みゆはん「ひきこもり情報弱者」 PR

みゆはん|コミュ障シンガーソングライター 集大成的1stアルバムとほとばしるポケモン愛を語る

みゆはんの1stフルアルバム「ひきこもり情報弱者」が7月4日にリリースされた。

テレビアニメ「けものフレンズ」のエンディングテーマ「ぼくのフレンド」を担当したことで注目を集めた彼女。キャリア初のアルバムには、「ポケットモンスター」に登場するイーブイを応援するプロジェクト「プロジェクトイーブイ」のテーマ曲として書き下ろした「イーブイマーチ」をはじめ、「ぼくのフレンド」のアコースティックバージョンといった自身が作詞作曲したナンバーのほか、RADWIMPSの「なんでもないや」、さだまさしの「胡桃の日」、40mPの「からくりピエロ」のカバーも収められており、みゆはんのさまざまな一面が垣間見える1枚となっている。

“コミュ障シンガーソングライター”の異名を持つゆえにこれまであまり取材を受けてこなかったという彼女だが、音楽ナタリー初登場となる今回のインタビューではアルバムのことや、大好きなポケモンのこと、2017年11月に開催したライブのことをじっくり語ってくれた。

取材・文 / 北野創

本当は目立ちたがり屋でちやほやされるのが好きで……

──デビューから1年半ほど経ちますが、今の環境には慣れましたか?

慣れて……きたのかな? 基本、家から出ないので。レコーディングも自宅でやっています。スタジオで録ることもあるんですけど、基本は家で。だからあまり変わらないかも。

──ガチの引きこもりなんですね。みゆはんさんは普段もネットでの活動が中心で、あまり公の舞台に出てくることはありませんし。

みゆはん

今の事務所にスカウトされたのもTwitterだったんです。最初はプライベートでTwitterを使ってて、そこに自撮りとかをアップしたら、だんだんフォロワー数が増えてきて。そのときのアカウント名が「みゆはん」で、スカウトされてデビューしたんですけど、名前はそのまま。

──Twitterは自分が楽しむために始められたんですか?

コミュ障でひきこもりなんですけど、本当は目立ちたがり屋なところがあって、人に見られることが好きでちやほやされるのが好きなんです。Twitterをやってるといろんな人が見てくれるので。

──その頃からシンガーとしてデビューしたい気持ちはあった?

そうですね。小さい頃から歌手になることが夢で……高校生のときから音楽活動をしててプロの歌手になりたいとは思ってたんですけど、同時にカウンセラーになりたいという夢もあって大学では心理学を専攻してたんです。でも、いざ就活ってなったときに、せっかく心理学を勉強したのに、それを生かせる仕事に就けなくて。それで自分が本当にやりたい仕事がないと思ったときに、自分の中で一番好きな歌を仕事にしたいと思うようになったんです。就職活動も親には内緒でやめてしまって、オーディションをいろいろ受けている最中にスカウトされました。

──親御さんはアーティスト活動を応援してくださってる?

はい。お父さんはサラリーマン兼ギタークラフトマンで、趣味でギターを作ってるんです。昔から「さだまさしさんのギターを作りたい」と言ってたんですけど、最近その夢が叶って、さださんのギターを作らせてもらったんですよ。私も今回のアルバムでさださんの「胡桃の日」をカバーさせていただいたんですけど、そのことをお父さんに話したらものすごく喜んでくれました(笑)。

──音楽があふれている家庭だったんですね。

はい。地元にいたときは、お父さんがギター、お母さんがピアノを弾いて、私がギターボーカルで一緒にライブに出たりとかもしてました。

ネットがあってとても助かってます

──そこから上京されて、2017年1月にテレビアニメ「けものフレンズ」のエンディングテーマ「ぼくのフレンド」を歌って注目を集めたわけですが、インディーズの頃よりたくさんの人に自分の歌が届くようになった実感はありますか?

うーん……なんとなく自分の好きなことをやって過ごしていたら、いろんな人が興味を持ち始めてくれたなあ、ぐらいの感じで。ちょっとザワッとしてきたかもっていう感覚です。

──Twitterでの反響も増えてきたのでは?

増えてる……のかな? 私はフォロワーさんからきたリプライに返事をすることが多いんですけど、その返してくれる人の層が変わった気がします。前は私と似たような……サブカル寄りの人たちが多かったんですけど、デビューしてからはアニメから興味を持って見てくれる人も増えて。いろんな人とリプライのやり取りできるのが楽しくて、友達とコミュニケーションを取る感覚でやってます。

──そういう意味ではファンとの距離感が独特ですよね。こうして対面でお話しするのは苦手な様子ですけど、Twitter上だとそういう雰囲気はないですし。

はい。だからネットがあってとても助かってます。

──2017年11月にマイナビBLITZ赤坂で開催した初ワンマンライブ「よだれまみれ」の際は、MCはTwitterを介して行ったんですよね。やっぱり直接お話しするのは苦手?

苦手ですね。アンコール後のMCだけ直接しゃべったんですけど、言葉に詰まって詰まって、最後には泣いちゃいました(笑)。お客さんに「がんばれー、がんばれー」って言われて。

──でも伝えたい気持ちはちゃんとあるわけですよね。それを伝えるためのツールがTwitterだったり、歌であると。

はい。

みゆはん「ひきこもり情報弱者」
2018年7月4日 / Victor Entertainment
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収録曲
  1. ユーアンダイ[作詞・作曲:みゆはん / 編曲:mikito]
  2. なんでもないや[作詞・作曲:野田洋次郎 / 編曲:Ayano Kaoru]
  3. 輪廻[作詞・作曲:みゆはん / 編曲:n-buna]
  4. ウワノソラ[作詞・作曲:みゆはん / 編曲:Tsubasa Takada]
  5. 続・化け猫ワルツ feat. まうくん[作詞・作曲:みゆはん / 編曲:R_Men_Soul、Shunsuke Kasuga]
  6. イーブイマーチ[作詞:みゆはん&プロジェクトイーブイ / 作曲:みゆはん / 編曲:Shunsuke Kasuga]
  7. 胡桃の日[作詞・作曲:さだまさし / 編曲:Naoki Itai、Hayato Yamamoto]
  8. 世界の片側[作詞・作曲:みゆはん / 編曲:nishi-ken]
  9. ダンシングメトロノーム[作詞・作曲:みゆはん / 編曲:Tsubasa Takada]
  10. からくりピエロ[作詞・作曲・編曲:40mP]
  11. 帰り道[作詞・作曲:みゆはん / 編曲:R_Men_Soul]
  12. ぼくのフレンド(acoustic ver.)[作詞・作曲:みゆはん / 編曲:Tsubasa Takada]
みゆはん
香川県出身の“コミュ障シンガーソングライター”。Twitterで公開した写真や動画が所属事務所のスタッフの目に留まり、2017年2月にテレビアニメ「けものフレンズ」のエンディングテーマ「ぼくのフレンド」を含むミニアルバム「自己スキーマ」でメジャーデビューする。同年に2ndミニアルバム「リスキーシフト」を発表。ファッション、デザインにも造詣が深く、ほかのアーティストのCDジャケットやミュージックビデオのプロデュースを手がける。2017年11月に初のワンマンライブ「よだれまみれ」を東京・マイナビBLITZ赤坂にて開催。2018年7月に初のフルアルバム「ひきこもり情報弱者」をリリースした。