Googleは米国時間7月2日、開発者向けプレビューとして次期モバイルOS「Android P」の3つ目となるベータ版「Android P Beta 3」をリリースした。このベータ版では、今夏終盤にリリース予定の最終版に「極めて近い」ものが見られるという。
今回のリリースは、第3四半期の最終版リリースまでに予定されている5回のプレビューのうち、3回目にあたるものだ。
Googleで「Android」のエンジニアリング担当バイスプレジデントを務めるDave Burke氏によると、この最新ベータ版には、「安定性と洗練度の向上」を目的とするバグ修正だけでなく、7月のセキュリティアップデートが含まれているという。
今回のリリースは、開発者らが最終版に極めて近いAndroid Pで自らのアプリをテストし、バグを洗い出すとともに、実際にリリースされた際に発生する問題を避けるうえで役立つはずだ。
また、開発者向けAPIは前回のベータ版リリースですべて出そろっているため、開発者らはAndroid Pによってもたらされる変更点をより完全なかたちで把握できる。また、この新OSで安定性の強化を目的に導入される新たな制約を自らのアプリでどう取り扱うかをテストするためのツール一式を手に入れることにもなる。
Burke氏は同ベータ版について、「ほぼ最終的なシステムの動作を実現し、公式のAndroid P API(API level 28)を搭載した、Androidの早期リリース候補であるビルド」だと述べている。
向こう数週間のうちにリリースされる予定のプレビュー4とプレビュー5は、Android Pのリリースに向けた、さらなるテストと最終テストのための公式のリリース候補という位置付けになる。
「iOS 12」には、端末の使用に没頭し、長時間使ってしまうことを防ぐために「スクリーンタイム」という機能が搭載されている。Android Pでも同様の機能を提供するダッシュボードが採用される。これによりユーザーは、自らの利用パターンとともに、各アプリをどれだけの時間使用しているのかが把握しやすくなる。
また、ユーザーインターフェースの変更や、新たなナビゲーションテクニック、電源管理システム「Adaptive Battery」のほか、ノッチ(切り欠き)のあるフルスクリーンデバイスに対するサポートもある。
XDA-Developersが公開した変更点の概略レポートによると、今回のリリースでは大規模な新機能追加はなされておらず、むしろ表面的な微調整が主となっているようだ。
Android Pの提供は、1年前に発表された「Project Treble」による効果を見定める良い機会ともなるだろう。Project TrebleはAndroidの新バージョンを迅速に生み出すことを目的としたプロジェクトだ。
Project Trebleの効果は、「Android Oreo」を搭載して出荷されるデバイスで最も顕著となるはずであり、既にAndroid Pのベータテストに参加できる対象デバイス(「OnePlus 6」や「Nokia 7 plus」のほか、Vivoの一部モデルなど)の拡大につながっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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