竜王戦決勝トーナメント2回戦で増田康宏六段(左)と対局を開始する藤井聡太七段

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 将棋の高校生棋士、藤井聡太七段(15)が29日、東京都渋谷区の将棋会館で指された竜王戦決勝トーナメント2回戦で増田康宏六段(20)と対戦し、125手で敗戦。高校入学後(今年度)10局目で初黒星を喫し(未放映のテレビ対局を除く)、今期の羽生善治竜王(47)への挑戦の可能性が消えた。

 藤井は昨年6月26日の同1回戦で増田に勝ち、公式戦新記録の29連勝を達成。将棋界を超えて大きな注目を集めた。それから約1年ぶりとなる公式戦での対戦で、「東の天才」とも称される増田に雪辱を許す形となった。

 藤井はこれで今年度のタイトル獲得の可能性が残るのは王座戦、棋王戦の2つとなった。挑戦者まであと2勝としている王座戦は6日の挑戦者決定トーナメント準決勝で、斎藤慎太郎七段(25)と対戦。棋王戦は挑戦者決定トーナメント2回戦で菅井竜也王位(26)と対戦する(対局日未定)。

 ▼藤井聡太七段 うまく攻め込まれてしまった。残念ではあるけど、また力を付けてここに戻ってこられるように頑張りたい。

 ▼増田康宏六段 序盤いい感じでペースを握ったかなと思ったが、中盤からよく分からなくなった。去年は負かされていたので、勝てて良かった。