先ほど、ワールドカップのベルギー戦では、酒井宏樹に注目していることにすることに決めた
「酒井宏樹に注目する」ということを決めたのではなく、「酒井宏樹に注目しているということにする」ということを、決めたのである。
この決断は、大迫の決勝点で日本が勝ったコロンビア戦。あの時に一緒に応援していた友人が放った「今日は長友の試合だったな」という一言から着想を得ている
大迫半端ねええ〜〜!!香川ああああ〜!!と群衆が叫んでいる横で、サッカーに詳しいヅラを決め込んだその友人は言ったのだ。「長友だったな。」と
その場にいた私を含むニワカサッカーファンは、全員、「グヌヌ」となった。。マ、マジか。な、長友だったのか。大迫じゃないのか。スゲエ。。分かってるな、、。
誰もが、彼の着眼点に脱帽したのだ
さて、よくよく考えると、この「褒めるポイントが人によって違う現象」は、サッカーに特有なのではないかと思う
例えば野球の試合をみていて、5打数0安打、一度も得点に絡むことのなかった8番打者を指差し、「今日はあいつの凡退が効いていたな。あいつの試合だった。」とドヤ解説する大馬鹿者はいないだろう
野球は比較的、活躍やプレーの良さが明確なのだ。打率が出る。防御率がでる。だから素人でもある程度は分かる。しかしサッカーは違う。サッカーは難しい。
メッシやクリロナくらい明らかに凄ければ分かるが、そうでないと、スゴさを正確に認識すること。そして解説することは、素人には困難だ。
そして、フォワードの選手のプレーすら理解は困難、いわんや、ディフェンスをや。である。自慢ではないが、私はこれまでサッカーを見ていて「先ほどからこのディフェンスのこのプレーが効いているな...」などと気付けたことは殆どない。
しかし、だからこそ、ディフェンスに注目したあの友人は、あの時、輝いた。
サッカー応援における着眼点の争いは壮絶だ。「乾のシュートが凄かった」と言えば、「いや長友のトラップが凄かった」と言う奴が現れ、「そして柴崎のパスが凄かった」と言うやつが現れる。そして最後は、「西野の采配だな」と言うやつが出てくる。
サッカー日本代表が日の丸を背負い壮絶な戦いを繰り広げている横で、そのサッカーを見守るアラサーの男性達もまた、その発言の凄みで壮絶な戦いを、血で血を洗うマウント争いを繰り広げているのだ。誰がナンバーワンか。誰が今夜の発言王か。
さて、その意味でも、次の試合のカギは酒井宏樹が握っていると断言したい。「ディフェンスに注目する男」になり友人達を出し抜く。そのため、私は、試合の序盤からひたすら酒井に注目しまくる
日本が点を決めた際はそれがどんな形であれ「酒井が効いていたな」と呟く。日本が失点すれば、いかなる失点であれ「今日は酒井のキレが悪いな」と言う。酒井だ。酒井の試合だ。酒井にベットした。酒井よ、高みに連れていってくれ..
酒井、、、酒井、、嗚呼、酒井。いやこの際、酒井ではなく、ヒロキと、いや、「ヒロちゃん」と呼ばせて頂こう。ヒロちゃんには、是非とも鬼のようなディフェンスからボールを奪い、圧巻のドリブルで5人抜き、そして豪快なシュートを決めていただきたい
どうも噂によると、ヒロちゃんはベルギー戦ではアザールという著名人を抑える役割を担っているらしい。大丈夫。ヒロちゃんならできる。なんならヒロちゃんの方が格上だ。
むしろ、「アザールがヒロちゃんを止められるか」が、今回のベルギー側の課題だろう。ベルギーはストップ・ザ・ヒロチャンを掲げ、胸を借りるつもりでヒロちゃんに挑んで頂きたい。
そして酒井に注目をしたことで友人の中で「分かる男」となり一目置かれた上で、後半、さらに次のステージにいくために私は「デドリック・ボヤタ」に注目する。彼はベルギーのディフェンスだ。いま調べた。
デトリック・ボヤタが有名な人なのか、スタメンかどうか、私には全く分からない。「ディフェンス」という情報しかない。しかし、もし彼がスタメン起用されていなかったのであれば後半14分、ここぞとばかりに私は彼に言及するだろう
「そろそろ、ボヤタが投入される時間だな...」
どうだ... 友人達よ。怖いだろう? これが知識の差だ...
泣き叫ぶがいい.. 恐れおののくが良い..。俺は誰よりも早くボヤタに言及した男だ... 君たちとは全く違う次元の男だ.. 今夜の発言王は頂いたな...
ルカク?アザール?素人はこれだから困る。酒井とボヤタ。この二人の男が、間違いなく命運を握っている ーー