この記事は 拡張機能プラットフォーム プロダクト マネージャー、James Wagner による Chromium Blog の記事 "Improving extension transparency for users" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

Google は、ウェブをブラウジングするすべての Chrome ユーザーに、選択の自由と透明性を確保することに尽力しています。この選択の自由には、Chrome ウェブストアで利用可能な何十万もの拡張機能を活用して、ブラウジング体験をカスタマイズし、その有用性と生産性を高めることが含まれます。しかし、望まない拡張機能のために Chrome エクスペリエンスが突然変わってしまうという苦情が多数のユーザーから寄せられており、これらの苦情の大部分は、ウェブサイトでのインライン インストールのわかりづらさや、騙す意図に起因しています。この問題への対処を過去数年にわたって試みてきた結果、拡張機能をインストールするかどうかについて、ユーザーが十分な情報に基づいて判断できるようにするうえで、Chrome ウェブストアで拡張機能と一緒に表示される情報が決定的な役割を果たしていることがわかりました。インライン インストールを介してインストールされた拡張機能と比較して、Chrome ウェブストアを介してインストールされた拡張機能は、アンインストールされたり、ユーザーからの苦情を引き起こしたりする可能性が大幅に低くなります。

それを踏まえ、今夏の終わり頃にインライン インストールはすべてのプラットフォームで廃止することとなりました。今後、拡張機能のインストールは、Chrome ウェブストア内のみで可能になります。ユーザーは、Chrome ウェブストアでインストール前に拡張機能に関するすべての情報を表示することができます。

この変更は、次の 3 段階に分けて実施されます。

• 今後、新しく公開された拡張機能のインライン インストールは利用できなくなります。2018 年 6 月 12 日以降に初めて公開された（chrome.webstore.install() 関数の呼び出しを試みる）拡張機能をインストールしようとすると、新しいタブで Chrome ウェブストアに自動的にリダイレクトされ、そこでインストールを完了できます。 
• 2018 年 9 月 12 日以降は、既存の拡張機能のインライン インストールが無効化され、ユーザーが Chrome ウェブストアに自動的にリダイレクトされるようになり、そこでインストールを完了できます。 
• 2018 年 12 月初旬には、Chrome 71 からインライン インストール API メソッドが削除されます。 

インライン インストールを使用して拡張機能を配信している方は、Chrome 71 の安定版がリリースされる前に、ウェブサイトのインストール ボタンをアップデートして、拡張機能の Chrome ウェブストア ページにリンクする必要があります。まだリンクしていない場合は、高品質のストア掲載情報を作成する方法についてのセクションを必ずお読みいただき、サイトにインストール バッジを表示することをご検討ください。

Chrome ウェブストアを通じて選択の自由をユーザーに提供し、ユーザーのブラウジング体験を強化できるようになったことに誇りを感じています。また、拡張機能に関する確固とした情報をインストール前に提供することにより、ブラウジング体験への影響をユーザーに十分に理解してもらうことが重要です。この変更により、Chrome で選択する拡張機能についての透明性がすべてのユーザーに対して向上すると確信しています。