今までは赤ちゃんがスムーズに寝てくれていたのに、最近は自力で寝れずに授乳からの抱っこに逆戻り。特に不快なことがあるわけでは無さそうなのにぐずぐずしていて手が離せない。このような経験はありませんか?
実はこのように急に子供が変わったように育児が大変になる時期のことを「メンタルリープ」というのです。では、メンタルリープとは一体どういったようなものなのでしょうか?
目次 [表示]
メンタルリープ(Mental Leap)って何?
メンタルリープとは赤ちゃんの知能の成長期のことをいいます。赤ちゃんの知能が急激に成長して、次の発達段階に移行する現象です。また、それに伴いむやみにぐずりだしたりなかなか寝付かなかったりと、育児が大変になる時期です。
メンタルリープを迎えると、急に赤ちゃんの脳は今まで認識できなかった物事を認識できるようになり、赤ちゃんの感じている世界がガラリと変わります。
ちなみに、「知能、精神」という意味の「Mental」と、「飛躍、急激な変化」という意味の「Leap」で英語では表されます。
メンタルリープが赤ちゃんに与える影響は?
メンタルリープは生後20ヶ月までに10回あると言われており、この期間は赤ちゃんが急激な成長で精神的に不安定になり、寝付きが悪くなったり、ぐずりが激しくなる期間といわれています。
今まで分からなかったこと、気付かなかったこと、認識出来なかったことに急に気が付くようになり、異次元の世界に足を踏み入れてしまったような感覚になり、今までと感じていた世界が一変してしまうため、不安な気持ちでいっぱいになります。
しかし、その異世界に放り込まれた感覚に慣れていくことで、赤ちゃんは新しい知能を身に付けていきます。この世界は怖いものじゃないと理解できることで、更に赤ちゃんの心や知能は発達していきます。
成長段階におけるメンタルリープ
メンタルリープは生後20か月までに10回あるとされていて、それぞれ起こりやすい時期が決まっています。自分の赤ちゃんの成長に合わせて思い当たるところがないか確認してみてください。
①五感の世界へのリープ|生後5週間ころ
物事の感じ方が大きく変化し、触られると笑うようになったり、何かをじっと見つめるようになったりと、周りで起こっている出来事に興味を示すようになります。
②パターンの世界へのリープ|生後8週間ころ
自分の周りで起こっている出来事に規則性やパターンがあることに気づく時期です。音が鳴る方に顔を向けたり、同じ動きをするものに興味を示したりします。
③推移の世界へのリープ|生後12週間ころ
周りの様子が移り変わっていくことを認識する能力が身につく時期です。頭を動かして動いているものを目で追いかけたり、光の強弱を感じられるようになります。
④出来事の世界へのリープ|生後19週間ころ
これまでの3つのリープで得たものを重ね合わせ、物事の変化を五感を使って複雑に感じ取れるようになる時期です。自分に手がついていることを認識して何かをつかもうとしたり、パパママがどこにいるんだろう?と探したりします。
⑤関係の世界へのリープ|生後26週間ころ
物事の関係性を理解できるようになる時期です。自分がどこで寝ているのか?ママは何をしているのか?今まで知らない人をじっと見つめたりし出します。
⑥分類の世界へのリープ|生後37週間ころ
物事を分類する力がつく時期です。人間と動物の違いを区別できるようになったり、何かを比べたりすることを楽しんだりします。
⑦順序の世界へのリープ|生後46週間ころ
物事の流れを組み立てて、実現しようとする時期です。ご飯を手でスプーンを持って食べようとしたり、流れが分かる遊びを好んだりします。
⑧工程の世界へのリープ|生後55週間ころ
一連の流れを1つの作業として捉える時期です。お絵描きをして遊ぶために、紙と色鉛筆を準備できるようになったり、パパママがしていることを手伝いたがったりします。
⑨原則の世界へのリープ|生後64週ごろ
ルールや原則を求める時期です。これは自分のもの、あれは他人のものなどのルールを決めたがります。また、おもちゃを買ってもらうために駄々をこねたりします。
⑩体系の世界へのリープ|生後75週間ころ
環境に合わせて適応できるようになり、自我の発達がはじまる時期です。言葉を覚えるようになり、自分で決めたい・自分でやりたいという自我が芽生えてきます。
まとめ
以上のように赤ちゃんの成長時期に応じて10個のメンタルリープが発生することが分かりましたが、メンタルリープが発生することで「ぐずる」「寝つきが悪くなる」などといったことが無くなるわけではありません。
しかしメンタルリープの存在と発生しやすい時期が分かっていて、「あっ?メンタルリープかな?」と思えることで赤ちゃんが成長していることを感じられるので、育児により一層楽しく取り組めると思います。