仮想通貨フィッシング 闇サイト「仕掛け」売買 価格800円、素人も参戦 (1/2)

» 2018年07月03日 07時39分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 メールなどから偽のウェブページに誘い込んで個人情報を盗む「フィッシング」の手口を使い、仮想通貨を盗み取ろうとするサイバー攻撃が国内で本格化していることが判明した。実在する仮想通貨交換業者からの警告をかたるメール以外にも、アンケートへの協力要請や情報提供サイトを装ったものなど、さまざまな手口が登場。また、闇サイト上ではフィッシングサイト(偽サイト)に張り付ける偽ページといった“犯罪の道具”が安価で販売され、犯行の増加、拡大に拍車をかけている。(福田涼太郎)

画像 実在の仮想通貨交換所をかたったフィッシングページ。指示に従ってパスワードなどを入力した場合、攻撃者に盗み取られる(フィッシング対策協議会提供、一部画像処理しています)

「かなりの高品質です」

 匿名化ソフトを使うことでアクセスできる闇サイトには、コンピューターウイルスなど、サイバー攻撃に使うツールがうたい文句とともに多数並ぶ。サイトでの説明は基本的に英語だが、“商品”自体は英語以外の複数言語の話者を攻撃対象としたものも多い。

 利用者をだまして個人情報を入力させるための偽ページも「相手の情報やパスワードを取得するためのフィッシングページです」として堂々と販売され、価格は1ページ当たりたったの7ドル(1日現在約775円)。さらに、偽メールの文面や偽ページの作り方のほか、偽メールを不特定多数の人にばらまく作業を代行するサービスまであり、簡単に素人でも犯行に手を染められる品ぞろいだ。

 トレンドマイクロの担当者は「闇サイトとそこに集まる攻撃者が、仮想通貨に狙いを定めていることを示している」と指摘する。

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