飯田市立川路小学校は13日、森林環境インストラクターの今村公人さんや川路公民館、川路里山保全委員会の協力で里山整備作業を行った。1年間作業を続けてきた5年生17人と来年度から里山を体験する4年生19人、保護者有志らも加わり、ササユリが咲く里山を目指して汗を流した。
5年生は、今村さんの指導のもと学校近くの学友林で年間通して里山体験を続けてきた。春先にササユリの自生する場所に印をつけ、除伐や間伐の森林作業を実施。飯ごうや竹筒での炊飯や昆虫観察なども行い四季折々の里山の姿に触れてきた。
「夏は葉が茂って暗い森だったのに、冬は太陽の光が地面まで届く明るい森になったね」と今村さん。「ササユリが咲くようになるには、冬の間に太陽がしっかりあたるよう光をさえぎる木を切らないといけない。少しずつ手を入れて元気な森にしよう」と呼びかけた。
今村さんから木の切り倒し方を学び、里山保全委員会の塩沢正司さんが実際に倒木を実演。高さ20メートルほどの木が倒れると、子どもたちも「うわー」と歓声を上げた。
引き続いて4年生は、まきを材料にのこぎりの練習、5年生は日をさえぎる小さな木々を伐採した。5年生はこれまでの活動で里山に親しみを持った様子。地域の人々に教わりながらしっかりとのこぎりを動かした。
同校の里山活動内容は3月23日から、りんご並木のエコハウスで展示発表される。5年生を担任する教諭は「子どもたちの環境や森林に対する気持ちが予想以上に深いものになった。地域の方のおかげで生きた学習ができた」と話していた。