消防団のポンプ操法大会について(平成30年2月分回答)
意見・提言
近年消防団員の減少が続いており、高崎市でも色々な施策を行っております。私自身現役消防団員であり、新入団員の勧誘を行っておりますが、「仕事が忙しく余裕がない」等の理由で断られます。昨今では核家族化、共働き家庭の増加、サラリーマン家庭の増加、男性の家事、育児への参加が求められ、活動時間の負担の大きい消防団活動は敬遠されていると感じます。消防団活動の中で2年に1度開催される高崎市広域支部消防ポンプ操法競技会およびその練習は最も大きな負担となっています。ポンプ操法大会への練習は下記に示すような問題があるため、消防団員の負担低減および新規団員確保のための参加しやすい消防団づくりのため、大会を廃止し各方面隊でのポンプ操法講習会や別の実践訓練等に置き換えてほしいと考えます。
ポンプ操法大会の練習は、例えば我々の地域では2か月間、平日は2日に1度、午後6時30分~11時(準備片付けも含めると)まで拘束され、団員およびその家族にとって大きな負担となっている。また消防団によっては別日程で自主練習を行うため、さらに負担が増える。
練習の大半は十数秒程度の競技時間の短縮と動作のシンクロ度を高めることに費やされており、競技大会のための訓練となっている事が消防庁の調査でも指摘されている。
実際の火災現場では各分団の配置やポンプの中継状態の把握等に時間がかかっており、ポンプ操法大会の訓練による時間短縮による効果は少ないため、分団間の組織訓練や無線の使い方の訓練等を行ったほうが火災現場では役立つと考えられる。
ポンプ操法大会に参加しないという選択肢が各分団与えられていない。
静岡県袋井市では2014年に操法訓練により精神的に追い詰められた団員が自殺している。
男:40代 市内在住
回答
日頃から、消防・防災行政につきまして、ご理解ご協力いただきましてありがとうございます。また、消防団員として地域防災力の充実強化のため活動していただいていることに心より感謝申し上げます。さて、ご指摘いただきましたポンプ操法大会の在り方についてでございますが、消防ポンプ操法そのものが実際の火災現場で操法どおりにできるとは考えておりません。しかし、規律、礼式、器具の取扱い等、消防団員としての基本を習得し、また、大会を実施し目標を明確にすることで、団員間の結束力を高めるとともに、訓練意欲を高め、消火技術を安全・確実・迅速にしていくものと考えております。各方面隊によって、高崎市等広域支部ポンプ操法大会出場への選考方法は様々でありますが、大会に向け、目標を持って訓練を実施している方面隊もございます。消防局といたしましては、今回のご意見を参考に、消防団員の負担軽減及び魅力ある消防団づくりのため、訓練の在り方も含め、いろいろな方面から研究して参りたいと考えます。今後とも消防団に係るご理解ご協力をお願い申し上げます。
担当:消防局警防課