2014年06月13日

ワールドカップにまつわる騒ぎから逃れるための心得8箇条

 いよいよあと数時間後、FIFAワールドカップ2014ブラジル大会が開幕します。私のようなサッカー好きにとっては待ちに待った4年に一度のお祭りですが、スポーツ嫌いな人にとっては悪夢の1ヶ月間のスタートなのかもしれません。
 ビデオリサーチが発表している視聴率データによると、2010年の南アフリカ大会で最大の視聴率となったのはセカンドステージ1回戦の日本-パラグアイ戦で、57.3%(詳細はこちら→http://www.videor.co.jp/data/ratedata/program/soccer/fifa_wcup.htm)。人気ドラマでも20%の視聴率があれば大ヒットの時代に、半分以上の人が見るワールドカップ中継は確かにすごいのですが、それでも約4割の家庭では見ていないことになります。見なかった4割の方が全員がワールドカップ嫌いではないでしょうけれど、見なかった方の少なからずの人が「ワールドカップなんて興味ないのに、何かむりやりワールドカップネタを見せられていてウザイ」的な感覚ではないのかと思います。
 ワールドカップに関わる煩わしさを逃れるために一番いいのは、サッカーに関心の薄い国や地域へ出かけてしまうことです。カリブ海のビーチリゾートやニュージーランドなどがよさそうですが、今から1か月もの長期休暇を取ろうといってもほぼ不可能でしょう。そこで、日本国内で普通の仕事をしつつワールドカップの喧噪から抜け出す方法を私なりに考えてみました。
 古い話ですが、私は2002年には仕事上からワールドカップの匂いを探すために開催期間中ずっと日本中を駆け巡り、2006年には個人的な興味から開催期間中の一時期に「ワールドカップ絶ち」を実行しています。以下に書いたのは、そうした経験も踏まえたうえでの「ワールドカップを避けるための心得」ということですので、ご参考にしていただければ幸いです。

●心得その1 テレビはなるべく見ない。ニュースはネットか新聞で
 ワールドカップ開催期間中、テレビや新聞・雑誌・ニュースサイトといったマスメディアは「我こそがワールドカップ報道のNo.1」とばかりに、うんざりするほどワールドカップネタを供給し続けるはずです。とくにテレビの場合、中継や報道番組のスポーツコーナーだけでなく、普段はサッカーに冷淡なバラエティ番組やワイドショーにまで登場する可能性がきわめて高く、予想外の時間帯にワールドカップネタに当たる危険性があります。そこで、期間中はテレビを見ることは避け、ニュースをチェックする際も自分で読みたい場所を選べる新聞やネットのニュースサイトを利用するのが、精神衛生上もいいでしょう。

●心得その2 日本代表戦がある日は外に出ない。会社も休む
 ワールドカップ嫌いな方には幸いなことに、開催期間中に毎日のように日本人が登場してメダル争いで盛り上がるオリンピックと違い、ワールドカップでは開催期間中に日本人が出る試合は最大7回しかかありません。私を含むよほどのサッカーファンを除けば、ワールドカップを殊更話題にするのは日本代表戦の直後だけなので、その日さえ避ければワールドカップの話題からかなり遠ざかることができます。
ちなみに、日本代表が戦うスケジュールは一次リーグでは
6/15 AM10:00~ 日本―コートジボワール
6/20 AM7:00~ 日本-ギリシャ
6/25 AM5:00~ 日本-コロンビア
と予定されており、6/15は日曜日。なので、初戦明けの月曜日となる6/16と、6/20,25の3日間は休みを取った方がいいと思われます。日本代表が大活躍し一次リーグを突破すると二次ラウンドがあるので当然試合は増え、ワールドカップ嫌いな方には厳しい展開になってしまいますが・・・

●心得その3 Twitterを深夜から午前中は見ない
 今回のワールドカップでは、前述の日本-コートジボワール戦を除き、全ての試合が日本時間の深夜1時から朝7時に行われます。実況系の話題が多いTwitterでは、ワールドカップの試合時間前後は、にわかファンも含めその話題で持ちきりになることが大いに予想されるところです。ワールドカップの話題を避けるためには、期間中はTwitterは午前0時ぐらいまでで使うのをやめ、試合後の感想が溢れかえる午前中まで見ないようにするのがおすすめです。

●心得その4 FacebookやGoogle+では有名人アカウントの購読をやめる
 先日行われたソチオリンピックでは、FacebookやGoogle+では「私もオリンピックに関心があるぞ」とアピールするためなのか、普段ウィンタースポーツの話題などほとんどしない有名人アカウントからもオリンピックの話題が流れてきました。ワールドカップでも同じことが起きると予想されるので、期間中は有名人アカウントの購読は一旦停止するのが吉です。スポーツ嫌いの方でしたら、お友だちもそうした方が多数を占めると思われますので、これだけでかなりワールドカップの話題から遠ざかることができるはずです。

●心得その5 できるなら東京を離れ、地方出張を入れる
 先にも書きましたが、ワールドカップといえどもほとんどの日本人の関心は日本代表に集中するため、日本代表戦以外では街中が盛り上がることはほぼないだろうと予想されます。実際、私は2006年大会の開催期間中に長野・山形・秋田といった都市を訪れていますが、街中はいたって普通の状況でした。そうしたなか、唯一の例外ともいえるのが東京で、あちこちで関連イベントが行われるほか、サッカー関連の看板もやたらと目立つようになります。また、ワールドカップ参加各国から移り住んだ人が集まって盛り上がる場所としても東京が選ばれやすいので、東京を離れることでこうしたイベントに遭遇する可能性も減らせます(ただし、在日ブラジル人が多い浜松市や太田市、在日韓国人が多い大阪市や尼崎市など、一国に限ると例外的な場所は東京以外にもいくつかあります)。

●心得その6 有名観光地へ出かける
 ワールドカップ期間中に観光旅行をする人は、ワールドカップに関心がない方がほとんどと思われます。そこで、そうした方々が集まる観光地に行くことで、ワールドカップの話題から遠ざかることがかなり期待できます。実際、2002年大会の仕事を一緒に行ったジュンハシモトさんは「日本までワールドカップを見に来るようなサポーターは旅行好きなので、日本の観光地もついでに訪れるのかも」との仮説を立て、日本屈指の観光地である金沢と京都にワールドカップ期間中にサポーターを探しに訪れたのですが(絶版になっているようですが、当時の様子は『報道されなかったサポーターの真実―実録ワールドカップ2002(マイクロマガジン社) 』にまとめられています)、当時彼女から聞いた話によると「金沢は『利家とまつ(当時放映していたNHK大河ドラマ)』の話題ばかりでワールドカップなんてさっぱり。京都なら、ワールドカップついでに訪れる外国人がいるだろうと思ったけれど、三年坂は全然そんな感じじゃなかった」とのこと。この話を参考に、2006年の私は秋田県の田沢湖と岩手県の釜石を観光することで、見事「ワールドカップ絶ち」に成功しています(大船渡は日本代表の中心選手の出身地だったため避けました)。『あまちゃん』ブームで盛り上がる三陸方面などは、混雑を避ける意味でもワールドカップ開催期間中を狙って訪れるのがよいかもしれません。

●心得その7 ファミリーマートへ行かない
 ワールドカップに関心がない人でも、今年に入ってからファミリーマートの店員がなぜか青いサッカーユニフォームみたいな服を着ていることはご存じかと思います。これは、ファミリーマートがワールドカップ日本代表のスポンサーということで、店員の制服を日本代表ユニフォームにして盛り上げようとしているためです。ワールドカップが煩わしいという方ならすでに実践しているとは思いますが、とくに大会期間中はファミリーマートへ行くことは避けた方が無難です。さらに加えて「キリンビールを飲まない」「アウディのディーラーへ行かない」「JALの航空便に乗らない」といった対策も必要かもしれません。

●心得その8 日本がワールドカップで優勝したときは・・・許してね
 ここまで、ワールドカップネタを避けるためのノウハウを書いてきたのですが、その対策が通じなそうな局面が「日本がワールドカップで優勝」のケースです。この場合、準決勝で日本代表は勝っているのでそこから決勝まで盛り上がり続け、優勝した日には帰国後数日ぐらいはメディアもワールドカップネタでむちゃくちゃ盛り上がることになるでしょう。この場合についてもいろいろ考えてみたのですが、私自身がサッカーファンですしワールドカップで日本が優勝した際には馬鹿騒ぎをしたいので、いろいろな分析をかなぐり捨ててこのときばかりは「多少の馬鹿騒ぎは許してね」と今からお願いをしておきます。とはいえ、日本のワールドカップ優勝の可能性は相当低く、多く見積もって現時点では2%ぐらいだと思いますのでご安心を!


posted by とむけん at 00:12| Comment(0) | サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
検索する
投稿する