無所属の細野豪志元環境相が昨年10月の衆院選の期間中に証券会社から5千万円を借り入れていた問題をめぐり、細野氏と記者団が28日に国会内で交わした主なやりとりは以下の通り。

 --5千万円を借りた目的。選挙中というタイミングについて

 「当時、私は希望の党を設立して、どう運営していくかということについてさまざま考えないといけない立場だった。政党助成金が4月まで入ってこない。その中で党をどうするか。さらには政党助成金が入ってこないとなると、それぞれの議員にお金が入ってこないということになるので、そのことについて何らか考えておかないといけないという意識があった。そして、これは誰にも相談していない。個人の判断として、何らかの可能性に備えて、政治資金として使う可能性があるということについて準備をしようということで5千万円の借り上げをした」

 「日程については私の中で認識の違いがあって、選挙後にお借りしたと、選挙後の資金ですから、そういう思いでいたので、去年の10月22日の時点での収支報告書には記載する必要のないものとして記載しなかったが、途中そのことに気がついたので、これは訂正しないといけないということで、4月には5千万円ということで、その時点では、5月22日に借り入れがあるということについては公表させていただいたので、訂正したと」

 「ちなみに私の選挙資金だが、そんな大金をまったく選挙に使うことは考えもできない。というのは、去年の選挙も350万円でやっている。当然、自分で調達してやっている。これまで7回の選挙を戦ってきたが、借り入れをしたことはない。選挙というのはそれくらいのお金でやるのが本来のものだ、という認識なので、選挙資金ということについては全く考えたことはなかったと申し上げておきたい」

 「ただ、結局5千万円を借りたが、最終的にそういう資金として、政治活動の資金として使う必要性がありませんでしたので、結局はこれについては使うことはなく、金利をつけてお返しをすることになった」

 --希望の党が動き出したときに必要になるであろうということで借りていたと

 「必要がある可能性があると。いろんな可能性に備えるのは、個人の考えとしては、創設に関わった人間として、考えなければならないという思いがあった。私が使うお金ではなく、仲間であるとか、またいろんなかたまりというか、党としていろんなことをやっていくことについて、何か考えるべきではないかという思いがあって、借り入れをしたということだ」

 --借り入れの利子はどれくらいか。借用書は

 「利子は初めから払うということだったので払った」

 --利子は何パーセント

 「そこまで公開の対象になっていないので、具体的には控えるが、常識的な範囲の利子でということだけは申し上げておく。当初、正直いって選挙後の非常に慌ただしい日々があったので、支払いの方法について、お互いに連絡を取り合わなかったこともあって、不定期になった時期はあったが、利子については支払った上で、最終的に全額をお返ししたときに、利子全体についても支払ったということだった」

 --しばらく利子を払っていなかったが、寄付という認識だったのか

 「はじめから借り入れということだった」

 --しばらく払わなかった理由は

 「正直、日々政治が動いていたので、5千万円を借りているという意識はあったが、正直いって私お金を借りるのは今回初めてで、いまひとつ利子の払い方とか、そのことについてはっきり個人として認識がなかった。どういうふうに払えればいいかのかということについて。そういう中で不定期になった部分があった」

 --借りた理由は政治活動の可能性ということだが、政治団体として政治資金として借りたなら、政治資金収支報告書に書くべきではなかったか

 「正直言って、私自身が政治活動としてお金を使うという意識はなかった。実際に政治団体としても全く使っていないし、その予定もなかったし、使っていない。あくまで個人として借り入れをして、政治資金として使うことはなかった。ですから、政治団体として借り入れたという性質のものではそもそもないので、本当に純粋に、性格的にも個人としての借り入れというのが適した方法だったと思う」

 --借りた当時、民進党の合流が決まっていて、民進党には80億円くらいあったと思うが

 「希望の党は、民進党からのお金について、どういうふうにするのかということについて、私の認識では、基本的には受け取らないという方針だったと承知している。したがって、選挙後はゼロからのスタートになると。横道にそれるが、選挙資金だが、私も地力で調達したが、候補者全員が自分で調達しているので、選挙資金について、他の人の分も用立てる必要はなかった。あくまで選挙後の党のあり方、さらには、党そのものということももちろんあるが、いろんな決断をして、選挙に出たり、離党したりした。そういう政治家としての仲間が本当にやっていけるのかということについて、私の中ではさまざまな対応が必要な部分があるのではないかという思いがあった」

 --自身の進退に関わる問題ではないという認識か

 「法律に基づいてやったと考えている」