2018年6月7日から10日まで、東京国際展示場で行われた「東京おもちゃショー2018」。今年は、野球盤60周年、人生ゲーム50周年、アニメ版ゲゲゲの鬼太郎50周年とアニバーサリーが重なった。そのせいか、昔懐かしいおもちゃを最新の技術とアイデアでよみがえらせた製品が目立った。特に、人生ゲームと野球盤の最新版はどちらも名作に仕上がっている。
ゴールは国立競技場。歴代人生ゲームを巡る新「人生ゲーム」
人生ゲーム誕生50周年記念の新作は、1968年から現代までを旅する趣向。基本的なルールはそのままに、安定景気の70年代、サブカルの80年代、バブルの始まりからバブル崩壊までの90年代、明石海峡大橋を渡ると21世紀の2000年代、そしてネット時代の2010年代と、時間を旅しながらゴールの新国立競技場へ。
さらに、アディショナルボードをつなげば、これからの50年を体験することも可能。つまり約100年の歴史を旅するゲームになっているのだ。東京ドームやハウステンボス、スカイツリーなど、時代を象徴する建物は立体で登場。当時の人気商品が描かれたお宝カードは、時代に応じて価値が変動する凝りようだ。歴代人生ゲームを巡る異次元コースもあったりして、本当によく考えられている。
なんといっても現代史や風俗史を旅するという趣向が良い。タイムスリップゲームというと、どうしても大きな歴史を扱いがちだが、人生ゲームはあくまでも個人の人生をたどるゲーム。個人史に寄り添った時間旅行になっているのだ。
今もなお、大人も子供も退屈せず、家族で遊べるゲームになっているのはすごいことだ。ブースには、50周年を記念して1個だけ作られたという金箔と蒔絵をふんだんに使った「輪島塗人生ゲーム・春夏秋冬」も飾られていた。もともとは海外で生まれた人生ゲームが50年かけて日本のゲームとなっていったことを表した記念モデルなのだそうだ。