立ち上げ時のふりかえりKPTの4つのコツ
はじめは、解決案でも問題でもなく、人と人のコラボレショーンの質にフォーカスせよ
「問題対私たち」のチームになっていくには?
チーム立ち上げのころは相互参加−相互貢献−相互尊重−相互信頼がまだチーム内で醸成されていない状態であることが普通です。このタイミングでは、チームメンバーは些細な困りごとを安心して話すこともできず、仮に本丸の取り組むべき問題をチームで見つけても、チームメンバーが協力して前向きに取り組むことできないことがあります。チーム内の人と人とのコラボレーションの質が低い状態の場合は、ふりかえりの場が、無関心、他責、厄介事の押し付け、一方的な説得、ディベート(言論で打ち負かす)の言動を取りがちで、機能不全に陥ります。
では、どうやって、本丸の重要なテーマの問題にも「問題対私たち」で取り組める相互信頼のあるCool&Sexyなチームになっていくのでしょうか?
KPT師匠である天野と共に私たちが試行錯誤した結果、初期段階でのKPTの取り組む際の小さなコツを紹介します。
1. KeepにGood Jobや感謝を上げる
自分が試してよかったことを付箋に書いてオープンにする他に、どんな些細なことでも良いのでチームメイトの具体的な仕事のすすめ方の良かった点、助けてもらったことの感謝を付箋に記載しましょう。また、「私がどんな風にプラスを感じたか」をチームメイトに伝えます。
ふりかえりは単に過去をふりかえり問題を見つけて解決案を出す場ではありません。自分たちのチームの良いところを見つけ自信を持ち、不確実な領域にチームで勇気を持って踏み込めるようにしていく場でもあります。
2. Problemでチームメイトの困りごとを上げる
私の困りごとを付箋に書いてオープンにして協力を求めるほか、他人の困りごとを推察して付箋に記載して確認してみましょう。職場環境や開発環境や既存ルールや私の仕事の結果が、「チームメイトにどんなマイナスのインパクトがあったか」を推察し、対話の上調整します。チームメイトの困り事を自分事として深く理解できるだけでも、改善活動のとても大事な1歩となります。
信頼関係の深いチームであれば、Problemで大事な問題について深掘りしたり、チームメイトのまずい仕事の質で自分がどう困ったかについて率直にフィードバックすることもざっくばらんにできるでしょう。ただし、ふりかえりの場が、他責、一方的な説得、厄介事の押し付けに逆戻りしていないか注意してください。
3. Tryでチームメイトの困りごとの解消に貢献できそうなことを上げる
KPTを実施していると、ついつい自分の困りごとだけフォーカスしてTRYに上げがちです。それだけでなく、チームメイトの困りごとを理解しそれに対して手伝えそうなことを上げます。問題が些細なことだろうが重いテーマであろうが、1人に押し付けるのではなくチームで協力して対応を続けることで、相互参加−相互貢献−相互尊重−相互信頼のあるコラボレーションの質へと変化させます。
4. 笑いの要素を紛れ込ませる
ふりかえりの実施中に一度も笑いが発生していないとなると、チームの関係性は浅いかもしれません。安心して話せる場につくっていくため、リーダーが率先してアイスブレイクや小さな雑談など工夫を仕込んで行くことをおすすめします。
書籍『アジャイルサムライ』を参考に「これは魔女狩りでない!」をチームメイトと楽しげに2回、3回とご唱和するのも一つの手段です。
「アイス」を買ってきてチームメイトと食べてながら、「これがアイスブレイク」と笑顔で言い張るのも一つの手段です。
まとめ
立ち上げ時のKPTのふりかえりのコツを4つ紹介しました。
一度立ち止まって、KPTふりかえりのやり方をふりかえり、未来に向かってもう一歩前に勇気を持って踏み込みたい場合は次も参考にしてください。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00EVHZPS0/
http://objectclub.jp/download/files/pf/RetrospectiveMeetingGuide.pdf