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AIは新たなルネサンスをもたらすか(上)

2018/07/09

Marc Dimmick CIO Australia

 人工知能(AI)は、史上最高の速さで破壊的変化と富をもたらす存在になりつつある。AIはあらゆるものに大きな影響を及ぼす。次の10年で、半数以上の職業が消え、AIや次世代のロボット技術が取って代わるとされている。

 AIには、病気を治したり、都市をスマート化したり、環境問題の数々に対処したり、貧困のあり方を変えたりする可能性がある。だが一方で、AIについて、そして道を誤る可能性について、考えるべき問題はまだ多い。米Teslaの最高経営責任者(CEO)であるElon Musk氏は近年、状況によってはAIが人類の生存を脅かしかねないと指摘している。

 AIは、データの分析能力とその精度が非常に高い。これを生かせば、従来よりインテリジェントな機械をビジネス向けに開発できる。

 だが、そこにはどのような代償が伴い、我々人間はそれをどのように制御するのだろうか。AIが持つ可能性について、そしてAIが人間の社会と生き方にもたらす影響について、真剣に考え直す必要がある。

 AIやロボット技術は、最初はブルーカラーの仕事を脅かすものと思われていた。だがその認識は変わりつつある。弁護士や医師をはじめ、純粋に定量的な分析処理を行うホワイトカラーの仕事も、絶滅危惧種に名を連ねつつある。こうした仕事の技法や手順の一部は、ソフトウエアによる実装や置き換えがますます進んでいる。

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