豪ウルルで日本人観光客が死亡 登山中に
オーストラリア中部の有名な巨大一枚岩「ウルル」で3日、登山中の日本人観光客が死亡した。
ノーザン・テリトリーの警察によると男性は76歳で、ウルルを登っている途中で倒れた。ヘリコプターによって近くの医療センターに運ばれたものの、そこで死亡が確認された。男性の死に事件性はないという。
1950年代以降、少なくとも37人がウルルの登山中に亡くなっている。最近では2010年に死亡事故が発生していた。
かつて英語名「エアーズロック」で呼ばれていたウルルには、毎年25万人以上が訪れるが、オーストラリアの先住民族アボリジニは長年、ウルルは自分たちにとって聖地なので、登らないよう観光客に呼びかけていた。
ウルル登山は2019年10月から禁止される予定。
当局によると、2011~2015年にウルル登頂に成功した観光客は全体の16%に過ぎなかった。
ウルル・カタ・ジュタ国立公園は昨年、その文化的価値から、満場一致で登山禁止を決定した。
同公園はウエブサイトで「登らないで」と呼びかけ、「ウルル登山には危険が伴う。ウルルに登ろうとして、あまりに大勢が死亡した。けが人も多く出ている」と懸念を示している。
「我々の土地で人が亡くなったり傷いたりするのは、非常に悲しい」