宇川直宏さんがDOMMUNE『JAZZ DOMMUNE』の中で東京オペラシティのオープニングでクリスチャン・マークレーが13500枚のCDを使って製作した展示のCDの中身について話していました。
(宇川直宏)で、あの後からさ、あれってまだクリスチャン・マークレーのフォーマットも定まっていなかったし。いまみたいに現代アートの文脈から……。
(大谷能生)まだね、そっち側じゃなかったですよね。
(宇川直宏)そうそうそう。だからノイズアバンギャルドの流れとしてしか評価されていなかった時代なんですけけど、オペラシティができて、オペラシティのオープニングがクリスチャン・マークレーなんですよ。
(大谷能生)ああ、そうなんだ。
(宇川直宏)そう。で、あそこでCDを床に敷き詰めて。それをやっているのよ。知っていた?
(大谷能生)あと、ジャケットの展示っていうのもやっていましたっけ?
(宇川直宏)やってた。やってた。で、これね、時効だからようやく言えるかなって思うんですけど。どうやって集めたかを。
(大谷能生)あのCD?
クリスチャン・マークレー「エコーとナルシス」
(宇川直宏)そう(笑)。エイベックスにまず連絡したらしくて。
(菊地成孔)あ、面白い!
(大谷能生)全部、あれなんだ。全部ハイエナジーみたいなやつだ?(笑)。
(宇川直宏)いや、あの……言ってみればいまのターンテーブルに乗っているレーザーディスク。これは両面が光沢がありますよね? 反射率が高いですよね。
(大谷能生)はいはい。
(宇川直宏)でもCDって片面にシルクでプリントしてありますよね? だから、なにを僕らは踏んでいたのか、知らないじゃないですか。
(大谷能生)はいはいはい。
(宇川直宏)なんと、鈴木亜美の『BE TOGETHER』らしい(笑)。
(菊地・大谷)フハハハハハッ!
(宇川直宏)ヤバい。全部!
(大谷能生)全部そうなんだ、あれ(笑)。
鈴木亜美『BE TOGETHER』
(宇川直宏)鈴木亜美の『BE TOGETHER』を俺らはクリスチャン・マークレーの作品として踏んでいたらしい。ヤバいよね。
(大谷能生)ヤバいっすね。それは……「BE TOGETHER、BE TOGETHER……」ですね。
(菊地成孔)アハハハハハッ!
<書き起こしおわり>