小泉進次郎の「国会改革」案は詐欺だ! 安倍政権と与党の暴挙をネグってモリカケ追及の機会を封じこめ

小泉進次郎の「国会改革」案は詐欺だ! 安倍政権と与党の暴挙をネグってモリカケ追及の機会を封じこめの画像1
小泉進次郎 Official Siteより

「残業代ゼロ・働かせ放題」となる高度プロフェッショナル制度の創設を含む働き方改革一括法案に、日本の農林水産にかかわる生産者を廃業に追い込み、食の安全など庶民の生活を危険に晒すTPP関連法案が、29日の参院本会議で強行採決、法案が成立した。今国会では、与党はさらにカジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案も強行採決させる予定だ。

 これらの法案にかんしては、野党から次々に問題点・疑問点が指摘される一方で、政府はそれらには取り合わず同じ答弁を繰り返すのみで、「審議を深めることでよりよい法案に」という姿勢さえ見せなかった。実際、働き方改革一括法案では、立憲民主党や共産党、自由党、社民党は島村大参院厚労委員長の解任決議案を提出したのに、議院運営委員会は「参議院野党第1党の国民民主党が(決議案に)賛成していないことから、参議院本会議で諮る必要はない」とこれを拒否。さらにTPP関連法案では、参院内閣委員会で山本太郎議員が30分にわたるフィリバスターに挑んだが、そこでは自民党の和田政宗議員が山本議員の発言をやめさせようと動議をかけるなど、反対意見を封殺しようとさえした。

 数の力でなんでもゴリ押ししてしまおうという強権ぶりを隠そうともせず、国会を機能不全に陥れる──。だが、こうした与党の態度はなぜか看過され、「野党はなんでも反対ばかりしている」「野党はモリカケばかりでうんざり」という世論を助長させている。

 しかも、こうしたタイミングで、実績も何もないのに国民的人気だけが高いあの男が、「国会改革」を打ち出した。小泉進次郎・自民党筆頭副幹事長だ。

 小泉氏は27日、自身が会長代行を務める「2020年以降の経済社会構想会議」として会見を開催し、「よりオープンに、より政策本位で、政治不信を乗り越えるための国会改革」を提言。「2週間に1回、党首討論を開催」「予算/各委員会では政策のみを議論」「スキャンダルは特別調査会でおこなう」「総理や大臣の国会出席の合理化(出席日数削減)」などといった案を発表し、小泉氏は国会改革提言の理由をこのように述べた。

「いま、国民の政治不信が高まっている。1年以上にわたり、国民と国会は森友・加計問題に振り回されてきた」
「政権はしっかりと説明責任を果たしているのか。国会はいつまで個別の問題を議論するのか。いつになったら結論が出るのか。その他の政策テーマの議論は十分におこなわれているのか。行政のガバナンスをどうやって建て直すのか。こうした国民の疑問を真摯に受け止め、しかるべき制度的な対応をおこなわない限り、近い将来に同様の事案が発生し、再び国政が停滞することになりかねない。いまこそ国民の政治不信に正面から応える政治改革が必要だ」

 一見、もっともらしく響く「国会改革」だが、「国民と国会は森友・加計問題に振り回されてきた」という言葉からもはっきりわかるように、ほんとうの問題点を小泉氏はまったく理解していない。

 事実、今国会でも衆参の常任委員会と特別委員会では数多くの議案が提出され、審議の上で成立している。「法律をつくる」という国会の仕事が森友・加計のせいで停滞しているということはけっしてないのだ。

 にもかかわらず、小泉氏は「森友・加計問題に振り回されてきた」と言い、政権と野党をまるで「喧嘩両成敗」のように扱っているが、こうした状況をつくり出しているのは問題追及をおこなう野党ではなく、与党・自民党と公明党の「膿を隠す」「討論しない」姿勢だ。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルマンガ・アニメビジネス社会カルチャーくらし教養

小泉進次郎の「国会改革」案は詐欺だ! 安倍政権と与党の暴挙をネグってモリカケ追及の機会を封じこめのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。BuzzFeed Japan国会改革小泉進次郎編集部の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 BBCが山口事件の被害者・詩織さんを特集
2 小泉進次郎の「国会改革」案は詐欺だ! 
3 花角新潟県知事の選対幹部が刑事告発
4 アンゴラ村長「顔や生まれ蔑む笑い」批判
5 NMB48奴隷契約と公取委の動き
6 安倍自民がトンデモ極右杉田水脈を擁立
7 時間稼ぎ、質問無視…安倍の党首討論が異常
8 古賀茂明が室井に語った「安倍の残虐」
9 姑息!W杯にぶつけて高プロ法案を強行採決
10 高プロ先取り!トンデモ経営者のあり得ない主張
11 TBS宇垣アナが夫婦別姓反対派を一蹴
12 はすみとしこが詩織さんをイラスト攻撃
13 『バイキング』が加計・日大・至学館を比較
14 室井佑月が古賀茂明に「官僚の忖度」を聞く
15 安倍政権御用ジャーナリスト大賞
16 本田圭佑が反資本主義の書を絶賛の謎
17 高プロ旗振り役・竹中平蔵が「残業代は補助金」
18 未成年飲酒疑惑の手越が日テレW杯番組に
19 “アベ友”医師がトンデモ差別発言連発
20 ツイッター社とネトウヨ、自民党の親和性
1加計理事長が大阪地震にぶつけて会見のゲス
2 官邸の検察への圧力を物語る森友文書が
3安倍が森友加計追及を鈍らせるため震災を政治利用
4“アベ友”医師がトンデモ差別発言連発
5 安倍そっくり!加計が報ステ記者を締め出し
6姑息!W杯にぶつけて高プロ法案を強行採決
7室井佑月が古賀茂明に「官僚の忖度」を聞く
8日朝交渉やる気なしの安倍が嘘の武勇伝でごまかし
9TBS宇垣アナが夫婦別姓反対派を一蹴
10時間稼ぎ、質問無視…安倍の党首討論が異常
11高プロ旗振り役・竹中平蔵が「残業代は補助金」
12安倍首相が加計理事長ゲス会見を擁護
13古賀茂明が室井に語った「安倍の残虐」
14BBCが山口事件の被害者・詩織さんを特集
15つるの剛士が虎ノ門ニュースに出演
16大阪地震で差別デマ「スリーパーセルの仕業」
17サッカーW杯・テーマソングを徹底比較
18花角新潟県知事の選対幹部が刑事告発
19『バイキング』が加計・日大・至学館を比較
20りゅうちぇるが慰霊の日に戦争、米軍基地への思いを

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄