
台湾の仮想通貨取引所「BitoPro(ビトプロ)」をご存知でしょうか?
日本では馴染みがないもののの、台湾では実に80%のシェアを誇り、台湾のファミリーマート約3000店舗を通してビットコインの現金購入を実現している取引所です。
今回はBitoProの経営陣3名に、当サイト「ゼロはじ」の東京オフィスへご訪問いただき、台湾の仮想通貨事情やICOの次の段階から、日本進出の可能性までお聞きすることができました。
どうぞご覧ください!
「BitPro」まとめ
- 台湾最大の取引所「BitPro」は2018年3月リリース
- ICOではなくこれからはIEO(Initial Exchange Offering)
- 台湾ではまだまだ認知度が低い仮想通貨、これからが勝負所。
インタビューに協力して頂いた「BitoPro」の方々のプロフィール
Shuwei Lin(以下シュウェイさん)

プロフィール
10年間軍事系システムのビッグデータを解析する仕事に従事。
実はBitoProのCEO, Titan Chengと同じ高校のクラスメイトで10年来の仲だとか。
Satoshi Nakamotoの論文を読んで未来を感じたとのこと。
BitoProでは、
CTO(最高技術責任者)を務める。
Phini Yang(以下フィニさん)

プロフィール
台湾のスタートアップと多数の関わりがあり、支援をして来ている経験豊富な方。
BitoProには去年(2017年)から
マーケティング責任者として参画。
奥村 達朗(以下奥村さん)

プロフィール
大学卒業後、株式会社日興コーディアルグループに勤務。
退職後は東南アジアに投資会社を設立し、台湾の不動産関連に投資する事業に従事。
BitoProでは
アジア太平洋地域代表を務める。
台湾の仮想通貨取引所「BitoPro」について

BitoProについて簡単にざっくり教えてください!
高橋
シュウェイさん
BitoProは台湾の仮想通貨取引所です。
この前身となったbitoEXという仮想通貨販売所は、
台湾でNo.1の取引量を誇ります。
BitoProの設立に際して5月にbitocoin(BITO。BitoProで使われる基軸通貨)のICOをしたのですが、開始後26時間で総額20億円以上集まりました。
シュウェイさん
取引所がまだβverしかできていない状況で、9月ごろに本ローンチを行います。
動画で詳しく説明しているので、大まかな特徴を知りたい方はこちら。
「BitoPro」の魅力について

他の取引所にはない、BitoProにある魅力を教えてください。
高橋
奥村さん
ICOをBitoProが取引所としてサポートしていることです。
この手法はIEO(Initial Exchange Offering)と呼ばれます。

奥村さん
なぜそれをやるかというと、ICOが本来の役割を果たしていないように思えるからです。
現状ICOをローンチした人たちが自前で作ったスマートコントラクトに集めたイーサリアムを貯めていることが多いのですが、
これではそのスマートコントラクトをコピペして同じようなものが簡単に作れてしまうので、詐欺(スキャム)を誘発する可能性があります。
奥村さん
IEOでは、取引所が集めたイーサリアムの受け皿になるイメージで、こうすることでより安全に新しいプロジェクトを打ち出すことができます。
奥村さん
また取引所に最初からコインがリスティングされるので、マーケティングなどに割くお金を節約できるのもポイントです。

シュウェイさん
もう一つの魅力は、低リスクにアービトラージができる点です。
シュウェイさん
BitoProは世界各地に拠点をおく取引所で、独自のトークン「BITO(BitoPro coin)」を各国の法定通貨で出金することができるので、
非常に低リスクでアービトラージを行うことができます。
現在は台湾ドルしか対応していませんが、順次色々な通貨に対応してまいります。
memo
※アービトラージにはBITOコインでなく取引所間送金が役立ちます。
※2018年には台湾の他にインド、シンガポールにBitoProがオープンします。
「BitoPro」のセキュリティについて

取引所といえば「セキュリティ」が気になるところですが、BitoProはどれぐらいセキュリティに力を注いでいますか?
高橋
フィニさん
台湾で随一と評判のセキュリティに詳しいアドバイザーを雇っています。
「BitPro」では、そのアドバイザーがデザインしたウォレットを使用しています。
フィニさん
顧客の資産(アセット)を分割管理したり、管理にコールドウォレットを使用するなど、セキュリティには力を入れています。
日本人は「BitoPro」に登録できるのか
高橋
シュウェイさん
日本へのマーケティングはまだ行なっておりません。もちろん日本進出も視野に入れております。。
シュウェイさん
BitoProの強みのアービトラージができるので、例えばBitoProでBitocoinを売れば、
いつかは日本の銀行や、法定通貨の日本円を受け取れるようになる日がくるかもしれません。
「BitPro」はどれぐらいのユーザーが使っているのか
現在BitoProをどれぐらいのユーザーが使っていますか?
高橋
フィニさん
現在
約30万ユーザーがBitoProに登録してくれています。
ただBitoProはまだリリースして間もない(2018年3月リリース)ので、販売所のbitoEXからユーザーが移りきっていない印象があります。
フィニさん
今BitoProでは法定通貨/仮想通貨の通貨ペアしかありませんが、
今期、仮想通貨/仮想通貨に順次対応していくので、ユーザーはこれからどんどん増えるという予測がたてられます。
高橋
奥村さん
日本のユーザーもかなり増えています。日本は台湾、中国についで三番目にユーザーが多い国です。
「BitoPro」のこれから

高橋
奥村さん
IEOとして
トークンの取り扱い数(リスティング)は着実に増えていきます。台湾では、多くの大企業がファイナンスの一環としてICO(IEO)を検討しています。
トークン発行によるICO資金調達は議決権のない優先株発行のような位置付けで台湾企業からは注目されています。
奥村さん
またプロジェクトを考えている人向けですが、BitoProは中華系で資金調達が一番優れている取引所です。
台湾の仮想通貨市場はどれぐらいか
高橋
フィニさん
仮想通貨自体まだ全然知られていないですね。台湾では仮想通貨価の価格のニュースは出るけど、根底にある技術の方は全然わかっていないみたい。
フィニさん
台湾人が詐欺(スキャム)を掴まないように、BitoProでも教育の方にリソースを割くつもりです。
台湾ではどの仮想通貨が人気か

台湾の仮想通貨トレーダーの間で人気の仮想通貨はありますか?
高橋
シュウェイさん
特別これといったものがある訳ではないのですが、
強いていえばETHが人気です。
イーサリアム財団主催のミートアップが台湾であったこともあり、エンジニアからの支持が堅いという印象です。
日本ではEOSが最近話題になりましたが、台湾ではどうですか?
高橋
シュウェイさん
EOSはそんなに人気ではないですね。滅多に聞きません。
「BitPro」は今後も期待できる取引所
シュウェイさん
これからはBitoProがICOの受け皿になって、各々プロジェクトの質の向上を目指していきます。
シュウェイさん
台湾の企業は多数、ICOに興味があるのでこれからもいいプロジェクトが出るかと思います。
ぜひチェックしてみてください。
奥村さん
BitoProが発行するトークンにBITOコインがあります。
BITOコインはバイナンスのBinance coin(BNB)のようにBitoProでの売買手数料や上場リスティング費用に使われます。
BITOコインは今年の6月にBitoProに上場したばかりでまだ安値ですので、今後大きく上昇する可能性のあるトークンとして日本の投資家の皆さんにも注目して欲しいです。