トップ > 北陸中日新聞から > 北陸発 > 記事

ここから本文

北陸発

ライチョウ 自然ふ化せず 富山市ファミリーパーク、卵3個

 国の特別天然記念物で絶滅危惧種「ニホンライチョウ」の人工繁殖に取り組む富山市ファミリーパークは二十七日、自然ふ化を試みていた卵三個がふ化しなかったと発表した。無精卵か、ごく初期に成長が止まったとみられる。

 同パークによると、人工繁殖事業で自然ふ化は初の試みだった。五月二十三~二十八日に産卵した卵を母鳥が二十八日から温めていたが、ふ化予定日の六月十九日を過ぎてもふ化しなかった。光を当てて卵の中身を確認したところ、ひなの影が見えなかった。

 担当者は「いずれ、自然抱卵は取り組まなければいけない課題ではある。今年得られた情報を生かし、一番良い環境設定を議論していきたい」と話した。

 今年、同パークでは飼育していた雌が十一個の卵を産み、人工ふ化で六羽のひながかえった。このうち十二~十三日にふ化した三羽は体重が五三~六〇グラムになり、順調に育っている。

 

この記事を印刷する