人気漫画「バナナフィッシュ」がフジテレビのノイタミナ枠にてついにアニメ化!
1985年に連載が始まった本作ですが、今回アニメ化されるとのことでSNSでも期待の声が高まっています。
さっそく原作漫画を読んでみた所…夢中になって一気読みしてしまうくらいハラハラ・ドキドキの展開に続きを読む手が止まらない!
今回は漫画「バナナフィッシュ」の最終回まで簡単におおまかなネタバレあらすじをまとめてみました。
ラストまでネタバレしていますので、結末を知りたくない方はご注意下さい。
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バナナフィッシュ【はじまり】
ニューヨーク・スラム街のストリートギャングを束ねるアッシュは、ある薬の実験台にされ、廃人となった兄・グリフの面倒を看ながらグループをまとめていた。
そんなある日、アッシュの仲間が襲われ「バナナフィッシュ…」と言いながらペンダントを託し亡くなった。
実はアッシュの兄・グリフも錯乱状態になる度に「バナナフィッシュ」という言葉を口にする。
「バナナフィッシュ」という言葉に「死を呼ぶもの」という意味合いがあると知ったアッシュはその謎に迫るべく調査を進めていく。
しかし、そのことを知ったマフィアのボス・ディノは阻止しようと動き出す。
実は、ディノはアッシュの才能をいち早く見抜き、後継者として拾い上げ育ててきたが、同時に性的対象としても寵愛していた。
ディノはアッシュに「バナナフィッシュ」の情報が漏れてしまったことを知り、手下のマービンを使いアッシュを捕まえるべく動きだした。
【アッシュと英二との出会い】
大学生でカメラマンの助手をしている奥村英二は、ストリートキッズの取材のためNYを訪れアッシュと出会う。
英二は初めて会ったアッシュに物怖じせず、持っている銃を見せて欲しいと話しかける。
普段は決して誰にも銃を触らせないアッシュだが、その屈託のない英二の姿にアッシュは銃を見せたのだった。
しかしその直後、マービンと手を組んだオーサーによって、アッシュ、英二たちがいたバーが襲撃されてしまう。
アッシュが可愛がっていたスキップが英二を連れてその場から逃げ出すが、捕らえられてしまった。アッシュは二人を救出に向かうが、一緒にアジトに閉じ込められてしまう。
すると英二はマービンの目を盗んで外に脱出し、水道管を使って高い塀を乗り越え、助けを求めに外に出た。
やがて英二からの知らせを受けたアッシュの仲間たちが救出に向かうが、仲間が来たことを知ったマービンはアッシュに銃を向ける。
引き金を引いた瞬間…スキップがアッシュを庇い撃たれてしまう。
その場から逃げ出したマービンを追いかけたアッシュだったが、既にマービンは何者かによって命を奪われており、アッシュはマービンの命を奪った容疑をかけられ逮捕され刑務所に入れられてしまった。
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【バナナフィッシュの正体】
アッシュの過去を知った英二は力になりたいとアッシュの親友ショーターの行方を探す。
そして、英二はアッシュが信頼する闇医者医師・メレディスの元にたどり着く。メレディスの元にはアッシュの兄・グリフが匿われていた。
しかし、その直後ディノの手下が現れ、アッシュの兄・グリフが撃たれ、更にアッシュがメレディスに分析をお願いしていたペンダントに入っていた薬も奪われてしまった。
その後、再びメレディスの元を訪れた英二はアッシュがメレディスに分析を依頼していた薬の正体を知らされる。
やがて保釈されたアッシュは、バナナフィッシュを開発したドースン博士の家を突き止めた。
元々バナナフィッシュは、学生だったドースン博士が仲間内で作ったものだった。しかし、バナナフィッシュは服用したものを自滅させるだけでなく、完全にコントロールできる恐ろしい薬でもあった。
ドースン博士の弟が勝手にバナナフィッシュを持ち出したことにより、ディノらの手に渡り、ディノはバナナフィッシュを使って、アメリカ財政界を支配しようと目論んでいたのだった。
【親友ショーターの死】
その後、アッシュは再びディノの手下によって捕まってしまう。そして、拘束されたアッシュの元には、バナナフィッシュを無理やり服用させられ操り人形と化したショーターが現れた。
ショーターは、英二の命を奪うように暗示をかけられ、アッシュの目の前で英二に襲いかかる。しかし一瞬我に返ったショーターは、アッシュに自分の命を奪うことで止めてくれ…と言う。
アッシュは拘束されていた鎖が一瞬緩んだスキにショーターを撃った。ショーターは亡くなり大事な親友を撃ってしまったアッシュは悲しみに暮れた。
その頃、アッシュ、ショーターがディノ邸に捕らえられていることを知った仲間たちはそれぞれのボスを救出すべくディノ邸を襲撃。
アッシュも監禁されていた部屋から自力で脱出し別室に捕らえられていた英二を救出。
そして合流した仲間に英二を託し一人ディノ邸に戻りショーターの遺体が置かれている実験室に向かった。
しかしショーターの無残な亡骸を見たアッシュは激しく怒り研究室に火を放ったのだった。
やがて、アッシュの元にチャーニーズキッズのシンがやってくる。
ボスであるショーターの命を奪ったのはアッシュであると知ったシンはアッシュに闘いを挑むが、全く太刀打ちできなかった。
心身ともに傷つきながらディノ邸を脱出したアッシュは仲間のいるマンハッタンに戻り英二とも無事に再会した。
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【オーサーとの対決】
大事な親友を失い、これまで自ら攻撃をすることは少なかったアッシュだがディノへの反撃を開始する。
ディノは一時アメリカを離れることにより、オーサーを使ってアッシュを捕まえるよう指示。オーサーは自分の手下のものを使ってアッシュを攻撃するが、オーサーの手下は次々とやられていく。
一方で、アッシュはこれ以上英二を危険な目に合わせるわけにはいかないと日本へ帰す計画を進めていた。
アッシュに仲間を倒され続けたオーサーは、黒人グループのボス・ケインに立会人を依頼し、アッシュと1対1での勝負を持ちかける。
アッシュもこの申し出を受け入れ、中国キッズグループの次期ボス・シンも立会人に加わり、深夜使われていない地下鉄のホームでの対決をすることが決まった。
そして対決の日。
アッシュは、仲間に英二を空港に連れていき日本行きの飛行機に乗せるように指示。しかし英二は、スキをついて逃げ出しアッシュの元に向かった。
オーサーとの決闘を始めたアッシュ。
しかし、決闘が始まってすぐ、来るはずのない電車が現れ、アッシュめがけて電車内から銃弾が打ち込まれる。
オーサーの罠に、ケイン、そしてシンは怒りアッシュに加勢。
電車内で取り残されたアッシュは、オーサーの手下を次々と倒していき、ついにオーサーを追い詰める。
そしてようやく1対1の決闘が始まり、格闘の末アッシュはオーサーを倒したのだった。
勝利したアッシュに仲間たちから歓声が浴びせられる中、英二の姿の姿を見かけたアッシュ。日本に帰らなかったのか…!?と言った直後、アッシュは倒れてしまった。
【英二の命と引き換えに…】
その後アッシュは病院へ運ばれ一命を取り留めたが、ディノの手下によって病院内でも命を狙われてしまう。
更にその後精神衛生センターに送られ、アッシュの頭の良さに魅力を感じたマナーハイム医師によって、人体実験をされそうになる。
しかし、ディノの反対によって中止され、アッシュは精神衛生センターから脱出し、隠れ家へと戻り英二と再会を果たしたのだった。
一度は英二を日本に帰そうとしたアッシュ。しかし、英二の思いを汲み取り帰すのを止めたのだった。
その後、アッシュは再びバナナフィッシュの真相を突き止めるべく動き出す。
しかし、ディノがアッシュに戦術を教え込んだブランカを呼び寄せ、アッシュを追い詰めていく。
これまで向かうところ敵なしだったアッシュだったが、太刀打ちできないブランカがディノの味方についていることに気づき激しく落胆した。
そして、英二の命と引き換えに、これまで掴んだバナナフィッシュの情報を持ってディノの元に戻り一生仕えるよう言われる。
アッシュは英二を守るため、この条件を受け入れディノの元に戻ったのだった。
アッシュにとって英二は初めて何の見返りもなく自分を守ろうとしてくれた人物であり、アッシュにとって英二は何があっても守りたい存在になっていた。
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【最後の闘い】
その後、アッシュが捕まったことを知った英二は、シンやケビンたちと協力しアッシュを奪還する。
幾度となくアッシュを奪われてしまうディノは、アッシュを捕らえるため、非合法の傭兵部隊・フォックスを雇いアッシュたちを追い詰めていく。
そんな中、アッシュを慕うシンと兄・ラオの間で仲間割れが起こり、アッシュが襲撃され、アッシュを庇おうとした英二が撃たれ負傷してしまう。
英二は病院に運ばれ、危険な状態に。
英二を負傷させてしまったことを激しく後悔するアッシュ。その後、なんとか英二は一命をとりとめ、アッシュもこっそり会いに行き無事を確認した。
やがてアッシュはディノを人質に取ることに成功し、フォックスを追い詰めるが、フォックスはディノを裏切り、ディノをあっさりと撃ってしまう。
バナナフィッシュの正体を知ったフォックスは、アッシュと戦闘となり、シン、ケインも加勢する。
そして、ついにフォックスを追い詰め、アッシュはフォックスの攻撃を受けながらもなんとかフォックスを打ちのめすことができた。
しかし、その直後バナナフィッシュのデータが入ったカバンを持っていたシンが屋上から落ちそうになってしまう。
アッシュは、片手で壁にしがみつきバナナフィッシュのデータが入ったカバンを守ろうとするシンの元に駆け寄り、カバンを離すように説得する。
するとその直後、再び最後の反撃をしようとして起き上がってきたフォックスがアッシュに銃を向ける。
絶体絶命のピンチに陥ったアッシュ。
しかし、その直後瀕死の状態のディノが現れフォックスを撃ち、アッシュは救われた。その直後、ディノは息絶え、燃え盛る建物内へと落ちていった。
シンは持っていたカバンを手放し、アッシュはシンの手を取り救出。
こうして、バナナフィッシュを巡る激しい戦闘は幕を閉じた。バナナフィッシュのサンプルやデータは全て燃え尽きたのだった。
【結末】
英二が日本へ帰国する日。
あれからアッシュは英二の元を一度も訪れなかった。英二はアメリカを経つ日、アッシュ宛の手紙をシンに託した。
シンはアッシュに手紙を渡し、英二に会いに行くように説得する。しかしアッシュはもうこの世界に英二を関わらせてはいけないと見送りに行こうとはしなかった。
アッシュは英二からもらった手紙を読み始めた。手紙には日本行きの航空券と共に「アッシュを守らなければ…とずっと思っていた」と書かれていた。
居ても立ってもいられなくなったアッシュは英二の元へ向かおうとした。しかし、その直後シンの兄・ラオに刺されてしまった。
アッシュは怪我を負いながらも、図書館へと戻った。
「ぼくの魂はいつもアッシュと共にある…」
英二からもらった手紙の言葉を噛み締めながら、安らかに眠ったのだった。
(おわり)
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バナナフィッシュ【感想】
この作品、1985年に連載がスタートしたという既に30年以上前に発表された作品ですが、今の時代に読んでも全く違和感ない、まさにこれぞ色あせない名作。
圧倒的に美しい容姿、IQ180という高い知能と優れた能力を兼ね揃えていながらも、生きるために人の命を奪い続けてきたアッシュ。
彼が生きてきた世界はまさに生き地獄とも言える壮絶な人生でした。
そんなアッシュは絶対に交わることのないごく平凡な大学生・英二に出会い、これまでにない温かさを感じていき、英二のことを命を張って守り抜こうとしていきます。
めちゃくちゃ強く、一見恐ろしいアッシュですが自分の味方だと思った仲間は命をかけてでも守ろうとする姿がめちゃくちゃかっこよく、また英二に見せる姿は可愛らしく、とても魅力あふれる主人公。
物語が進むにつれ、アッシュと英二の絆が深くなっていき、魂で結ばれた二人の友情に胸が熱くなり号泣…。
アッシュを自分のものにしたいディノ、そしてアッシュと英二の友情に嫉妬するユーシンによって、幾度となくアッシュは追い詰められピンチに陥りもうダメか…と思うところが何度もありますが、その度にアッシュは這い上がり、仲間に助けられながらも生き延びて英二を守り続けます。
もう途中からバナナフィッシュなんて若干どうでも良くなってきた感じがしますが…(笑)最後の最後まで戦い抜き、英二を守りきり、ディノ、フォックスに勝利したアッシュ。
しかし、まさかのまさか、ラスト、ラオに刺され、アッシュはそのまま英二の手紙の余韻に浸りながら命絶えてしまいました…。
本編でははっきりと亡くなったことは描かれていないものの、数年後が描かれたアナザーストーリー「光の庭」にて、アッシュはあのまま眠ったように亡くなったことが明かされています。
英二は、アッシュと別れた後、NYへ戻り、シンやかつての仲間と再会し、カメラマンとしてアメリカで永住権を取り、アッシュのことを思いながらその後の人生を送っているようです。
これまで過酷で壮絶な人生を生きてきたアッシュ。
英二と再会し、一緒に穏やかで普通の人生を送ってほしかったな…とも思いましたが、アッシュは英二から「いつでもアッシュの魂とともにいる」という手紙を受け取り、もうそれだけで十分幸せだったのかもしれません。
アッシュの人生に英二という一筋の光が差し込み少しでも暖かく人の愛を感じることができたアッシュはもうそれだけでも十分だったのかもしれませんね。
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