今、50代は会社に何人くらい、いや何割くらいいるだろうか。50歳以上の社員が半分を超えるという会社は、まだ少ないかもしれない。
ところが、国内総人口に占める50歳以上の割合は、2025年には50%を超えると言われている。50代だけを見ても、現在の50代人口は1553万人で、日本の人口の1割強を占めている(総務省平成29年4月人口統計データ)。
「人生100年」がキーワードになる時代。50歳が日本の中心年齢に引き上がりつつあり、今後50歳以上の労働人口比率が高まるのは、自明である。一方で、60~65歳を定年としている会社も多く、50歳以上は働き手としては、終盤戦に差し掛かりつつあるとも言える。
終盤に差し掛かる50歳以上になると、キャリアパスも大きく分かれ始める。ビジネスパーソンとしての到達点である役員、理事などの経営層へ突き進む人。そうでない人。
どちらの道でも後悔がなければそれでいい。肩書がどう変わろうが、両者共通しているのは、人生経験を積んだ「年長者」として見られることだ。
20代、30代、40代は常に今の悩みを年長者から学びたがっている。
- 「この未曾有の状況をどう克服してきたか」
- 「現在の問題をどうやって解決してきたか」
- 「過去の荒波をどう乗り越えてきたか」
彼らは、これらの問いを突き付けられ、その答えをいつも探している。その答えの引き出しは、圧倒的に「年長者」が数多く持っている。その答えを豊富に有していることが、「年長者」の「価値」なのだ。
50代は、20代の若手、30代、40代の中堅がお金を出しても買えない人生経験がある。
そのため、「自分はまだまだ若い。働き盛りだ」と自負する50代と周囲との間で思い違いが発生する。
現場の業務もバリバリこなし、元気ハツラツな50代と、自分たちにははい助言を欲しがる若手・中堅の間の思い違いだ。そこで、「年長者」である50代以上のあるべき姿を提言したい。
それは、ワーカー(Worker)ではなく、ティーチャー(Teacher)になることだ。
いただいたコメント
コメントを書く