最近、中国や台湾などの中華圏では、嫌韓感情を煽るインターネットの「でたらめの記事」があふれている。
専門家らはこれらについて、韓中関係や両国民の感情をむやみに悪化させるこうした「偽記事」を見つけ出し、広がらないようにする両国政府の努力が切に求められていると指摘した。
▲「中国の4大発明品は韓国のもの」と東亜日報が報道(?)〓13日午前、中国の有名ポータルサイト「搜狐」の討論掲示板である「捜狐社区(club.sohu.com)」などの7、8のサイトには、このような内容の「でたらめ記事」が掲載された。
この記事は、「ソウル大学歴史学科の朴ヒョブプン教授が、中国がオリンピックの開会式で披露した4大発明品は、実は韓国が発明したものであり、中国は韓国の発明品を盗作したことについて、当然謝罪すべきだと主張した」とした上で、「これは韓国の東亜日報が報じたものだ」と書いている。
記事には、朴教授が「製紙技術や印刷技術、羅針盤などはすべて、韓国のほうで発明されたもので、後日、中国の中原地域へと伝わった」と主張したとなっている。
しかし、東亜日報はこのような報道をしたことがない。さらに、ソウル大学には上記のような名前の教授はいないことが確認された。完全なでっち上げである。
しかし、これを事実と勘違いした中国人のネットユーザーは書き込みを掲載し、「韓国人は世界でもっとも破廉恥な民族だ」と、あらゆる悪口や批判を浴びせかけている。
▲中華圏では「捏造記事」があふれている…対策作りを急ぐべき〓先月31日には、広東省で発行された新快報が、インターネットに掲載された「でたらめの記事」を本物と勘違いし、それを社会面のトップ記事として掲載した。
同紙は韓国の朝鮮(チョソン)日報の記事だとして、「成均館(ソンギュングァン)大学歴史学部の朴ブンギョン教授は、中華民国を建国した孫文は韓国系の人物だという論文を発表した」と伝えたが、当の朝鮮日報はそのような記事を報じたことはなかった。また、同様の名前の教授もいなかった。
このほかにも、中国や台湾のウェブサイトには、「韓国人は孔子や老子、さらに釈迦すら、韓国人だと主張している」という噂まで出回っている。また、韓国人が万里の長城を築き、渾天儀などの中国の発明品を韓国が世界文化遺産に先に登録しようと試みているという話も掲載されている。
このような「でたらめの記事」は「捏造された内容」がもっともらしく映るように、韓国の大手メディアの名前を引用して使っている。
さらに大きな問題は、中国は台湾の一部のメディアまで、事実を確認せずそのまま報じることで、「でたらめの記事」がさらに広がる悪循環の現象まで起きていることだ。両国の政府とメディア同士の共同対処が必要だという指摘が出ているのもこのためだ。
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