ソフトバンク傘下のファーストサーバが展開しているレンタルサーバサービス「Zenlogic」で6月19日から断続的に障害が起きたため、7月6日からサービスを全面停止し、メンテナンスを続けている。メンテナンスは9日午前8時までに終了し、サービス再開予定だったが、「再開処理後、再度の高負荷発生を確認した」としてメンテナンスを延長しており、再開のめどは立っていない。
Zenlogicは、ヤフー(Yahoo!JAPAN)のインフラを活用したクラウド型レンタルサーバ。今年2月時点で、中小企業・官公庁など約2万社が利用しているという。
6月19日以降、ストレージシステムに高負荷が発生し、メールの送受信やWebサイトの閲覧、サーバへのファイル転送ができない障害が断続的に発生したため、7月6日午後8時から全サービスを停止してメンテナンスを開始。最長で9日午前8時までかかるとしていたが、「サービス再開処理後、再度の高負荷発生を確認した」として9日午前8時以降もメンテナンスを継続しており、午前9時時点で再開時期は「未定」になっている。ただ、サーバのコントロールパネルのサービスは再開。他社サーバへの移行を検討中のユーザーに、移行法を案内している。
障害の原因は、冗長構成しているストレージシステムで、、データ入出力の処理が一部のシステムに偏って高負荷が発生したこと。高負荷になったシステムで再起動が起きたことで、サービスが断続的に利用できない状態になったという。処理の偏りが起きた原因として、(1)突発的なアクセス集中が発生した際のパフォーマンス不足、(2)ストレージシステム構築時のパラメーター設定が適切でない――ことを挙げている。
障害の対象はヤフーのインフラを活用したサービスで、ヤフーと協力して対策を行っているという。AWSを活用した新サービス「Zenlogicホスティング Powered by AWS」は対象外。
障害により顧客から多数の問い合わせを受け、電話やチャット、メールがつながりにくい状態になっおり、回線やオペレーターを増やしているが、対応が追いついていないようだ。障害発生期間中の利用料金についてはは、復旧後に対象顧客に連絡するとしている。障害の原因や対応については、Webサイトで随時公開している。
ファーストサーバのレンタルサーバでは2012年、顧客のデータが消失する大規模な障害が発生している。
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