【ゴルフ】畑岡奈紗、9打差追い付きPOで2位 メジャー制覇へ手応えと自信2018年7月3日 紙面から
◇全米女子プロ<最終日>▽女子メジャー第3戦▽1日、米イリノイ州キルディア、ケンパーレークスGC(6741ヤード、パー72)▽晴れのち雷雨、35度、南西8メートル▽賞金総額365万ドル、優勝54万7500ドル▽73選手 【キルディア(米イリノイ州)テッド・ムース】前週の米ツアーで日本人最年少優勝を飾った畑岡奈紗(19)=森ビル=は、日本女子41年ぶりのメジャー制覇にあと一歩届かなかった。首位と9打差の23位で出て、2イーグル、5バーディー、1ボギーの64と伸ばして通算10アンダーでトップに並び、3人によるプレーオフで敗れ2位だった。朴城〓(パク・ソンヒョン)=韓国=が柳簫然(ユ・ソヨン)=同=を2ホール目で制し、昨年の全米女子オープン選手権に続くメジャー2勝目、米ツアーでは今季2勝目で通算4勝を挙げた。 メジャー優勝経験者2人とのプレーオフにも臆せず、動じない。「(経験の少ない)自分が一番、何も怖いものはない。思い切りやろう」 1ホール目。柳簫然が6メートルを先に流し込んだ直後、ピン上4・5メートル、カラーからのバーディーパット。「集中して打ったつもり。ちょっと強かったですね…」。球はゆっくりと転がり、無情にもカップ右を通り抜けた。畑岡は残念そうにため息を吐いたが、その表情はすがすがしく、達成感にあふれていた。 「自分でもビックリすような内容。最終日にすごく自分らしいプレーができたと思う」 ピンチをしのいで、猛チャージにつなげた。2番、2打目をグリーン奥のバンカーに打ち込みながら、5メートルのパーパットを沈めて「一日の流れで大きかった」と勢いづいた。圧巻は、畑岡自身も「初めて」と驚いた1ラウンド2イーグルだ。7番パー5は、グリーン右のバンカーから直接カップイン。11番パー5では残り223ヤードをピン上5メートルに運び、「ほぼ完璧。よくあの狭いところに攻められたと思う」と自画自賛の一打だった。 ショットとともに、グリーン上もさえ渡った。3、4番は2メートル、11番で5メートル、12番では3メートル、15番は1・5メートル、16番は3メートル。面白いように球がカップに消え、合計パット数22、平均パット1・27はともに全体1位。「(3日目は)入れることに集中できていなかった」と、パットを外す怖さを消し去り、きっちり修正する力があった。 9打差を追いつき、かすんでいたメジャーの頂点が最後ははっきりと見えていた。1977年の樋口久子以来、日本人2人目のメジャー制覇には惜しくも届かなかったが、手にした収穫は単なる惜敗を大きく上回る。 「(メジャー優勝が)本当に目の前にあった。確実に手が届くところにある。あとやることは、一つだけですね」。19歳。畑岡は勢いと自信を刻み、8月の全英リコー女子オープン、9月のエビアン選手権へ向かう。 ※〓は、火へんに玄
|