IT社会となって随分経ちますが、いつの頃も大切なのはセキュリティ対策。
Appleでも必要に応じて各種対策を行っていますが、今回はその1つとして、ユーザーに影響が出そうな情報が発表されたので、ご紹介しましょう。
AppleがiTunesStoreなどのセキュリティを強化
セキュリティを強化の内容とは
Appleに限らず、IT関係のサービスを提供する企業は、必要に応じてセキュリティ対策の強化やアップデートを行っています。
そんな中、AppleはiTunesStoreやApp Storeのセキュリティ対策の強化と、それに伴い影響を受ける可能性があるケースを発表しました。
Apple では 2018 年 6 月 30 日に、App Store や iTunes Store でコンテンツをお買い上げいただく際にお客様の財務データが今後も確実に保護されるよう、システムの一部変更を予定しています。
今回の変更に伴い、以下に該当するバージョンの Apple 製ソフトウェアを搭載したデバイスからは、Apple ID のお支払い情報を変更できなくなります。
- iOS 4.3.5 以前
- macOS 10.8.5 以前
- Apple TV ソフトウェア 4.4.4 以前
こちらの発表によると、Appleは2018年6月30日にiTunesStoreとApp Storeのセキュリティについて強化を行い、一部の古いOSを使用しているユーザーが影響を受けるとのこと。
これはAppleが管理しているユーザーの財務情報(クレジットカード情報など)のセキュリティを強化する為の措置で、この対策以降、一定以上古いバージョンのOSを搭載した端末では、Apple IDに紐付いている支払い情報(クレジットカード番号など)が編集できなくなりました。
影響を受けるOSのバージョン
今回の措置で影響を受けるOSは、それぞれ以下のバージョン以前のものです。
影響を受けるOS
下記のバージョン以前のものが影響を受けます。
- macOS(OS X)10.8.5
- iOS 4.3.5
- Apple TV ソフトウェア 4.4.4
もうちょっとわかりやすく、これらのOSが採用されている可能性のある製品を具体的に挙げてみましょう(日本国内で発売された機種限定)。
iPhone/iPad
5年以上前に発売されたiPhoneやiPadが対象です。
- iPhone4
- iPhone3GS
- iPhone3G
- iPad2
- iPad(初代)など
Apple TV
同様に、5年以上前に発売されたAppleTVが対象です。
- Apple TV(第2世代)
- Apple TV(第1世代)
Mac(数が多い為、現行のシリーズのみ表記)
- Mac mini……Late2012以前
- Mac Pro……Mid2012以前
- iMac(27inch)……Late2013以前
- iMac(24inch)……全モデル
- iMac(21.5inch)……Late2013以前
- iMac(20inch)……全モデル
- MacBook Air……Mid2013以前
- MacBook(旧モデル)……Mid2010以前
- MacBook Pro……Early2013以前
Appleユーザーが取るべき3つの選択肢
さて、今回の件で影響を受けるユーザーは、何らかの対策をとらないとiTunesStoreやApp Storeの支払い情報が変更できなくなります。
「特に変更するつもりはないから大丈夫」と思っていても、例えばクレジットカードの番号が変わったり、さまざまな理由で将来的に変更したくなる場面がないとは限りません。
また、そうでなくともAppleがこうした古いOSを除外する措置を執ると言うことは、これらのOSには相応のセキュリティリスクがあると認識していると考えて良いでしょう。
よって、ユーザー側でも何らかの対応策を採る必要があります。ここでは、そのうち代表的な方法をいくつかご紹介しましょう。
1:OSやソフトウェアのアップデートを行う
お使いの対象機種がOSのアップデートに対応している場合、今回除外された古いバージョンより新しいOSへアップデートできれば、影響は受けなくなります。
AppleTV(第1世代)のように、アップデートしてもバージョンが古くて除外対象となってしまう場合は別ですが、そうでないのであればOSやソフトウェアのアップデートを試みるのは、コストパフォーマンスの点では良い選択肢です。
特にMacの場合は、古い機種でも負荷の少ない使い方なら今でも十分現役で行けるケースが多いので、OSのアップデートが可能かどうかチェックしてみると良いでしょう。
ただし、OSのアップデートを行う前には、データや設定などのバックアップを忘れずに。
また、OSのバージョンを上げると、動作が重くなったり、アプリによっては上手く動かなくなる可能性も否定できません。
特に仕事用で古いアプリが動く環境をあえて残しているという方は、この辺りには十分注意してください。
2:思い切って買い換える
OSのアップデートを行っても状況が解決しない場合や、動作に問題が出る場合は、思い切って新しい機種へ買い換えてしまうのも手です。
高性能を求めれば相応の費用負担にもなりますが、旧世代機と同等程度の作業効率で十分であれば、型落ちの機種などを狙うことで費用を抑えられる可能性があります。
特にiPhoneやiPadでLTE対応前の機種を使っている場合、機種変更でデータ通信の速度が劇的に改善することも。
その分、毎月の通信料金が高くなる可能性もあるので何とも言えませんが、検討の価値はあると言えるでしょう。
3:買い換えなら新品だけでなく整備済み品もおすすめ
MacやiPadの場合、新品だけでなく、Apple認定整備済み品を狙ってみるのも1つの方法です。
このApple認定整備済み品とは、展示品や故障品など、何らかの理由でAppleの元へ戻ってきた製品を再整備し、新品同様の品質を確認した上で安く販売している物。
Appleが直接販売している上、購入時は通常の新品と同じ1年保証が付く他、AppleCare+へ加入することも可能です。
私もiPad Air2をこの整備済み品で購入したことがありますが、箱が白一色の専用の物であったこと以外は、傷や汚れも特になく、付属品も全て綺麗な物が入っていたので、今でも快適に使用しています(整備済み品は下記ページなどで買えます)。
機種や時期にもよりますが、上手く使えば数万円レベルの値引きになることもあるので、定期的にサイトをチェックしてみるのがお勧めです。
整備済み品を購入する際の注意事項
注意点としては、
- 納品まで時間が掛かることがある(海外の出荷拠点から発送することがある為)
- 品揃えがその時々で異なる(好みのスペックやカラーを入手できるとは限らない)
- Macの場合はRAM等がカスタマイズされた物が出てくることもある
- 在庫数はあまり多くないので即決が基本
- 店頭では現物を確認できない
といったところでしょうか。
特にMacを購入する場合、同じ世代の同じ機種でもCPUやRAMなどのスペックが異なるモデルも混ざっているので、スペックの確認は特に重要です。
また、化粧箱は新品の物とは異なる整備済み品専用の物が用意されるので、将来その端末がお役御免になって中古販売店等へ売却する場合、通常の新品より査定額が落ちる可能性も否定できません。
品質も新品同様で保障も充実、価格も安いと良いことずくめに見えますが、一応そうしたリスクも承知した上で購入するようにしましょう。
整備済み品に関しては、下記の記事に詳細をまとめていますので、参考にどうぞ。
まとめ:個人情報漏洩に気をつけたいなら、新しい物への買い替えも大事
今回は「古い端末は要注意!AppleがiTunesStoreなどのセキュリティ強化へ」と題して、Appleのセキュリティ強化の施策と、その影響を受ける機種やOSについてご紹介しました。
古い物でも長く大切に使い続けるのは大事なことですが、機械、特にIT系デバイスの場合、適度にOSのアップデートを行ったり、新しい物に買い換えていくことも大事なこと。
古いOSやセキュリティ対策が十分ではない端末を使う事は、公道を整備不良の車で走るのと似たようなものといえます。
ウィルス感染等で周囲の人に迷惑を掛ける前に、自分で出来る対策はきちんと行うようにしたいものです。最新のiPhone情報については、下記の公式サイトをご覧ください。
以上「古いiPhoneやiPadユーザーは要注意!iTunesStoreなどのセキュリティ強化で、クレジットカードなどの支払い情報が編集不可能に。」でした。
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