【body_wrapper】
『グランド・セフト・オートⅤ』のオンラインモード『GTAオンライン』の画面上にて、突如『グランド・セフト・オートVI（以下、GTA6）』の発売予定を告げるメッセージが現れたことがコミュニティを騒がせている。表示されたのは、画面脇のメッセージ欄。公式からのお知らせや広告が表示されるスペースだ。通常の告知と同様のフォントで「GTA6の予約受付中（Pre order GTA6 Now）」もしくは「GTA6は2019年発売へ（GTA VI Coming 2019）」というメッセージが表示されたという。この告知を見たユーザーからSNSなどで報告があげられ、騒動が発覚した形だ。
E3 2018でも発表されなかった『GTA6』のニュースが、公式の告知欄から突如現れたことにより、当然『GTA6』の“ゲリラ発表”があったのではないかと期待は高まっていく。しかし一方で、メッセージを確認したユーザーには、とある共通点があった。その共通点とはいずれもMod可能なプラットフォームを利用していること。PC、PlayStation 3、そしてXbox 360版はいずれも改造を用いたModの導入が比較的容易なプラットフォームであり、これらの機種を遊ぶユーザーの間で「GTA6」の告知メッセージが確認されていた。
Mod可能なプラットフォームが対象であることに加え、発売元のRockstar Gamesの『GTA5』のスタッフは『レッド・デッド・リデンプション2』の開発にあたっており、今年の発売が控えていること。そもそも、仕込み好きのRockstar Gamesであっても大ヒット作の続編の告知のパターンとして、今回のようなケースは考えられないなど、数々の根拠によるいたずらではないかという見方が強まっていく。そして最終的に、Twitterにて問い合わせに応じたRockstar Gamesが「Modによるでっちあげであり、Rockstar Games公式の声明ではない」と否定した。どうやらハッキングによるいたずらであったようだ。
前作『GTA5』は2013年9月にPlayStation 3/Xbox 360向けに発売された。その後PlayStation 4/Xbox Oneに移植され、最終的にはPCでもリリース。自由度・完成度ともに極めて高いゲームデザインが評価されたほか、今回の事件にも絡んだ『GTAオンライン』が人気を呼び、2018年5月にTake Two Interactiveは同作の出荷が9500万本を突破したことを発表している。売り上げが伸び続けており、『GTAオンライン』でのゲーム課金も安定した収益をあげる中、最新作を焦って発売する必要性は薄い。それでも発売から5年という歳月が経過していれば、人気シリーズの続編が発売する可能性について疑うことはできないだろう。
今回のいたずらは、こうした期待感を逆手に取ったものだと思われる。誰が何を目的としておこなったものかも不明。おそらく最新作の発表があるとしても、しばらく先であることが予想される。今は、10月26日に発売される『レッド・デッド・リデンプション2』を遊んで待つのがいいのかもしれない。
