和歌山市で避難情報入力遅れ


和歌山県内でも記録的な大雨となった6日、和歌山市が一部の地域に「避難勧告」を出した際に、県のシステムに入力せず、防災メールなどで情報の周知ができていなかったことがわかりました。
和歌山市は、記録的な大雨となった6日、▽午前6時25分に雑賀崎地区の1世帯2人、▽午前8時45分に加太地区の10世帯10人、▽午前11時に園部地区の20世帯32人、▽午後8時半に園部地区の16世帯36人のあわせて47世帯80人に対し、速やかな避難を求める「避難勧告」を出しました。
ところが和歌山市では、この情報を県の防災情報システムに入力せず、システムと連動している防災メールで情報を周知できなかったほか、県のホームページにも掲載されませんでした。
また、和歌山市のホームページにもこの情報は掲載されなかったということです。
結局、和歌山市が、情報をシステムに入力し、防災メールなどで周知されたのは、最初に避難勧告を出した午前6時25分から1日以上たった7日の午前10時半ごろになってからでした。
これについて和歌山市の広報広聴課では、「避難勧告の対象人数がすぐに分からず、正確な情報を確認する必要があると考え、入力しなかった」とした上で、当時、対象の住宅については、消防などが回って個別に避難を呼びかけたと説明しています。
避難勧告が出された地域で、けが人などはなかったということです。
県によりますと防災情報システムでは、避難情報の対象地区や世帯数だけを入力することも可能だということで、和歌山県危機管理局では、「避難情報は、人命に関わる大事な情報で、防災メールなどで確認している人もいるので、わかっている情報から速やかに入力してもらいたい」としています。