世間が注目するような犯罪が報道されると、ネットの中でネトウヨが一斉に容疑者は在日韓国朝鮮人であると言い立てるのが、今では恒例行事のようになってきています。
私から見れば、そんなことどちらでも良いと思えるのですが、ネトウヨにとっては犯罪容疑者を在日韓国朝鮮人と決めつけることは、日本での凶悪犯罪や悪質犯罪はすべて外国籍や帰化した人たちによって行われるから、外国人や帰化人を追い出して悪事は絶対にやらない日本人だけが住む国にすれば、犯罪のない理想郷ができあがる、とする自分たちの主張を正当化するためになんとしても必要なことなのです。
犯罪容疑者を在日韓国朝鮮人と認定することは、外国人の悪事を証明すると同時に、自分たち日本人は犯罪をやらない素晴らしい民族であるという証明にもなり、さらにそれは、犯罪をやらない素晴らしい民族の日本人が過去においても犯罪をやるはずがないから、韓国や中国が指摘している日本人による戦争犯罪もあり得ないことであり、不当な歴史的冤罪であるといったところにつながって行くので、ネトウヨにとっては限りなく重要なことなのです。
このことについては、ネトウヨを批判している人たちも意外に気が付いていません。ネトウヨが単に日本に住んでいる韓国朝鮮人への嫌がらせで言っていると考えている人が多いようですが、現実はそのような底の浅いものではなくて、ネトウヨの論理構造からすれば、犯罪容疑者の在日認定は、自分たちの歴史修正主義を正当化する傍証になるものであったのです。
犯罪に走ってしまうかどうかは、本人の資質による、その人が置かれている状況に左右される、といった当たり前のことが今の日本では理解されていなくて、国籍と血筋で、犯罪をやるかやらないかが決まるなどといった、現実無視の議論がネットの中では常識のようになってしまっています。
日本の犯罪はすべて外国人によって引き起こされる、だから日本から外国人を追い出さねばならない、日本人は犯罪をやらない民族であるから、戦争犯罪は外国による捏造である、このような自分たちにとって都合の良い嘘で固めた構図をネトウヨは作ろうとしているのです。
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