBANした。Googleに「大地を守る会」と入力するとすぐ「退会」と候補が出るので、きっと正式に入会したあとも大変だろう。「大地を守るためならなんでもするぞ」という意欲的な姿勢は、この生きづらい社会においてとっても大切なことだと思う(ので遠くでやっててほしい)。プリンは…美味しかったですよ…!
野菜おいしいけど宅配待たんでもええかな…
その後も次々コンスタントに届く野菜たち。らでぃっしゅぼーやの甘さが自慢のお野菜はもうひたすらにベジだった。雑に撮った写真のとおり、さつまいもと人参は泥付きなのでダンボールを開けたときの感想は「大自然が届いた」って感じの緑一色で戸惑ったけど。
しかしやっぱり当初から「野菜は普通に買えるしなあ」と男手思考で感じていたので、有機野菜セットor離乳食or定番満足おためしセットのパルシステムお試しは品を変えることに。生後半年近く経たないと離乳食はダメなので定番満足おためしセットにした。体に良さそうだった。あと飲むヨーグルト久々に飲んだ。パルシステムの宅食といえばいちばん有名なの離乳食なのにな。ごめんな。
もう一方のコープデリ。妻も個別にお試しを注文していたので冷蔵と冷凍の2セットが同着。引っ越し前にコープ店舗でよく買ってたすねというものがワンセットお試し600円というコスパなのでお得だった。ただ残念ながらコープの品質は十分に知っていたので、正規価格の宅配でコープかあ…となってこちらもスルーする。
高品質な冷食を届けてくれる日本的企業
最後に試したのが「食で日本を豊かにする。」というわかりみに満ちた姿勢の冷凍おかず宅配、わんまいる。旬の食材を使った手作りおかずを届けてくれることもさることながら、高齢者や健康気になるマンにもうれしい系セット名が「健幸ディナー」と命名されていたので「好き!」ってなってしまった。本人すぐそういう人好きになっちゃうよねー。
もちろん大阪の会社だ。
ダンボール開けたらこれだったので笑ってしまった。無骨!パンフによると、この包装は「大阪商人の心意気とでも言うのでしょうか、資材に使うより少しでも良い原材料を」ということだそうです。よろしくおねがいします。
ほんと地獄みたいな写真のクオリティが続いてつらい気持ちになる気持ちはわからんでもないが、2食分ほど解凍させてみた写真をどうか見てほしい(ごはんは自前)。主菜と副菜×2、すべて単なる冷食とは段違いに美味しかった!ただ1食あたり800円と、お試しでも結構するのと解凍方法が湯煎か水さらしとなかなかめんどくさいのはネックかもしれない。
振り返るとわんまいるは食品異常にものすごく商人の熱量が印象に残る。各社とも食品と一緒にパンフレットなどが同封されるのだけれど、わんまいるは社長の檄文がA4で3ページ分もくる。味のクオリティを担保するものが社長の味覚ってところもなんかいいよな!こういうのすごく日本ぽいって思った。
というか各社で紙モノのトーンがぜんぜん違うので見比べるのも楽しかった。
めちゃくちゃラクにはならんけどいいなとは思った
総評。我が家の近くにはスーパーがあるので、まあ…今は特にいいかな…。おもしろ食材通販であれば、産直SNS的なポケットマルシェ、あるいはメルカリの野生出品野菜を購入するのが面白そう。
宅配なのでもちろん安くはない(各社1食につき500円以上になりそう)、会社によっては自前で宅配ボックス必須だったりする、そしてカタログ注文なので、欲しいと思ってすぐゲットできるものではない。「都心だけど適度に住宅街」「スーパー至近」「買い物自体は好き」「宅配ボックスがない」「共働き」だとそんなに恩恵がなさそうだなと感じた。
もちろん自分が本来求めていた加工済みミールキットが試せたのがオイシックスだけだったので、結論は早いかもしれないけれど…おそらく離乳食が始まる頃にもう一度検討するまではまだいいかなということにして、それまでの中間報告ということでこの記事を締めたい。当サイトではパルシステム製ミールキットの感想とTastyTableのお試しクーポン枠くれる人を募集中です。
追記
ここまで書いてから気づいたんだけど、いま宅食業界ってものすごい変革期っぽい。というかオイシックスが大地を守る会、らでぃっしゅぼーやを次々に飲み込んで今や「オイシックス・ラ・大地株式会社」になっているとか。確かにオイシックスが一番良かったけどそれにしても強すぎる。宅食会のUFJKDDIすぎる。