どうも、taka :aです。先日、警視庁警備部災害対策課が「水で作るカップ焼きそば」をツイッターにて推奨し、ネット上でも話題になったのですが‥
上記のツイートを見れば、 “カップ麺は水がなくても食べられる” ということは一目瞭然ですよね。しかし、本当にジャスト20分で麺の硬さはバッチリなの?冷たい状態でもソースに違和感ないの?キャベツどうするん?湯切りは必要?廃棄する水の量は?といった疑問を(いまパッと思い浮かんだ項目を並べただけですが‥)私taka :aが実証して解決します。別に警視庁のツイートを疑っているわけではありませんよw ただ、普段からカップ麺を題材とした特化型のブログを運営しているカップ麺ブロガーとして、その詳細を実証しておこうと筆を取った次第です。
水出しペヤング
本日の一杯は、警視庁警備部災害対策課が推奨しているアレンジレシピ、「水で作るカップ焼きそば」を徹底検証します。上記に引用している公式アカウントのツイートでは、画像を見ると「ペヤング ソースやきそば」を使用しているように思うので、まるか食品さんの看板商品に手伝っていただくことにしました。もちろん、今回の調理で使用するアイテムは災害時を想定し、「カップめん本体」と「飲料水」のみです。
キンキンに冷えた水では麺の戻りに不具合が生じてしまいそうなので、念の為に常温の水を使用しましょう。有事の際が夏場だと水を冷やすハードルは飛躍的に高まりますが、常温の水であれば容易ですからね。しかし、冬場は逆に麺の戻りが熱湯でも悪くなりますから、調理時間を工夫しなければいけません。それについては、また後日に検証します。
ちなみに本日(2018年6月30日)の調理環境は室温28度、ちょっと暑いです(苦笑)
詳しい調理方法は写真が多くなってしまうので、まずは調理後の感想をご覧ください。
本格的鉄板やきそばをイメージし、コシのある麺、 飽きのこないまろやかな味のソースでご好評を頂いております。
(まるか食品の商品一覧より引用)
めん
「ほぼカタさバッチリ!」
たぶん麺の表面(上)側なんですけど、若干ながらサクサクした箇所が残っていることには残っています。しかし、大部分は普通に喫食可能な状態です。質感としては時間が経ってしまったペヤングの “それ” ではあるものの、熱を加えていないためダマになることはありません。粘り気やコシこそ感じられませんが、スナック的な歯切れの良さがペヤングの軽快なイメージにピッタリで、特に致命的な違和感もなく食べられました。
ちなみに使用した水の量は300mlジャスト、廃棄した水の量は179ml、調理後に計測した麺の重量は230gでした。乾燥状態の麺重量は90gなので、廃棄した分の水300-179=121mlを麺が給水して‥あれ?なにかが増えていますねw デジタルスケールがおかしかったのかな‥(量った人がおかしかった説も濃厚に浮上中)と、とりあえず水は300mlあれば調理可能です。
麺が部分的にサクサクしていると書きましたが、ソースを投入して10分くらい経つと麺がソースを吸収するので、あまり気になりませんでした。むしろ、ちょっとサクサクした感じが食事でもオヤツでもない絶妙な立ち位置の食べ物を生み出してくれていたので(悪く言えば中途半端ですが‥w)、ある意味これもカップ麺ならではの醍醐味として楽しめるポイントになるかもしれません。とにもかくにも、20分放置するだけで普通に食べられることが分かりました。
しかしながら冷えた揚げ物を食べているような‥というか、まさに冷えた揚げ物を食べている状態なので、人によっては食後ないし食事中に胸焼けする恐れがあります。
ソース
「ソースの量に注意」
熱を帯びていないのが原因か、何度も混ぜたんですけど(意地になって3分くらい)、いつまで経ってもソースが容器の底に残ります。なので、体感的な味の濃さがダイレクトに味覚を刺激してくることに加えて熱がない分だけ塩気を強く感じるので、いきなり全量投入されると味が濃すぎるかもしれません。ただ、ソースが麺に馴染んでくると油揚げ麺がソースのカドを丸めてくれるので、味が直接的ではなくなる分、体感的な塩気が控えめに感じられます。しかしながら塩分の摂取量は当たり前のように増えますから、最初に投入するソースの量は⅔くらいを目安に控え、物足りなければ少しずつ調節されるのがよいでしょう。
減塩を意識されている方はペッパー系の香辛料で味の物足りなさが軽減されるので、自前のテーブルコショー等を追加してください。ペヤングの素朴なソースとコショーのアクセントは、とても相性が良好ですからね。
また、ソースには動物性原料の「牛肉エキス」が含まれていますが、「豚脂」や「鶏脂」などの動物性油脂が使用されていないサラサラとしたソースなので、水出し調理にも対応してくれました。他のソース焼そばや塩焼そばでは試したことがないので、まだポテンシャルは計り知れないものの、ペヤングのソースが水出し調理に向いていることは確かです。
かやく
「かやくは入れないでください」
上記の写真は、別の容器でキャベツと味付鶏挽肉を水出し調理したものです。写真では分かりづらいかもしれませんが、中には水出し20分で普通に食べられるキャベツもありました。しかし、シワシワになっている分厚い個体は戻っておらず、場合によっては歯を痛めるおそれがあります。ちょっと寂しいかもしれませんが、今回は具材なしで調理しましょう。
また、味付鶏挽肉も意外と中心部は芯が残っているような状態で、その怪しさにも拍車が掛かり、謎の物体感が増していました。もちろん廃棄していまうのは勿体無いので、電気・ガス等が復旧し、ライフラインを取り戻した後、かやく2倍ペヤングを期限内に調理して解決です。
災害時の貢献度(推定)
★★★★★☆☆☆☆☆(5)
(標準は★3です)
まず調理時間ですが、20分で問題ありません。使用する水の量は300ml、つまり500mlのペットボトル半分以上と貴重な水を使用することになりますが、実質的な廃棄量は約180mlで済みます。麺のサクサク感さえ厭わなければ、もっと節約できるでしょう。また、例えば麺の半分まで水を注ぎ、水分が無くなったら引っ繰り返して麺が戻っていない部分が浸かるくらいの水を注ぎ足すと、うまくいけば水切り無しで調理することも可能だと思います。
中には「そこまでする?笑」などと鼻で笑われる方もいらっしゃるかもしれませんが、大災害を経験されたことのある方は、その際どれだけ水が貴重な物資か身をもって実感されたことでしょう。普段たった3秒ほど何気なく流しっぱなしにしてしまった時の水道水さえも確保できない日が続く場合、180mlも廃棄するなんて以ての外ですからね。
ソースの濃さに関しては調整可能ですが、キャベツが水出しに対応していないことと、油揚げ麺に含まれるラードの風味により、味の好みや年齢層によっては胸焼けを起こす危険性があることは否定できませんが、災害時に飲料水でペヤングを調理して食べられることはハッキリと分かりました。同じ手順で「ペヤング 激辛やきそば」も調理可能かとは思いますが、熱の後押しがない分だけ刺激が弱くなることと、テイスト的に非常食としては向かないと思います。
では、調理方法の流れを写真と一緒に解説していきましょう。
調理方法
まずはフタを半分まで剥がし、容器から「液体ソース」「かやく」「ふりかけ・スパイス」の小袋を取り出し、 “かやくを入れずに” 水を注いでください。公式のツイートには「カップに注ぐ水の量は少なめ。麺が隠れる程度です」と書かれていますが‥
この状態で約250mlです。しかし、奥を覗いてみると‥
麺が水面から出ていますね。そこで水を注ぎ足し‥
箸で押さえると箸先が少し隠れるくらいで300mlです。このようにして一度表面を湿らせてやれば、あとは20分そのまま放置で問題ありません。しかし、気持ち30秒くらい箸で押さえたまま麺の表面をケアしたほうが馴染みやすくなると思います。面倒でなければ10分ほど経過したところで、麺の表裏を引っ繰り返すとムラなく戻せるでしょう。
このような動作は必要ありません。もう条件反射ですねぇ‥気付いたらフタの上に液体ソースを無意識に置いていた自分がいて、なんだか職業病のようなものを感じてしまいました。
「※熱湯を注ぐ前はうまくはがれません」と記載されていますが、ゆっくりと引き剥がせばキレイに剥がれます。ただし、他メーカーのカップ麺では(サンヨー食品だったかな‥)本当に上手く剥がれなかったのでw 通常通り熱湯で調理される場合、容器内の温度を安定させるためにも湯切り口はギリギリまで剥がさないほうが賢明です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?結論として、「ペヤング ソースやきそば」と「飲料水」さえあれば、とりあえず1食どうにかなります。有事の際に備え、今回の記事を参考にしていただけたら、これほど嬉しいことはありません、しかし、ある程度それなりに保存期間の長いカップ麺とはいえ、あまり長い期間放置してしまうと油揚げ麺の酸化問題に対する懸念が否めず、また酸化するのは油揚げ麺に含まれる油だけではないことを知っておいてください。
たとえば今回のカップ麺に別添されている「ふりかけ」ですが、その中に入っている胡麻の油も酸化します。品質が劣化してしまった胡麻を喫食すると食あたりの原因になるので、最悪の場合とんだ二次災害を被ることになりかねません。
きちんとメーカーが指定している賞味期限内に食べることはもちろん、残り賞味期限1ヶ月半程度を目安に非常食を入れ替え、各ご家庭で非常食を備蓄している箇所にある食料の賞味期限(消費期限)を書いたメモを見やすい位置に貼るなどし、カップ麺だけに限らず定期的に各食料の期限をチェックしましょう。いくら有事に備えていても、いざという時に食べられない、または空腹に耐えかねて食べたら体調を崩してしまった、では本末転倒ですからね。
普段の食生活でも新発売のカップ麺を発売週に購入して当日に喫食すれば問題ありませんが、油揚げ麺を使用した製品を購入される際は賞味期限をチェックし、召し上がられる際は早めの喫食を心がけましょう。よろしければ、下記のページもご参考ください。
汁ありカップ麺の水出しアレンジレシピなので、カップ焼そばのように廃棄する水が発生しません。しかし、食塩の摂取量をセーブしなければいけない方は汁を残す、もし非常時の塩分補給として利用するのであれば、腎臓への負担に配慮して数回に分けて摂取するように気を付けてください。災害とは切っても切り離せないカップ麺ですが、いざという時に微力ながらも当ブログの記事が誰かの役に立てば幸いです。
トップに戻る
© Posted by taka :a