蔦 醤油Soba@セブンプレミアム(東洋水産)


どうも、taka :aです。

ひとつ前の記事でパソコンの冷却ファンが唸っていると書きましたが、それはもう盛大でw(執筆中に3回オーバーヒートのシャットダウン)もれなくハートブレイクしたのはココだけの話‥

室温30度超え(エアコン不使用)、パソコンともども2ヶ月ほど修羅に入ります‥

ミシュランガイド掲載店のカップラーメン!

本日の一杯は、2017年9月11日(月)発売、セブンプレミアム蔦 醤油Soba」のレビュー、製造は東洋水産です。

2017年1月9日に登場し、2017年9月11日に2度目のリリースがあったんですけれども、「ミシュランガイド東京2018年」にも掲載され、パッケージのデザイン(左上)が変更されましたね。そう、「apanese Soba Noodles 蔦」といえば、泣く子も黙る “世界で初めてミシュランの星を獲得したラーメン屋さん” です。その圧倒的な知名度とセブンイレブンの相乗効果で、このカップ麺を既知の方は多いのではないでしょうか。タイトル通り、同店の看板メニュー「醤油Soba」を再現したカップラーメンなんですけれども‥

当初は期間限定のスポット商品かと思いきや、2017年9月11日にリニューアルされてから継続して店頭に並んでおり、このようにパッケージのデザインをマイナーチェンジしながら発売が続いていることから、セブンイレブンの定番カップ麺に格上げされたと見て間違いないでしょう。以前、明星食品から再現カップ麺が発売されていたのですが、「蔦の葉」という2号店があり、「蔦」では “トリュフ” 、「蔦の葉」では “鴨” が題材となっているそうです。

セブンイレブンの店頭で購入すると、お値段278円のフラッグシップモデルですが‥

「ミシュランガイド東京2017」にて2年連続の一つ星を獲得した東京・巣鴨の「JapaneseSoba Noodles 蔦」の味をカップ麺で再現!幅広い方々に受け入れられる“やさしい味”で、手軽に名店の味を楽しめる贅沢な一杯です。

(セブンプレミアム向上委員会「商品・口コミ」より引用



めん

しなやかで歯切れの良いノンフライ麺

(セブンプレミアム向上委員会「商品・口コミ」より引用

生麺風のハイレベルなノンフライ麺

角刃で切られたノンフライ麺で、その角がハッキリしていることから口当たりには輪郭があり、きちんと熱湯5分待っても食べ始めは硬めの歯応えと強いコシが得られます。やや最初はノンフライ麺特有のクセとスープを弾くような嫌いが気になったのですが、液体スープと特製油を入れてから2分ほど待ってやると麺の表面がスープに馴染み、スープとの一体感が飛躍的に高まりました。さらに質感もナチュラルなものとなり、ノンフライ麺特有のクセが抑えられ、かなり生麺の風味と質感に近付きます。

硬麺好きの方には不評なアドバイスになるかもしれませんが、5分待ったらフタを開けて麺をほぐし、液体スープを入れてから軽く箸で馴染ませ、さらに追加で2分ほど置くことを強くオススメします。この時に特製油を一緒に入れても問題ありませんが、それには香りモノが仕込まれているので、食べる直前に入れたほうがよいでしょう。

麺の経時劣化耐性は高く、ちょっと我慢してケアすることで麺の粘り気が増し、加えて小麦の香りも強くなります。その鼻を抜ける芳醇な小麦の風味が心地好く、後述するスープとの相性もバッチリ。馴染ませることで麺の縮れも緩やかになるので、よりリアリティが増しますよ。製品説明には歯切れの良さをアピールしていますが、歯切れの良さよりも粘り気が印象的なノンフライ麺です。同社の「マルちゃん正麺カップ」に使われているノンフライ麺とは別物ですが、ある意味それに匹敵すると言っても過言ではないハイレベルな存在かもしれません。

スープ

鶏と魚介の旨味を利かせた芳醇な醤油スープ
別添のオイルで黒トリュフ風味を加えました。

(セブンプレミアム向上委員会「商品・口コミ」より引用

見所はトリュフだけにあらず!

トリュフのベクトルは完全に香料ですが、それだけに伝わりやすく、特製油として別添されている黒トリュフオイルを加えることで、それが一気に花開きます。本物のトリュフと香料のニュアンスに敏感な方は鼻に付くかもしれませんが、カップ麺という食のジャンルを考慮していただければ、この一般的なレベルを逸脱した高級感は確実に強く印象に残るでしょう。しかし、見所はトリュフの香りだけではありません。

黒トリュフの香りによってクラシックなラーメンとは一線を画した現代風の面持ちを鮮烈に打ち出している反面、ベースラインのフレームワークは実に硬派な構成なんです。液体スープに含まれている醤油は芳醇で、後味のキレを意識しながらもカエシは甘味を帯びており、ふと白だし醤油のような景色が見えました。それを丁寧に抽出された雑味のない鶏の旨味が包み込むことで味の奥行きを深め、直感的に理屈抜きで舌鼓。穏やかに重なる野菜の甘味も然る事乍ら、トリュフに匹敵する存在だったのがアサリを中心とした二枚貝の旨味です。あくまでも貝は全体のバランスを見通し、そこまで強烈に主張してくるわけではないものの、舌の脇に感じる確かな貝の旨味がカップ麺らしからぬ高級感をググッと加速。やや甘味のベクトルが人工的なことを除いての話になりますが、軽くカップ麺のレベルを超えていました。

以前はトリュフオイルの香りが強すぎると感じたのですが、今回そんなこともなく、芳醇な醤油の風味に加えてキレと適度な甘味が調和したカエシに透明感のある丁寧な鶏の旨味、甘さをナチュラルなものに整えてくれる野菜の旨味とフレームワークの核と言える貝の旨味が一体となり、ただトリュフのインパクトで喰わせるような力業では‥コレちょっと反則ですよねw

かやく

メンマのボリュームに注目!

焼豚、メンマ、ネギのシンプルな構成ですが、取り分けメンマの存在感が光ります。おそらく同社の北海道・東北・信越・関東・静岡限定発売のカップ麺「激めん ワンタンメン」に使われているレトルト調理品と同じ具材と思われますが、個体差なのか以前に食べた時よりも歯応えが強く、かなり厚みがあったので、そんじょそこらの瓶詰めメンマと大差ない質感でした。

焼豚は若干ながら加工肉特有の風味が気になりますが、汎用の丸型ではなく、部位は豚バラ肉っぽいイメージですね。東洋水産が頻繁に使ってくれる「味付豚肉」よりもリアリティは劣りますが、こだわりを感じます。ネギも大きめにカットされている自然なタイプで、存在感絶大のメンマを筆頭に、値段相応の構成と言えるでしょう。

総評

★★★★★★☆☆☆☆(6)
(標準は★3です)

前半は鮮烈なトリュフのインパクトで喰わせ、すぐさま奥にある旨味でゴリ押しの力業ではないことを証明し、白だし醤油を彷彿とさせる余韻が長く残りつつも醤油のキレが適度に後味を引き締め、鶏の芳醇な旨味が常に全体を包み込み、貝が滋味を深めている‥私は今回が初の実食ではありませんが、あらためて真剣に食べてみると恐ろしいスープです。白だし醤油の風景を見たと書きましたが、どうやら実際のラーメンにも使用されていたようですね。

そんなスープの並々ならぬ完成度も然る事乍ら、ノンフライ麺のクオリティもハイレベルで、香り高い小麦の風味に粘り気のあるナチュラルな質感が生麺風の麺質を醸し出し、油揚げ麺のようにスープを阻害する雑味を干渉させないのも嬉しいポイント。「めん」の項目でも触れたように、タイミングとケアのアドバイスを参考にしていただければ幸いです。

ちなみに本店では、今週(2018/07/09 現在)から醤油ダレを変えられたそうで、和歌山県の非加熱濃口醤油をメインに長野県産濃口醤油と愛知県産白醤油をブレンドしたものに出汁を合わせた醤油ダレから、白醤油を兵庫県産(あざっす!)の非加熱淡口醤油に変更されたそうです。もしかしたら、今年の9月頃にカップラーメンもリニューアルされるかもしれませんね。

本店では「塩Soba」の構成を再構築されるそうですが、イメージ通りに仕上がったら調理の都合上、「煮干Soba」は無くなるかもしれないそうです。店主・大西祐貴氏は、「醤油Soba」と同じくらい「塩Soba」にも注力されているそうなので、いつかカップ麺で再現してほしいですね。「煮干Soba」も食べてみたい!(願望w)

とにもかくにも “カップ麺の蔦” は、 “その領域を” 超えた逸品です。お試しください。



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© Posted by taka :a

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