2018年6月29日 16:24
ピクシブは、バーチャルYouTuberなどの3Dキャラクターを作成できるソフト「VRoid Studio」(ブイロイド スタジオ)を7月末にリリースする。無償で利用でき、対応OSはWindows 7/8/10、Mac OS 10.12 Sierra/10.13 High Sierra。
3DCGアニメやゲーム、VR/ARプラットフォーム上などで利用できる3Dキャラクターモデルを、簡単に作成できるというツール。ツールの公開と共に、誰もが自分のキャラクターを持ち、キャラクターを使った作品作りやVR/AR空間でのコミュニケーションを楽しめる「VRoidプロジェクト」も始動する。
「VR/AR空間上で他者とコミュニケーションしたい」、「バーチャルYouTuberとして活動したい」など、キャラクターの3Dモデルを必要とする人は増えている一方、キャラクターを1から作れる人は限られている。また、平面上でイラストを描くことに長けているクリエイターでも、3Dモデリング特有の知識や各ソフト上での操作を覚える必要があるため、「思い描いた通りに立体化できず、長い制作時間をかけてしまっているのが現状」だという。
VRoid Studioは、「簡単な操作で理想のキャラクターをモデリングできるキャラクターメイカー」をテーマに開発されており、「直感的に操作でき、クリエイターが既に持っているお絵かきのテクニックを最大限に発揮できること」を重視したという。
ペンツールで毛束を描き、各種パラメーターを調節するだけでキャラクターの髪型をモデリングできるプロシージャルヘアデザイン機能を搭載。ペンツールを動かすと、ペンのストロークに追従して毛束の3Dオブジェクトが生成。描いた毛束には、太さや向き、毛先のカールといった特徴をパラメーターで指定でき、パラメーターの値はスライダーを左右に動かして簡単に調整できる。3Dモデリングの知識がなくても、直感的な操作で理想の髪型を表現できるとする。
テクスチャのペイントも、ペイントソフトでのお絵かきと同じ感覚で作成可能。3Dオブジェクト上で直接絵を描くようにペイントでき、展開されたUVにもリアルタイムに反映される。
展開された状態のテクスチャにペイントもでき、テクスチャが適用されたオブジェクトの見た目を確認しながら細部までテクスチャを描き込める。ペンツールは筆圧に対応しており、濃淡の描き分けなど豊かな表現も可能。
顔や目、髪型といったパーツを、イラストを描いているかのように表現力豊かに作成できるのが特徴。今後も、各パーツをより直感的にモデリングできるようにツールを進化させていくという。
なお、作成した3Dモデルは、3Dアプリケーションで利用可能なファイルにエクスポート可能。リリース時はVRM形式に対応、今後は他のファイル形式もサポートしていく。VRoid Studioでキャラクターを1人作成すれば、そのキャラクターをVRMに対応したさまざまなVR/ARプラットフォーム上でアバターとして利用できる。
ピクシブではこれまで、イラストや漫画・小説など、平面的な媒体に表現する創作活動をサポートしてきたが、「今後はさらに、VRoidプロジェクトで3Dに関わる創作活動を支えるサービスを提供していく」という。