Eテレ「デザインあ」で活躍する、中村勇吾さんコーネリアスさん、そしてインテリアデザイナー片山正通さんの「AUDIO ARCHITECTURE:音のアーキテクチャ展」がスタートしました。(~2018年10月14日まで)
学校が午前で終わり、たまたま夫が休みということもあり平日に行ってきました。今回はその様子などをだらだら書いてみたいと思います。
展覧会のコンセプト
「音楽建築空間」を体感する展覧会です。
絵やイラスト、彫刻などが展示されているものではなく、映像を空間で楽しむものです。
今回は、コーネリアスの新曲「AUDIO ARCHITECTURE」という曲を、9名のアーティストがそれぞれの解釈で映像を作っています。
大きな会場で迫力ある映像が順番に流れます。そして、その曲は全部同じです。そのため、全部の映像をみようとすると、40分はかかりそうです。ただ、裏側に小さいブースに分かれてそれぞれの作家さんの映像が好きな時間に見られるよう工夫されています。
参加アーティスト
会場内の様子
まず、出迎えるのはARCHITECTUREの文字映像。しばらくじっと見つめると変化していきます。
作品を全部紹介しきれないので、娘や私が面白かった作品をいくつか抜粋してまとめたいと思います。
稲垣哲郎
まず、最初は、ライブ映像。三方向、大画面での演奏は刺激的ですね。
UCNV/Another Analogy
これが一番好きです。ぜひ、この映像は大画面で見てほしい作品です。
電車に乗っているような錯覚を味わい、酔います。少しひいてみるのもいいですが、近寄って、画面の上にたつと眩暈がします。映像の中に入り込む不思議な感じがして面白かったです。
ユーフラテス (石川将也)+阿部舜/Layers Act
ユーフラテスって聞き覚えありませんか?ピタゴラスィッチのピタゴラ装置を作っているクリエイティブ集団です。今回は、そのメンバー石川将也さんが作った映像です。これが、もう、、面白い。種明かししたくないけど、誰かに伝えたくなるようなアナログな方法で、VJのような映像が出来上がっています。
小さいブースでは、映像が作られたもととなるシートが紹介されていました。
辻川幸一郎(GLASSLOFT)×バスキュール×北千住デザイン/JIDO-RHYTHEM
チャンバワンバ(Chumbawamba)のCDジャケットを思いだします。
いろいろな人の顔が自動に変形しています。”映像落書き”のようで子どもが大喜びです。小さなブースでは実際に作って遊ぶことができますが、、、、並んでいたのであきらめました。
▼会場内の作品ではないですがこれが一番分かりやすいのでご紹介します。
PCやスマホの画面で見るのとは違う大迫力の顔顔顔!圧倒されます。
ちなみに、iPhoneがあれば自分でも作ることができます。
大西景太/Cocktail Party in the AUDIO ARCHITECUTRE
映像の出だしが、満点のお星さまのようできれいでした。おもわず近寄ってみていたら、スタッフの方がどうぞどうぞ、スクリーンに上がってくださいと言うので、娘と一緒に上がりましたが、不思議な体験です。娘なんか、空の上を歩いているような感じなのでしょうか。でも、ビデオを撮っている方もいるので遠慮がちにしていたら、ビデオを撮ることが本来の目的ではないのでぜひ上がって体感してくださいと、強く勧められました。
でも、やっぱり誰も乗っていないと恥ずかしい。この作品だけ画面の中に入って遊ぶ体験をさせてもらいました。
梅田宏明/繊維状にある
これもまた酔いそうな作品です。正面から見るのもいいですが、横から見るのもかっこいいです。
この作品が一番映像がシンプルでしたが、観客が画面の中に入ることで作品が完成するような気がしました。ダンサーの友人なら、ここに上がったら踊っちゃうんじゃないかな~と思っていましたが、調べてみると、梅田宏明さんはダンサーとしても活躍されています。もしかすると、画面の中で人が動くことを計算されてこの映像作品をつくられていたのかもしれません。あ~この作品も画面の中に入りたかった。残念です。これから行く方はぜひ、端っこでもいいので登ってみてください。
子どもの鑑賞
スマホやテレビの画面でしか映像を見ない娘にとっては、スクリーンがバカでかいというだけで刺激的です。見たい映像だけ見て、興味がない映像はふらふらして過ごす。そんな感じででした。幸い、テーブルがあるくつろぎスペースがあるので、私が夢中になっている時はそこで過ごして気分転換をしていました。
というのも、曲が全部同じなのでちょっと飽きます。
逆に、小さな赤ちゃんには心地よいような気がします。鑑賞する時には階段のような椅子に座って見るのですが、心音のようにに響きます。泣いている赤ちゃんはいませんでした。(個人的感想なので参考までに)
もし、うちの子だったら、3~5歳は無理だったかなと思います。まず、映画館などの暗いところが苦手でしたし、映像も恐がったかもしれません。
7歳の今だからこそ行けた展覧会だったかな~と思います。言葉にできなくても、何か感情の揺れのようなものが感じられたらそれだけで展覧会に連れて行く価値はあるんじゃないかなと我が家では思っています。
おわりに
びっくりするほど映像がきれいで驚かされました。同じ曲なのに、アーティストによって違う解釈で作られた映像という点が面白く、ついつい見入っちゃいます。パンフレットを読むとまたいろんなことを考えたりできて面白いです。でも、単純な物語映像を求めてこの展覧会を見ると、とってもつまらないかもしれません。
何も考えずただぼーっと、作家さんの違いを感じながら見るのが私はとても楽しかったです。
さて、もうすぐ、「デザインあ展」が日本科学未来館で開催されます(2018年7月19日~)。今から待ち遠しい。
2013年に初の「デザインあ展」が開催されたときは、娘がまだ小さく連れて行けなかったのですが、大人だけでも楽しかった。しかも、今度は規模の大きい日本科学未来館。ワクワクします。
おまけ:ディレクター&アーティスト紹介
最後に、この展覧会がどんな方々が関わっているかということに触れてみたいと思います。
ディレクター:中村雄吾
ウェブデザイナー・インターフェースデザイナー 「デザインあ」映像監修としても有名ですね。代表作は、ecotonoha(エコトノハ)*カンヌ国際広告祭Grand Prix
NECによる環境貢献サイト。ユーザーの投稿メッセージがひとつひとつの葉となり、一本の樹木が成長していきます。その投稿分だけ、オーストラリアのカンガルー島に植林しています。
こちらの記事に概要が書かれています。
ASCII.jp:NECがウェブサイトで展開する企業広告“ecotonoha(エコトノハ)”が、カンヌ国際コンクールでグランプリ受賞と発表
音楽:コーネリアス(小山田圭吾)
元フリッパーズギターとして活躍。当時、渋谷系サウンドなんて言われていたのが懐かしい。現在も国内外で活躍されていますが、子育て世代としてはEテレ「デザインあ」の音楽担当の方と言ったらピンとくるのではないでしょうか。好きな曲はたくさんあるのですが、きりがないのでここは割愛します。
▼もっと知りたい方はこちらへ
会場構成:片山正通(Wonderwall)
インテリアデザイナー。お名前は知らなくても、このお店はご存知じゃないでしょうか。銀座にユニクロの大型店ができるときにニュースにもなりました。
インテリアデザイン、建築に興味ある方はこちら▼のサイトを。
うっとりするような美しい写真に見とれてしまいます。