◆ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー 鑑賞◆
評価/オススメ:★★★☆
文月的採点(36/50点)
この作品ジャンルは?:スペースオペラ
オススメしたい人は?:スターウォーズファン
印象を一言で?:あのニヒルな男の片鱗を垣間見よ!
グロテスクですか?:いいえ。
◆synopsis◆
「スター・ウォーズ」最新作!
シリーズ屈指の人気を誇るハン・ソロは、いかにして愛すべき悪党<ハン・ソロ>となったのか!?
スター・ウォーズのヒーロー伝説のはじまりを描く、ノンストップ・アクション大作。銀河一のパイロットを目指すハン・ソロと、生涯の相棒チューバッカ、そしてミレニアム・ファルコン号との運命の出会いとは?
やがて彼は、謎の美女キーラらと共にカリスマ性を持つベケットのチームに加わり、 “自由”を手に入れるために莫大な金を生む“危険な仕事”に挑む!
※公式サイトより
◆comment◆
2018.06.29 より公開です。
わたし昨日劇場で鑑賞して、今回はゆっくり投稿です。
というのも、
「なんでこんなにネットで叩かれているのかぁ」
と、思い返す時間が必要だったからです。
ご存じの方も多いと思いますが特にアメリカでは興行収入にも如実に現れていますしね。
かく言うわたしも、劇場で涙を垂れ流して鑑賞した
「ローグワン/スター・ウォーズストーリー」や「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」
と比べると、そこまでエモーショナルにのめり込まなかったのです。
公平を期すために同じ外伝であるローグワンとの比較で本作をみてみると、
この感情の動きの差は「本編への繋がり」度合いに起因しているんでしょう。
ローグワンは、時系列的にも構成も内容もスター・ウォーズファンなら誰もが知っている「新たなる希望」へ直接繋がる物語であったがゆえに、ジェダイでもない無名の主人公たちと一緒に立ち上がることができ、ともに戦い、そして結末に胸を締めつけられたのだと言えます。
ローグワンを鑑賞後にレンタル屋に駆け込んで新たなる希望を手にしたくなるくらい、本編への密着度が高いものでした。
※わたしのローグワンと最後のジェダイの紹介記事はこちら↓↓
翻って本作「ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー」ですが、
当たり前な話になることは承知でタイトルずばり「ソロ」への焦点が強すぎるがゆえに、
この物語だけで、本編を想起することはなかなか難しい。
もちろん、これまで様々創作されていた「ハン・ソロ」の過去が本作で公式に映像化された点を始めとして、
「ソロ」という名前の由来
相棒チューバッカとの出会い
愛用のブラスターとの出会い
悪友のランドとの邂逅
そして何よりも愛機であるミレニアムファルコン号との出会い
というファンが期待するポイントは抑えているんです。
だけど!チューイとランドとの出会いはいいとして、ブラスターやミレニアムファルコン号との出会いはもっと、劇的なカット割りしてほしかった!!!
これだけ作り込んでいたのに、アレはあっさりしすぎだぞ!
何よりも、主演のオールデン・エアエンライクが「ニヒルなナイスミドル」になる前の
「自信だけに満ち溢れたやんちゃ坊主な若きハン・ソロ」
を見事に演じきっていて、わたしとしては時間経過とともに、彼の立ち振舞いにハリソン・フォードのそれがチラつきました。
あぁ、あの挑戦的な眼、俺様感はいかにも「ハン・ソロ」らしい。
素直にそう思いました。
●物語の主要人物はこちら!クリックで拡大されます。
スマホの方は横に画面を傾けてください。
※一応、この登場人物ポスターが「カード」みたいにデザインされているのは実は「大きなフラグ」ですよ♪
ストーリーとしては潔いまでに単純明快。
惑星コレリアで裏稼業をしながら、幼馴染のキーラと貧しく暮らしながらも、いつかここを抜け出してパイロットになることを夢見ていたソロが、ある出来事からその機会を得るところから始まります。
しかし予期せぬアクシデントでキーラと離れ離れになってしまうのです。
ただ、この描き方をしたが故に問答無用でキーラとソロ(正確に言うと彼は「ハン」なのですが)の恋愛要素は確定。数年後に再会パターンです。
そこから先程書いた「ハン」が「ハン・ソロ」になり、さんざん泥臭い目に遭いながら成長していく過程が描かれていきます。
※しかし、「ソロ」の由来が帝国軍の入隊受付の時に「ある意味適当に」つけられた名だったとは。それはいいのですが、独りだから「ソロ」だったとか、英語はその時代ないでしょうに、という激しいツッコミが入りますな…
また、主要登場人物それぞれキャラが非常に立っていて、それも魅力なのです。
特にわたしが惚れたのはふたり!
まずはソロに「銀河で生きる流儀」を教えソロのトレードマークである「ブラスター」を与えたトバイアス・ベケット。
ラストまで見通すと解りますが、「ハン・ソロ」を作ったのはある意味ベケットです。
超絶ガンアクションはいちいちカッコイイ(西部劇ですな)
若きソロのメンター。
ルークにオビ=ワン・ケノービがいたように、ソロにはベケットがいたんです。
そしてミレニアムファルコン号の元の持ち主であるランドの相棒L34−37
スターウォーズ初の「人権派(正確にはドロイド権派)」ドロイドであり、
超一級の「ナビゲーションシステム」を搭載しているのです。
さらに「彼女」は「愛」を理解していて
目下1番の悩みは「ランドがわたしに惚れている」こと(爆笑)
劇中中盤で観られるキーラとの「女同士の秘密の会話」は大注目!
「でも…できるの?」
「できるわ(意味深)」
ホントに頭が切れて、情熱的で純真乙女な子。
初登場から、彼女の言動に目が離せません。
最後まで通して鑑賞すると、結局のところ本作は
「自由に生きるとは?」
ということが主眼に置かれていて
そのための障害とは、それぞれ様々な形の鎖となって人を縛り付けているということを描いています。
人は誰しも自由に生きたいと望むものです。今もね。
しかし、自由に生きている様に見えるわたしたちも、生きるためには
「人と関わらないといけない」
「何かしらの生活の糧を得なければいけない」
「生きるためにどうしようもなくて自分の大切なものを犠牲にしなくてはいけない」
(なにも犠牲にしていない人なんていませんな。サラリーマンは会社に縛られ、仕事に縛られ、顧客に縛られ、日々の時間を奪われ、庶民はやっとこさ生きてますもんね。いい車もいい家も仮に持っていてもきちんと対価は支払っているでしょ?)
そこに銀河を生き抜くためには「誰も信じるな」と教わるソロ。
それでも、それでも、本作のソロは「人を信じる」んです。
信じたいと願っているんですけどね。
その青臭いところって、ホントいいなぁ。
彼を青臭いと感じてしまう今の自分が「大人の原理」に組み込まれていることが悲しくなります。
そうです。
なので、ハマった方にとっては、
評価なんて関係ないさ!
な、一本。
うーん、これは続編作らないと、意味深なクライマックスを観たわたしたちもヤキモキしたままになってしまう。
キーラとソロの悲恋フラグが立ちまくり。
そして、まさかの「ダース・モール」出現!(ちょいだけど)
うむ、この続編ありきの展開を「あざとさ」と捉えると、1本に納めきったローグワンの潔さと比較して評価がグンと下がってしまうんだろうな。
わたしの心はきっとそれを感じ取ったんだと思う。
ただあのやんちゃ坊主が、後にルークと出会ったときのニヒルなナイスミドルにどう変貌していくのかを追いたい!!!
2018年映画鑑賞 206本目
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◆overview◆
・原題:Solo: A Star Wars Story 2018年公開
・上映時間:135分
・監督:ロン・ハワード
代表作「ダークタワー」「白鯨との闘い」
・脚本:
ジョナサン・カスダン
ローレンス・カスダン
・メイン・キャスト
オールデン・エアエンライク
ウッディ・ハレルソン
エミリア・クラーク
ドナルド・グローバー
タンディ・ニュートン
フィービー・ウォーラー=ブリッジ
ヨーナス・スオタモ
ポール・ベタニー
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