ぼく勉 問70 感想「その奇怪な早鐘は 時に[x]に因るものである」
『ぼくたちは勉強ができない』 最新話 感想 ネタバレ注意
Let's 勉強モード!
今週の『ぼく勉』は理珠ちん回です。各ヒロインたちの見せ場と今後のストーリーに繋がる伏線を見事に描き切った文化祭編が終了し、物語はまた日常へと戻りました。
読者的には余韻の残る締め方ではあったものの、成くん自体は案の定、特別気にする様子もなく、「文化祭のジンクス」を根も葉もないウワサだと割り切っているようで。
まぁ、「今思い返してみれば...あの「ジンクス」はまさしく本物であった」というモノローグからして、結ばれた時に思い出す程度の認識なのは明白でしたけどね。前回も言いましたが、ラブコメ主人公のスタンスとしてこれは最善手だと思います。
とりあえず、来るべき時が来れば全てがわかるのでしょうから、それまで気長に待つとして、今は今週の理珠ちんの可愛さが半端なかったことについて語りたい!最近の理珠ちんは本当に可愛すぎて打席に立てば10割のホームランバッターだと思いますわ...。
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理珠ちんと成くんの関係性
さて。今週のお話は、成くんと理珠ちんの2人が勉強スペースを探すところから始まります。2学期も中盤で受験が近付いてきたからなのか、普段勉強している図書室はあいにくの混雑状態。
これは非常に由々しき事態である。だって、2人きりじゃないと集中(イチャイチャ)しながら勉強できないじゃん!そんなの(読者が)困るよ!というわけで、理珠ちんの提案で2人は放課後空き教室になっている生物室で勉強することに。
ふむふむ。以前にも言ったけど、やはりこの2人の関係性とても好きだな...。
まず、凄く相性が良いと思うんですよ。成くんが指摘していた通り、理珠ちんはどこか放っておけない系の(成長の余地が一番ある)女の子だし、対する成くんもなんだかんだで世話好きな性格なんだよね。
作中で一番「教育係と生徒」という関係性がぴったりの2人である。それを裏付けるように、理珠ちんの単独回が他のヒロインと比べて『勉強』要素をフィーチャーしている点も印象的。30話の「トカトントン」や57話の「とりかへばや物語」なんてまさにそうだし。
『ぼく勉』は基本的に各ヒロインの個別回をターン制で描いていく作品なので、特にそれぞれのヒロインとの関係性の差異が際立つし、担当ヒロイン(が秘めているテーマ)によって話の雰囲気がガラリと変わることもあるのが面白いところ。
例えば、真冬先生は『過去』という軸と、先生が引き起こすトラブルを一緒に解決していくお話が多いし、うるかは王道ストレートな典型的ラブコメ回が多くて、あしゅみー先輩は年上の強みを活かし、成くんをからかいながら距離を詰めていくお話がメイン。
また、文乃さん関連のエピソードは、まだ彼女自身の核には触れず、うるか&理珠ちんのサポートをしつつ、徐々に恋の種が蒔かれ、やがて芽吹き、花開くのを予感させる構成になっている。文化祭編で残された「キスの余韻」はまさにその起爆剤でしょう。
素晴らしい......(泣)
対して、理珠ちんは『勉強』要素と、秘めた『恋愛感情』を刺激するためのイチャイチャ展開こそが武器なり。フフフッ。くっそ、にやけるな!
文化祭編の「うどんちゅるんイベント」も含め、最近は特に恋愛要素が強まってきていて読者の頬が最高に緩むってもの。控えめに神と言って差し支えないレベルのニヤニヤシチュエーションが不意に飛び出してくるからね。理珠ちん恐るべし!
初期こそ王道のラブコメ展開はうるかの十八番だったけど、なまじ理珠ちんが『恋愛感情』に疎いもんだから、その点を意識させるために、うるか回以上に踏み込んだニヤニヤ展開が増えてきたんですよね。「ほっぺやわらか...」って。ほんと最高すぎる....。
今週の理珠ちんが可愛すぎる問題!
なんということだ......
さっき、理珠ちんの武器は『勉強』要素と『イチャイチャ』展開の2つと言ったな。アレは嘘だ。3つ目の真の武器はGカップボディである!ブヒィィィィィィィ!
もうね、今週は色々と驚愕させられましたよ。成くんのスマホが神懸かり的な軌道で理珠ちんの胸に着地したかと思えば、胸に挟まっているスマホを成くんが引っ張り出して「ぽゆんっ」ですからね。文乃さんがいなくて本当良かった...。(色々な意味で)
し・か・も!
か、可愛すぎる......
この反応はさすがに可愛すぎる。完全に大赤面の境地に達し、めちゃんこ照れていらっしゃるよ。やべーわ。これは可愛さスカウターがぶっ壊れるレベルだわ!
いやはや、理珠ちん回の破壊力が本当にとんでもないことになってきてるな。他のヒロインたちも結構攻めた描写はあるけど、理珠ちん回は輪をかけてニヤニヤ係数高いと思う。(超褒めてます)
なんせ、胸がないから無理...ってのを抜きにしても、うるかや文乃さんじゃこういう展開なかなか想像できんしなぁ...。「間接うどんキス」もヤバかったし、なんなら事故とはいえ本物のキスをしてるんだもんねこの2人。
本物キスにせよ、胸ぽゆんっにせよ、これもう相手が理珠ちんじゃなかったら軽く大事件になっているわけですが、初期の頃と比較して、徐々に理珠ちんの反応にも変化が生まれてきているのがポイントでしょうね。
恋心の自覚!ドキドキの正体!?~理珠ちんと文乃さんの違い~
ドキドキの理珠ちん...!
成くんに(目隠しのため)後ろから抱き付かれ、胸の鼓動が止まらない。一体全体その原因はなんなのか、自分の中で自問自答する理珠ちん。
それは、動きだした骨格標本への恐怖に因るもの...本当にそれだけなのか。それとも...と、自身の『感情』の揺らぎについて、理解の扉を開こうとする彼女の姿がそこには描かれていました。
きっと、彼女もいつかは「自身の恋心」を自覚する日がくるのでしょう。その時、一体彼女はどういう風にその『感情』を受け止めるんだろうね。
理珠ちんと文乃さん!
芽生えつつある自身の「恋心を自覚できない」でいるもの同士の2人。でも、この2人は明確に違う。
文乃さんは「客観的」には恋心という感情がどういうものかを理解している。ただ、「好きになんてなるはずがない 友達が好きな人のこと」と、友達を意識し過ぎるあまり「主観的」に自分の感情を否定しているだけ。無自覚に感情をセーブしているだけ。
それに対して、理珠ちんは「客観的」な意味で恋心という感情がどういうものなのかを理解しきれていない。しきれてはいないけれど、それゆえ、自覚なきままに成くんへの好意をありのままに見せることが出来ている。
そういう意味では、2人の『感情』に関する対比はとても面白いと思う。しばらく先のお話にはなるだろうけど、なんとなく理珠ちんは自分の初めての『感情』を理解した時、そのままの想いを成くんに打ち明けそうな気もする。そういうタイプに思える。
良い意味で裏表を持てない人だと思うから。結果がどうなるかはわからないし、それがきちんと『告白』という体を為したものになるのかわからないけど、でもきっと彼女は飾らない『感謝』や『想い』を自分のボキャブラリーで伝えるのだろうな。それこそ「愛してるゲーム」の時には伝えられなかったことを。そんな妄想をしてみると楽しい。
あと、 地味に「一之瀬学園七不思議」シリーズが今後も描かれそうで気になる。もし全て描き切るなら、今回の理珠ちん&関城さんがそうであったように、各ヒロインのお話に紐づけて一つずつ展開していくのが面白そうな気もするね。
つ・ま・り!結論としては....
仲良く手を上げて、同じ怯え方している2人がお可愛い!ってことです。
変わっていく『想い』と、少しずつわかり始めている『感情』。その先にどんな物語が待っているのかが楽しみになる。そんな至高の理珠ちん回でした。やっぱり、理珠ちんも最高に可愛いですわ...。(最終結論)
※本記事にて掲載されている情報物は「『ぼくたちは勉強ができない』/筒井大志/週刊少年ジャンプ」より引用しております。