カメキチの目
ずいぶんと前になりますが、
好きなテレビ番組『報道特集』で、ミツバチのことをやっていた。
この番組はタイムリーな、たいせつな問題を取りあげます。
1時間のうち、たいてい二つの問題が報道されるのですが、「ミツバチ」はあとで、はじめは「公文書かいざん」でした。
(「公文書かいざん」のほうはあまりに超低級な出来事で情けなくてみませんでした。「モリカケ」以来、このごろ混乱してきています。じつは自分のほうがオカシく、安倍や麻生たちがマトモなのかと。どうやらそれが「事実」らしい)
さて、「ミツバチ」
近年、ミツバチが減っている、死んでいるのだそうだ。
他にも原因となるものが今後あかされるのかもしれないけれど、現在わかっているのは、米を作る(稲作)ときに散布される農薬がその一つだとのこと。
テレビ朝日4月28日は次のように報じています。
テレビ朝日の【引用】
EU(ヨーロッパ連合)は、殺虫剤として使われている一部の農薬がミツバチの減少につながっているとして使用の禁止を決めました。
今回、使用禁止が決まったネオニコチノイド系の農薬は害虫駆除の効果が高く、日本を含む世界中で幅広く使われています。ただ、養蜂家や一部の研究者は「ミツバチの減少や大量死を引き起こしている」として規制を求めていました。
養蜂家:「(農薬の全面規制は)大きな進歩だ。養蜂の仕事が以前より困難になっていた」
27日に行われたEU加盟国の投票で、屋外での使用を全面禁止にすることが決まりました。一方、農業団体などからは「農薬の影響を裏付ける研究が十分ではない」という批判が上がっています。
たかがミツバチと思われるかもしれない。
だけども、番組をみていて「されどミツバチ」と強く感じた。
私は蜂蜜はあまり好きじゃないけれど、これは蜂蜜の嗜好の問題ではない。
「自然」や「生態系」ということを、歳を重ねるたびに強く感じるようになりました。【花】
花が美しいのはなにも人間の目を喜ばすためではなく、子孫をちゃんと残すため、種を作るために虫を引き寄せて「受(授)粉」するために彼らを刺激している。
でも、人間は花がきれいと感じ、花を愛する。花の美しさに癒される。そのこと自体が「人間自然」、「人間の生態」ともいえるのでしょうか。
蜂蜜は米のような主食ではないけれど、米作りにミツバチは必要ではないが、
彼らがいないと食べられなくなる野菜や果物がいっぱいある。
ミツバチたちが花粉を運び、ちゃんと受(授)粉させてくれるからこそ、私たち人間は咲いた花をめで、やがてそれが野菜や果物として結実し、食べる。
コトは蜂蜜だけの問題ではないのだ。
テレビ映像の、ミツバチが帰ってこない(どこかで死んでいる)と途方にくれている養蜂家の方の姿が痛々しかった。
養蜂家は米作りの際の、問題があるとされる「ネオニコチノイド系の農薬」だけの使用禁止を国(農水省)やJAに求めているのですが、 害虫駆除の効果の高いこの農薬を使わないとなると、米の収量、品質が下がり、ひいては収入にも大きな影響があらわれるので、この農薬だけが原因ではないと突っぱねています。また、日本の稲作での使用法はヨーロッパの農業での殺虫のやり方と違うので問題はないと言っているとのこと。
ところで番組では、その日本における米の扱いについても報道していました。
↓
生産者(つまり農家、農業者)の俵につめこまれた米粒がそろっているかどうか(黒や茶色っぽい色のものが含まれている割合)によって等級別に検査され、それは米価に大きく反映される仕組みが。
「1級米を作ろう!」という宣伝文句がテレビ画面に映りました。「ネオニコチノイド系の農薬」を製造しているどこかの薬品メーカーのものが。
番組の最後に、ある米生産者の方は等級別の米の検査が厳しすぎると話しておられました。黒や茶色っぽくても味はいっしょなのだそうです。
ミツバチのこういう問題を私は初めて知った。
農薬に「ネオニコチノイド系」というものがあることも。
「ニコチノイド」の「ニコチ」とはニコチン、つまりタバコのアレと無関係ではないのかなと思った。
関連して、米の「良し悪し」を仕分ける等級検査があることも。
あすは七夕。
(天の川にはいないでしょうが)ハチ(ミツバチに限らない)に祈ろうっと。
「お願いです。つまらん政治屋・「高級」官僚どもに一刺しお願いします。
いえ、それはあまりに小さい願いでした。
人類が長続きし、生き残られますように」
でも、あしたも雨かな。