今春、代官山にオープンした、パリの人気ブーランジェリー「リチュエル」さん。
kotorioオススメは、こだわり生地の「ミルフィーユ フランボワーズ」です。
パイ生地は、小麦粉でバターを織り込んで作られるのが通常の方法です。
リチュエルさんではバターの風味を際立たせるため、
バターで小麦粉を包み込む「逆さ折り」(アンベルセ)と呼ばれる方法で、
ザクザクっとした食感を出しているんです。
生地の間には、バターを加えながら、空気を抱き込むように仕上げた
ムース状のクリームを挟み、トップにフランボワーズの酸味で全体を引き締めます。
口どけの軽いクレームシャンティを絞り、上には、香り付けにライムのゼスト、
下には果肉感を残したフランボワーズのコンフィチュールを忍ばせてあります。
スタイリッシュな見た目と、手の込んだ職人技が日本でも味わえちゃう。
午前11時以降のできたてを狙ってダッシュしてください!
RITUEL代官山店|RITUEL DAIKANYAMA
渋谷区代官山町20-23 TENOHA代官山&NEXT 1F
03-5489-7639 10:00〜20:00
【kotorioからのひとこと】
ミルフィーユというと、重なった層を崩さず食べるのが難しいイメージがあります。
が、このごろは、パリでも縦型やユニークな形のものが出てきました。
クリームの軽さ、生地の複雑さのコントラストなど、楽しみ方も増えてきましたね。
ル・ノートルさんのミルフィーユ。
ちなみにkotorio中学時代「初デートでミルフィーユを食べるとその恋は叶う」と
言われており、実践したのですが、(「レモン」って雑誌、ご存知ですか?)
ーーー3ヶ月、持ちませんでしたねぇ。食べ方が、よくなかったのでしょうか?
そもそもミルフィーユって、初デートにもっとも向かないスイーツの一つだと
思うのですが(笑)
左)ローラン・デシェンヌ、右)ダロワイヨ。この辺りは王道です。
カール・マレッティさんのミルフィーユはパリでグランプリに輝きました。
この世に生があるうち、ぜひ味うべし。
さてさて、追記です。
今年もやってきました、フランスの大学の入学資格・国家試験「バカロレア」。
文系理系とも試験科目「哲学」必須。3時間かけてうんうん唸りながら、
ひたすら白紙を自分の文章で真っ黒に埋める、いかにも「フランス的」な伝統です。
日本の高校3年生(というかわたしも?あなたも?)解けるかなあ・・・
今年の問題を翻訳しました。気になる方は、お菓子を焼いている時間に
考えてみてください。くれぐれも、焦げすぎないようにね!
《文系》
-La culture nous rend-elle plus humains ?
文化は我々をより人間的にするか
-Peut-on renoncer à la vérité ?
真実を放棄することは可能か
-Explication de texte : SCHOPENHAUER, Le monde comme volonté et comme représentation, 1818.
アルトゥル・ショーペンハウアー「意志と表象としての世界」を解説してね
《理系》
-Le désir est-il la marque de notre imperfection ?
欲望は人間の不完全さの現れなのか
-Éprouver l’injustice, est-ce nécessaire pour savoir ce qui est juste ?
何かを不当だと感じることは、正当性を知るための必要悪か
-Explication de texte : MILL, Système de logique (1843)
ジョン・スチュアート・ミル「論理学体系」を解説してね
《経済系》
-Toute vérité est-elle définitive ?
すべての真実は決定的であるか
-Peut-on être insensible à l’art ?
芸術に感動しなくても、それってアリ?
-Explication de texte : DURKHEIM, Les Formes élémentaires de la vie religieuse (1912)
エミール・デュルケム「宗教生活の原初形態」を解説してね
ショーペンハウアーさんも1818年に「意志と表象としてのミルフィーユ構造」を
分析されていますし、ミルも「スイーツは論理だ」って言ってますし、
デュルケムは「クリームは祈りだ」と最初に唱えた社会学者ですね。