JOLED、印刷方式の有機ELディスプレイ量産に向け新工場建設へ 資金調達は「継続中」

» 2018年06月27日 12時50分 公開
[ITmedia]

 JOLED(東京都千代田区)は6月26日、有機ELディスプレイの量産のため7月1日付で石川県能美市に新しい事業所を開設すると発表した。世界初のRGB印刷方式有機ELディスプレイ量産工場として2020年の稼働を目指す。

「能美事業所」完成イメージ

 新設する「能美事業所」は、ジャパンディスプレイの旧能美工場を産業革新機構から29日付で取得するもの。敷地面積は約10万平方メートル、建設予定の地上5階建て新製造棟を含む延べ床面積は10万4000平方メートルとなる。

 G5.5(ガラス基板サイズ1300×1500ミリ)のラインは月産約2万枚の生産能力となる見通し。ハイエンドモニターや車載ディスプレイ、PCなどの用途を想定して10〜32インチの中型サイズを生産する。

 同社は量産開始に向け、6月末までに1000億円規模の資金調達を目指すとしており、27日時点でも「継続中」(同社広報)だ。「能美工場の新棟建設や初期導入設備にかかる資金はある。最終的には1000億円必要と考えているため(資金調達を)継続する」としている。

 JOLEDは、2015年1月にパナソニックとソニーの有機EL開発部門を統合し、設立された専業パネルメーカー。パナソニックが開発していたRGB印刷方式を継承し、量産技術の確立を目指している。

 16年にはジャパンディスプレイの製造ラインを借り受ける形で、G4.5(730×920ミリ)のパイロットライン(開発試作ライン)を石川技術センター内に開設。ここで製造した21.6インチの4K有機ELパネルは現在、医療用モニターやハイエンドモニター向けパネルとして出荷している。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

- PR -

Special

- PR -

育休中にマネジメント学ぶ女性が急増中? 「育休プチMBA勉強会」の主催者に、狙いとユニークな運営方法について聞きました。

さらなる小型化に取り組んだカシオG-SHOCKの「MTG-B1000」。小型、薄型化する上で必要になった新しい耐衝撃構造とは? 詳細を企画、デザイン担当者に聞く。

考え直そう、理想の働き方――「働き方改革」が「働かせ方改革」にならないためにはどうすればいい?

「テレワークなど柔軟な働き方を導入したい」そう考える企業は多いものの、勤務管理などの課題は多い。NECのタブレットPCとソリューションが働き方改革を後押しする。

東京スター銀行では、どの店舗に来た顧客も同じように専門性の高いアドバイスを受けられるという。それを実現したのは本部と店舗をつなぐテレビ会議だった。